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  • 音楽館
    作品視聴…映像付き
  • 楽譜出版《ASKS.orchestra》交響曲,協奏曲,室内楽などのスコアを電子版(PDF)で販売中。海外向け→**
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  • 《図解クラシック音楽大事典》(学研)イラストとまんがでオーケストラや楽典から音楽史までを紹介する掟破りの入門書。旧〈音楽大事典〉の超大幅改訂復刻版。
    作曲は鳥のごとく》(春秋社)自らの作曲家生活を綴った独学の音楽史@2013年3月刊
    《調性で読み解くクラシック》(ヤマハ)調性および音楽の謎を楽理・楽器・科学・歴史から読み解く文庫版入門書。
  • ブラボー!オーケストラ
    ・NHK-FM 毎週日曜日19:20~20:20放送。毎月第1-2日曜日(+α)東京枠解説担当。
    ・01月07日/14日/28日
    ・02月04日/11日/18日
    ・03月04日/11日/18日/25日
    ・04月01日/08日/15日/22日
    ・05月06日/13日/20日
    ・06月03日/17日
    ・07月01日/08日/22日

2018年6月11日 (月)

グルダとラフマニノフ

GuldacFM「ブラボー!オーケストラ」6/7月分2本の収録にNHK401スタジオへ。

6月17日(日)放送分は、グルダ:コンチェルト・フォー・マイセルフ(p:小曽根真)。
7月8日(日)放送分は、ラフマニノフ:交響曲第2番ホ短調。演奏は共にバッティストーニ指揮東京フィル(2018年3月9日第904回サントリー定期シリーズより)

奇才ピアニストとして知られるグルダの怪作「オレ様のコンチェルト!(超意訳)」は、自作自演による初演(1988)の様子がYouTubeでも見られるが、冗談音楽?になりかねないぎりぎりラインで古今の楽想を乱舞させるまさにジャズ!な世界。

対して、あれから30年の時を経た小曽根真/バッティストーニ両氏による今回の演奏は、端正かつクラシカルで美しく、逆にモーツァルト風。勿論これはこれで充分楽しいのだが、ニット帽をかぶりお尻をふりふり指揮をし、時には全裸でパフォーマンス!したグルダの(往年のタモリ的な)狂気や毒はもはやない。いや、再現不可能と云えばそうなのだが。

Rachmaninoff_1906
以前、そのタモリ・山下洋輔対談でだったか、ジャズ(ブルース)というのは「オレは大変だったんだ・聞いてくれ」という愚痴・嘆き・恨み・諦めを聞かせる音楽だ…と云う話に深く納得したものだが、ジャンルが確立し権威を持つようになると怨念は消えて古典(形骸)化してゆく。ジャズもロックも現代音楽も。そして〈クラシック音楽〉も。

その流れでラフマニノフ(交響曲第2番)を聞くと、「オレの憂鬱を聞いてくれ」という愚痴が長々とそしてひたひたと押し寄せて来るのを感じ、万感迫るものがある。まさに(ロシア風)ブルースだ。

ちなみに、グルダ自身は、音楽とは…「前向き」で「踊れて」「色っぽい」モノ(実際、今回のコンチェルトもまさにその3つで出来ている)…と喝破しているのだが、その真逆の心の闇(後ろ向きで・踊れなくて・色気のない)から生まれる音楽もまた多いことも事実。それが音楽の怖い…もとい、面白いところかも知れない。

2018年5月25日 (金)

お知らせ

Sho
亀山郁夫氏「ショスタコーヴィチ〜引き裂かれた栄光」刊行記念トークイベントのお知らせ。

亀山郁夫 x 吉松隆
音楽に隠されたメッセージを読み解く
〜ショスタコーヴィチの謎と仕掛け〜

2018年6月15日(金)19:00〜21:00。会場:神保町ブックセンター。

詳細はこちら→***

2018年5月22日 (火)

