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    作曲は鳥のごとく》(春秋社)自らの作曲家生活を綴った独学の音楽史@2013年3月刊
    《調性で読み解くクラシック》(ヤマハ)調性および音楽の謎を楽理・楽器・科学・歴史から読み解く文庫版入門書。
  • ブラボー!オーケストラ
    ・NHK-FM 毎週日曜日19:20~20:20放送。毎月第1-2日曜日(+α)東京枠解説担当。
    ・07月02日/09日/16日
    ・08月06日

2017年7月14日 (金)

西方からの音楽・彼岸からの歌

Big4 FM「ブラボー!オーケストラ」8月分1本の収録にNHK405スタジオへ。

今回は、8月6日(日)放送分で、2017年6月24日@札幌コンサートホールで行われた札響名曲シリーズから、ドヴォルザーク「謝肉祭」、ムソルグスキー「禿げ山の一夜」、ハチャトリアン「ガイーヌ」、ボロディン「ダッタン人の踊り」。札幌交響楽団、指揮:円光寺雅彦。

一見普通に「ポピュラー名曲」を並べたコンサートに見えるが、曲順に辿ると東欧(チェコ)~ロシア~中央アジア~東アジア…と大陸を西から東へ飛翔する壮大な音楽の旅になる仕掛けだ。しかも、いずれの曲も大地に根ざした「生命」を讃える舞曲。私たちのご先祖様もおそらく数万年前、これと同じような道筋を辿って東の果ての島(日本)に辿り着いたのだろうか…と思うと感慨深いものがある。

ちなみに、イーゴリ公東征の年1185年は、壇ノ浦の戦の年。韃靼人があのメロディで踊っていた頃、日本では平家が壇ノ浦で滅びている。そう聞くとちょっと違った万感の思いが胸に押し寄せる。

          *

Tabe170714 夜は、田部京子リサイタル〈シューベルト・プラス第2回〉を聴きに朝日浜離宮ホールへ。ベートーヴェンとシューベルト晩年の2つの名作ソナタを並べ、それをもうひとりの晩年の作曲家(私)が客席で聴くという…深淵を覗き込むような趣向(笑

彼女の音楽はもはやベートーヴェンでもシューベルトでもなく、彼岸から聴こえてくる瑠璃色の真言(マントラ)のように聞こえる。最近、一身上の都合もあって音楽から離れた生活をしているので、久しぶりの生の音楽は一層心に染み入る。

2017年7月 6日 (木)

徘徊老人グッズ

Suicase

最近、AppleWatchとiPhoneを持ってぶらりと散歩(徘徊)に出るのが趣味になった。

iPhoneの方にSuicaを仕込んでおいて、Watchとペアリングすると、腕時計を嵌めた手首をかざすだけで電車やバスに自由に乗れる(もちろん乗車賃は課金されるが)。いわゆるモバイルSuicaだが、iPhone/Watchで使えるようになったのは昨年10月から。

これがなぜ「徘徊」に便利かというと、どこに行くか全く決めずに電車やバスに乗ることが出来るからだ。天気次第でふらりと外に出て、最初に来たバスに乗り、適当な停留所で降り、近くの駅で最初に来た電車に乗り、気の向いた駅で降り、Mapで場所を確認しつつ適当に歩き、疲れたらどこかで御飯を食べ、電車に乗って帰って来る。

Landscapef_2せいぜい2〜3時間ほどの文字通りの「手ぶら」の旅だが、乗り換えや散策を含め結構歩く。鞄から財布を出す必要も小銭をじゃらじゃらさせる必要もなく、少し長距離ならiPhone経由でグリーン券や特急券を買うことも出来る。東海道新幹線も今年の9月から(東北・北陸新幹線は既に可)この方式で乗れるそうだが、さすがに新幹線で全国を徘徊する気はない。

おかげで、ときどき(と言っても週一二回にすぎないが)外に出て、知らない街や川辺・海辺を散策するようになった。机とピアノ(&パソコン)の前に座りっぱなしの今までのひきこもり人生からすれば、結構画期的な出来事である。こういうのも徘徊老人というのだろうか。

