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    ・01月05日再/12日/19日
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2020年7月 4日 (土)

アートにエールを

20200704-124922舘野泉さんによる「アートにエールを!/東京プロジェクト」の動画〈日本、フィンランド、世界中のあなたと共に〉公開される。

コメントに続いてのピアノ演奏は、拙作「アイノラ抒情曲集」からロマンス/モーツァルティーノ/バラード。「タピオラ幻景」から水のパヴァーヌ。スクリャービン:前奏曲と夜想曲。そして、カッチーニのアヴェマリア。

ジャパンアーツNEWS:https://www.japanarts.co.jp/news/p5175/
東京都「アートにエールを!」: https://cheerforart.jp/detail/476

2020年7月 1日 (水)

東京は燃えているか?

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ひさしぶりに高いホテルの50何階から夕方の空を見る。

夕焼けなのか遠くの空が一瞬真っ赤になる。こういう風景を見るとゴジラが炎の中を歩いている気がする世代なのだが、自然が作る「東京アラート」なのかも知れない。相変わらずコロナ禍は続き、「そんなこともあったね」と笑って話せる日が果たしていつ来るのか、誰にもさっぱり分からない。

2020年6月27日 (土)

ロンドン録音の思い出

Abbeyroadgレコード芸術7月号の「レコード誕生物語」で須川展也氏と拙作「サイバーバード協奏曲」の最初の録音セッションの話が取り上げられていて、遙か昔の記憶が蘇ることになった。

録音は1996年の4月。もう24年も前になる。91年に須川展也氏の最初の委嘱作品として書いた「ファジーバードソナタ」がコンサート&CD共々好評で、続いて94年に書いた「サイバーバード協奏曲」もCD録音しましょう!ということになり、なんとあの(ビートルズを始め数々の名盤を生み落とした)アビーロードスタジオでフィルハーモニア管弦楽団の演奏により録音する…という夢のような話がぱたぱたと進んでいった。

ロンドン行きの一行は、須川展也氏(サックス)、小柳美奈子さん(ピアノ)、ディレクターの磯田健一郎氏、山口多嘉子さん(パーカッション)、私(作曲者)、 そして東芝EMIのプロデューサー佐藤浩士氏、録音エンジニアの小貝俊一氏。指揮はロンドン在住で現代オペラなども得意とするデイヴィッド・パリー氏。

4月3日に成田を発ってブリュッセル経由でロンドンへ(私自身は、前年95年にCHANDOSの最初の録音セッションでマンチェスターに行っているので、訪英は2度目)。ホテルはリージェンツパークのすぐ横で、近くにはシャーロックホームズでお馴染みのベイカー街があり、夜は「ニンジン」という怪しげな和食屋に通ったり、昼は公園を散歩したりベイカー街221Bに入り浸ったり、もちろんアビーロードスタジオ前の横断歩道を4人で並んで歩いたり。

録音は4月6日/7日の2日間。前日にスタジオの下見のあと指揮者宅でリハーサル。当日は最初にマイクテストを兼ねてサイバーバードのリハーサルを行い、そのあと1日目にドビュッシーとイベール、2日目にサイバーバードとグラズノフ作品を次々にリハーサル&本番録音して全4曲の録音終了。指揮の広上淳一さんが覗きに来て中華街での打ち上げに合流し、ディレクターの磯田氏と酔っ払ってゴジラはじめ怪獣映画のテーマを大声で合唱し始めた記憶が…

飛行機が苦手で長らく海外には行っていなかったのだが、帰国した翌5月には、拙作「鳥たちの時代」の日本フィル/ヨーロッパ公演(指揮:広上淳一氏)に立ち会いにウィーンへ行くことになり、さらに98年からはBBCフィルとの本格的なCD録音セッションが始まり毎年渡英する契約に。もはや「飛行機嫌い」と言っておられなくなり宗旨替えを余儀なくされたきっかけともなった貴重な旅だった。(イラストは帰国後描いたスタッフ一同の似顔絵。右下端は熱演のあまり壊れてしまった須川氏のベルト)

2020年6月20日 (土)

平常でない平常

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諸々の自粛要請がひとまず全面解除となり、通常の生活に戻った東京・・・のはずだが、この蒸し暑さの中でも律儀にマスクを付けている人の多いのに驚く。(そういう私も付けているのだが)

そして、ほんのひと月前まではジョークだった…全員「マスク」で演奏するオーケストラや合唱も、客が2mずつ離れて座るガラガラのコンサートホールも、共に現実となり、全員マスクしての第九もリアルに有り得そうな世界になってしまった。

もともとクラシックのコンサートは、客は全て同じ方向を向いて座り声も出さず咳も御法度という、もっとも感染からは遠い状況下で行われる。最初からお客の入りが少ない現代モノのコンサートなどは、こういうご時世には推奨されてもいいくらいだ。なのに「万一」を考えると(特にクラシックの聴衆は高齢者が多いので)恐怖が全てを制止する。

私が解説を担当しているFMの音楽番組も、テレワークで解説の録音は自宅でもできるようになったが、肝心のコンサートの音源が(ここ数ヶ月分ぽっかりと)「ない」。まるで「戦時下」だ。