らららクラシック@ワーグナー&ライヒ

LalalaclwrNHK 101スタジオでETV「らららクラシック」2本の収録。司会:高橋克典さん、牛田莉友さん。

1本目は「ワーグナー特集」。信奉者の数以上にアンチもいるこの希代の大作曲家について、今回はローエングリン、タンホイザー、ニュルンベルクのマイスタージンガーの三作を中心に紹介。

ワグネリアンの末席に居る作曲家?として、古今東西のワグネリアンの歴史とその怪しいプロファイリング、ワグナー風「ドヤ顔」的作曲法、大河ドラマにも応用されるライトモチーフ(平清盛での使用法についても少し)の話などをPCでの音源も含めて解説。(…6月8日放送予定)

2本目は「スティーヴ・ライヒ」特集。現代音楽界を代表するミニマルミュージックの巨匠の音楽にポップス界・クラシック界両面からスポットを当てる回。

Lalala1805 こちらはクラシック現代音楽サイドから、ミニマルミュージックの歴史、その作曲法と仕掛け、現代音楽・ポップス界との融合離合などを解説する立ち位置でのゲスト出演。最後にメインゲスト:トクマルシューゴさんによる「エレクトリック・カウンターポイント」のスタジオ生演奏(一人10重奏)あり。乞うご期待。(…6月22日放送予定)

ワーグナーとライヒ…というと、それこそ音楽的には全く正反対…のはずなのだが、聴いているとだんだん頭が痺れてくる陶酔感が似ているのが面白い。もうひとつ「好き」と「嫌い」が微妙に分かれるのも似ている。おかげで司会のお二人が聴きながら目を白黒させる?のを見る嗜虐的楽しみも…(笑

2018年5月21日 (月)

悲愴の夢

Tchai_3_2FM「ブラボー!オーケストラ」6月分1本の収録にNHK504スタジオへ。

今回は6月3日(日)放送分で、チャイコフスキー:交響曲第6番〈悲愴〉ほか。バッティストーニ指揮東京フィル(2017年3月13日第108回東京オペラシティ定期より)

介護離職してからこのかたほとんど音楽を聞くことがなくなったので、こうして音楽解説する番組でクラシック名曲を聴くのは貴重な機会。今回は、何百回聴いたか分からないほど大好きな「悲愴」交響曲。

…なのだが、ひさしぶりに膨大な音符がぎっしり並んだスコアを見ながら聞いていると…山を貫通するトンネルを手掘りで十数年かけて掘った話を聞いた時のような…「人間というのは何ともとんでもない労力をかけてとんでもないことをするのだなあ」という驚嘆とも呆然ともつかない感慨に襲われる。

Tcaiko6それでも、こうして歴史を経て確実に後世に残った「報われた努力」はまだいい。その影で、人に知られず報われず消えていった(そして挫折に終わった) 「無駄な努力」もまた膨大にあったわけで、そのことに思い至ると(あまりにも身につまされることが多すぎて)、背筋がぞわぞわとして来る。

人はこれからも、存在するかどうか分からない未来に向けて、山に穴をうがったり音符の群を積み上げたりし続けるのだろうか。(…などと、この曲を聴くと、何となく「鬱」っぽいヴィジョンが頭をよぎってしまうので困りものだ)

2018年5月 7日 (月)

レミンカイネンの帰還

Catw連休中に我が家の黒猫がいなくなった。

昔から外ネコの家系で、ちょっとした隙間から外に飛び出して行ってしまう。真っ黒な毛並みなのでさすがに暗くなってから外出させることはなかったのだが、実家の雨漏り工事の合間にひょいと出てって、二晩帰ってこない。

これは十中八九交通事故か…と「探しネコ」のポスターを作り近所にばらまくうち、いつも入り浸っている神社の境内で車にぶつかり、工事現場の奥に丸まっているとの通報あり。

なんとか回収して近所の犬猫病院に連れて行き、傷や出血はないものの骨盤骨折で歩行が困難になっているという診断を受ける。とにもかくにも命に別状はなく、丸二日ぶりに帰還。

心配してくださった多くの方々に感謝。

2018年4月23日 (月)