2017年7月 3日 (月)

ルーセル・ビゼー&ショパン

BizetchopinrousselFM「ブラボー!オーケストラ」7月分2本の収録にNHK401スタジオへ。

今回は、紀尾井ホール室内管弦楽団(旧:紀尾井シンフォニエッタ)の第107回定期(2017年6月30日@紀尾井ホール)を2回に分けて放送。指揮:ジョン・ネルソン。

7月9日(日)は、ルーセル「蜘蛛の饗宴」、ビゼー:交響曲ハ長調。
7月16日(日)は、ショパン:ピアノ協奏曲第2番ヘ短調(p:小菅優)。アンコール:夜想曲嬰ハ短調ほか。

ビゼーは17歳で最初の交響曲を書き、25歳でオペラ作曲家への道を踏み出すも、オペラ「カルメン」初演失敗の失意の中36歳で死去。
ショパンは20歳で2つの傑作ピアノ協奏曲を書いて祖国を離れ、演奏家&作曲家として活躍するもウィーン、パリ、マヨルカ島と転々としたあと病に倒れ39歳で死去。
ルーセルは二十代を海軍のフリゲート艦勤務で過ごし、25歳で退役した後音楽の勉強を始め37歳で最初の交響曲を作曲、第一次世界大戦に従軍するも生き延びて、戦後はノルマンディで悠々自適の作曲生活を過ごし68歳で死去。…人生いろいろだ。

2017年6月16日 (金)

らららクラシック@バルトーク回ゲスト出演

Lalacla_2NHK Eテレ「らららクラシック」@ゲスト出演。バルトーク〈管弦楽のための協奏曲〉特集回。司会:高橋克典、牛田茉友。ゲスト:関口知宏/吉松隆。

バルトークを初めて聴いたのは、高校生の頃だ。通っていたレコード店でかかっていたライナー指揮シカゴ響のLPの〈弦楽器と打楽器とチェレスタのための音楽〉の冒頭を聴いて鳥肌が立ち、即買い込んだ。

〈管弦楽のための協奏曲〉はそのB面。弦チェレのクールさと比べると、ハリウッド映画っぽいサウンドと楽観的で明るい音楽がいまひとつピンと来なかった。その背景を聴いて共感できるようになったのはしばらく後だ。

これが40代の元気な頃書かれた作品だったら、「よく響くスコアだな」くらいの印象で終わっていたかも知れない。しかし、番組で情緒的に再現されていた通り、この曲はバルトークの最晩年、祖国を離れ、戦争にまみれ、病に冒され、仕事もなく、貧窮のどん底という文字通りの絶望の中で書かれた作品だ。

おそらくクーセヴィツキーから委嘱(しかも1000ドルの委嘱料付き)を受けてこの曲を書いている2ヶ月ほどだけは、病気のことも戦争のこともお金の苦労のことも一瞬忘れ、「音の遊び」に興じられたのだろう。その刹那的な「楽観」がこの曲を(現代音楽らしからぬ)明るい響きにしている。しかし、これほど悲しく切ない(そして怖ろしい)「楽観」があるだろうか。(作曲しているバルトークの頭の上には文字通り「(死への)フラグ」が立っていたに違いない)

Bartokc_2それでも、理系オタクの「変拍子」趣味、民族音楽収集マニアの「旋法」指向、(関口氏も指摘していた)ハンガリー風正義感から来る「ロック」な血。それらが、この曲を通じて戦後、ジャズ(モードによるモダンジャズ)やロック(変拍子プログレ)にリンクし、その色彩的でモダンなオーケストラサウンドは戦後ハリウッド映画の音楽などにも影響を与えてゆく。

ただし、音楽が人の心を動かすとき、(彼が嫌ったナチスドイツと同じような)排他的な民族主義や非知性的な興奮(狂気)に加担する危険も同時にはらむわけで、この曲が生まれた時代は、(音楽にとっても)絶望と希望の渦巻く「崖っぷち」だったのは確かだ。

そう思ってこの曲を聴くと、音楽自体はバルトークが最後に見せた(生涯一度も笑うことがなかったカタブツ男による一世一代の)「笑顔」のような曲だが、その笑顔の裏に見える「怖さ」は(弦チェレ以上の)ホラーのような気がしてくる。

再放送:6月22日(木)10:25〜

2017年6月14日 (水)

パソコン廃棄

Aim

古いパソコンを何台か処分した。

まだ現役並みのスペックのiMacはパソコン専門の買取業者に。一昔前の古いMacProや大きな液晶ディスプレイは廃棄専門の回収業者に。(ただし、それより古いPowerBookG4は、Intel以前の古いデータを開くのに必要なため温存することに)

昔は、古い機体を処分するとなると、それなりに(擬人化して別れを惜しんだりするような) 情に触れるところがあったのだが、最近はさっぱりそういう感情も起こらなくなった。本体は処分されても、データ(記憶)やソフトは新しい機体やクラウドにそっくりそのまま移植されて残るからだろうか。

「肉体とは魂の入れ物(器)にすぎない」という古い教えが21世紀の今頃になって実感される。死んだら魂はクラウド(雲)の上…というのも納得のヴィジョンだ。

私自身の機体もそろそろデータだけネットに残して廃棄したいのだが、回収&処分してくれる業者は何処で探せばいいのだろう。

2017年6月11日 (日)

須川展也サクソフォンリサイタル

170611

サイバーバード協奏曲@ピアノリダクション版を聴きに、須川展也氏リサイタル@銀座ヤマハホールへ。

ひさしぶりの日曜日の昼の銀座。あまりの人の多さにホールに辿り着く前にぐったり。ようやく辿り着いたホールもびっしり満員の盛況で体力気力が追いつかない。いつもガラガラだったかつての現代音楽コンサートが懐かしい…。

などとすっかり老衰中の作曲家を尻目に、演奏家は体力気力充実でフルスロットル。元々は「練習用のピアノ伴奏譜」にすぎなかったピアノリダクション版から、オーケストラに匹敵する多彩で圧倒的な音楽を引き出してくれた。私事ながら、妹の病室で作曲した当時のことを思い出し、1楽章の途中から涙で舞台がよく見えなかったほどだ。

こうして、作品を大事に演奏してくれる演奏家と出会えたことは、作曲家の宝。時が過ぎ、すべてが風の向こうに消えたとしても、共に夢を見た一瞬だけは永遠のものだ。感謝。

2017年6月 6日 (火)

ロメオとジュリエットたち

Romejuli

FM「ブラボー!オーケストラ」6・7月分2本の収録にNHK402スタジオへ。

6月18日(日)放送分は、チャイコフスキー:交響曲第5番。バッティストーニ指揮東京フィル(第60回響きの森クラシックシリーズより)。

7月2日(日)放送分は、ロメオとジュリエット特集。ベルリオーズ(交響曲)、プロコフィエフ(バレエ)、ニーノ・ロータ(映画)、ザンドナーイ(歌劇)の「ロメオとジュリエット」。バッティストーニ指揮東京フィル。第72回休日の午後のコンサート&第892回オーチャード定期より。

後半はロメオとジュリエットづくしの一時間。しかも指揮のバッティストーニ氏は物語の舞台となったヴェローナの生まれなのだそうだ。何と羨ましい! 個人的には、ポスト・プッチーニ世代のイタリア近代の作曲家ザンドナーイ〈交響的エピソード〉の精妙で華麗なスコアに感心。

ちなみに、原作や映画は英語読みの「ロミオ…」、クラシック音楽ではイタリア&ラテン系読みの「ロメオ…」となるのだそう。

2017年6月 2日 (金)

東京の海

Umi

天気が良かったので、海が見たくなる。

直線距離で言うと、南東に7Kmほどの竹芝桟橋あたりが一番近い「海」。ということで、お台場経由で東京湾の水面を眺めに行く 。

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