国民楽派の過去と未来

SmetanasibeliusFM「ブラボー!オーケストラ」5月分残り2本の収録にNHK401スタジオへ。

今回は2018年2月3日の東京フィル第63回響きの森クラシックシリーズから、小林研一郎氏の指揮でスメタナ「我が祖国」全曲を2回に分けて収録。

5月13日(日)放送が第1曲「高い城」、第2曲「モルダウ」、第3曲「シャールカ」、第4曲「ボヘミアの森と草原から」。
5月20日(日)放送が第5曲「ターボル」、第6曲「ブラニーク」。後半はプレトニョフさんの指揮でシベリウス:交響曲第7番。(2018年2月23日第902回サントリー定期から)

熱く感動的な演奏を聴きながらも……かつてはシンプルかつ音楽的に共感できた「国民楽派」の音楽をもはや素直に共感できなくなってしまっている自分に気付く。純粋な愛国心ほど大きな思惑や悪意に吞み込まれ利用される。その結果引き起こされた嫌な歴史を知ってしまっているからだろうか。

若い頃は「国民楽派」の真っ只中に居たシベリウスも(そんな空気を感じてかどうか)、年を経るに従って国や人とのしがらみから遊離する方向に向かい、最後の第7番では国も人の影もないような(ある意味、厭世的な)透明な世界に達してしまう。

だからというわけではないが、昔から、究極の音楽とは、誰ひとり人間のいない世界(宇宙)に鳴り響く「誰も聴かない音楽」なのかも知れない…と思うことがある。それは、中島敦の「名人伝」で描かれた…弓を使わず弓が何であるかすら忘れてしまった究極の弓の名人…という皮肉で矛盾したヴィジョンに重なる。

そして、このネットの時代、もしかしたら既に多くの作曲家たちがその境地に達しているのではないか、とも思う。当然ながら「誰も聴かない」ので「誰にも知られていない」わけで、彼らの心を知る術はないのだが…。

2018年4月20日 (金)

北欧の巨人二人

Edjean

FM「ブラボー!オーケストラ」5月分1本の収録にNHK503スタジオへ。

今回は5月6日(日)放送分で、シベリウス:交響詩「フィンランディア」、グリーグ:ピアノ協奏曲イ短調(p:牛田智大)。プレトニョフ指揮東京フィル(2018年2月23日第902回サントリー定期より)…という北欧フィンランドとノルウェーを代表する国民楽派の巨匠二人の名作2曲。

2018年4月16日 (月)

音楽についてのあれやこれや

Areya
カワイの機関誌「あんさんぶる」(年6回発行)に《音楽についてのあれやこれや》という連載を始めることになった。

Zettaiあんさんぶる誌は、かつて〈絶対安全音感日記〉(1999〜2001年)というイラスト付きの連載をしていたので、20年ぶりの里帰り。還暦過ぎて原稿の仕事はやめていたのだが、「ふた月に一回ですし、マンガ付きで好きなこと書いてください」と言われ、リハビリを兼ねて引き受けることにした。

題材は、ここ数年ぶつぶつと書き留めて来た「音楽とは何か?」についてのマジメな論考。あまりに大上段すぎて挫折し押し入れに投げ込んでいたものを、イラストを交えて軽口で再構成してみよう…と思い立ったはいいのだが、HPやブログに慣れてしまった身には、何字何行の縛りや〆切やレイアウトの制限がある紙の原稿の世界は「昔懐かしい」というより「手間が大変」。

当時はというと、…ワープロ専用機で打ってプリントした原稿をFAXで送っていた。(当然ながら、そのFAXを元に出版社でもう一度活字を組むので、二度三度の校正チェック&FAXでのやり取りが必要だった)。それでも、清書されて活字になり字数も確定した原稿を〆切当日直接出版社に送れるのは、原稿書きにとっては画期的で夢のような最新技術だった。(だから、1986年、最初にワープロを買った年が私の執筆活動元年である)

なにしろ、その前は……400字詰め原稿用紙にペンで書いた自筆の原稿を、〆切当日までに自分の足で出版社まで届けるか、担当が毎月玄関まで取りに来ていたのだから……。

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