色々な形を模索しながら徐々にコンサート自体は再開されそうだが、ビクビクしながら音楽を聴くのでは「癒し」とは程遠い。(演奏中に咳をしたり声を出したりしようものなら、即、叩き出されかねないし)。満員のコンサートホールで鳴り響くフルオーケストラを心から楽しめる日は……いつになるのだろう。

2020年6月13日 (土)

ホタル・ディスタンス

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椿山荘でホタルを見てきた。

庭園のホタルは毎年5-7月頃の風物詩だが、こんな時期でホテルは5月いっぱい全館休業。ようやく先週から再開したものの、宿泊者およびレストラン予約者以外は庭園に入れない状態で、あいにくの雨とあって人も少なく、ようやく雨が上がった夜10時頃、人影のない庭園でホタルと対面。小さい豆粒のような光が闇の中をゆらゆらと飛び交う幻想的な景色を堪能させて貰った。

子供の頃は夏休みに田舎でよくホタル狩りをしたが、確か見頃は「雨上がりの蒸し暑い夜9-10時頃」。まさにぴったりのタイミングだったわけだが、マスクをしてメガネを曇らせながら見ることになろうとは…想像もしなかった。(勿論ホタルはマスクをしてはいないだろうが、こんなご時世。もしかしたらなんたらディスタンスを守って飛んでいたのかも知れない)

2020年6月 9日 (火)

続・寿命のロウソク

Photo_20200608112801とある知り合いの訃報に接し、亡くなって初めて同い歳と知る。

六十代の死というのは、現代では「早すぎる」と言われるが、個人的にはひたすら「羨ましい」。ずっと「人生五十年」と思って生きてきて、「還暦」は豪華スペシャルデラックスなご褒美として感謝感謝だったが…それ以降はというと、どうも罰ゲームっぽい(笑

落語の「死神」に出て来る寿命のロウソクみたいに、ほかの人の寿命に継ぎ足しできるものなら、誰か若い人に進呈したいといつも思う(と以前から何度か書いているような気がするが) 。そうそう、今もし悪魔が出て来て「何か望みを叶えてやろう」と言われたら、これにしよう。…とは言っても、そこは悪魔。逆に罰ゲームとして百歳の寿命を貰ってしまいました…というオチになるような気もしないでもないが…

2020年6月 1日 (月)

東京 DARK

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約束の「5月末」を超えてようやく馴染みの店が営業を再開し、東京が(暗いながらも)元の状態を取り戻す。

ただし、ここ数ヶ月にわたって「人に近づくな(人を見たら感染者と思え)」という疑心暗鬼?を刷り込まれた身は、そう簡単に元には戻らない。(いや、下手するともう死ぬまで元に戻らないかも知れない)

音楽界も致命的なダメージを被った。音楽は元々「人から人へ」「空気感染」させる?メディアなので、それを否定されたら存在自体がアウトである。それを克服して「ネット経由で聴いてもらう…」という生き残り戦術も、ある意味、両刃の剣だ。なにしろ人と空気を遮断しているのだから、その先にあるのはAI(人工知能)が音響合成とCG(コンピュータグラフィックス)で造り無料配信する…「人間の要らない」音楽世界だろう。ネットの普及でCDが壊滅状態になり、ようやく「やっぱり生の音楽がいい」という流れになった処に今回の一撃。これでは、音楽は生き残っても、音楽家は生き残れないかも知れない(という悲観的なヴィジョンも脳裏をかすめる)。

ちなみに、居酒屋のカウンターで一人ちびちび酒が飲めるようになったのは嬉しいが、料理人がマスクしていて味や匂いが分かるんだろうか?と酷く気になる。これでは、コンサートが解禁になっても、オーケストラ全員(指揮者も?)がマスク着用という悪夢もあり得なくないわけだ。…まさか合唱団が全員マスクして第九を歌う年末が来たり・・・するのだろうか?

2020年5月27日 (水)

幸運の女神の前髪

StravinskykhachaturianNHKFM「ブラボーオーケストラ」テレワーク自宅収録作成第3回目。

作成は6月分放送の残り1本で、東京フィル第16回「平日の午後のコンサート」(2020年1月17日東京オペラシティで収録)での広上淳一指揮によるロシア・ソヴィエト名曲集。(今回もテーマやオーケストレイションの説明にMIDI音源を鳴らしつつの解説)

6月21日(日)放送予定分は、ハチャトリアン:バレエ音楽「ガイーヌ」から抜粋5曲、ストラヴィンスキー:「火の鳥」組曲(1919年版)。およびヴェルディ「凱旋行進曲」/メンデルスゾーン「結婚行進曲」/シュトラウス一世「ラデツキー行進曲」という行進曲3題。

「火の鳥」はストラヴィンスキー28歳の時の出世作。「ガイーヌ」はハチャトリアン31歳の時の出世作。当時の写真で見ると、やっぱり二人とも若々しく、いい目をしている。ストラヴィンスキーは無名の新人ながら先輩作曲家の代わりに急遽抜擢された突然の代役、ハチャトリアンの方は戦時中(1942年)とあって何もかも無茶ぶりの上演(突然「なんか派手なダンスを入れろ」と言われて一晩で「剣の舞」を書いたのは有名な話)。共に、突然現れた幸運の女神の「前髪」をとにかく引っ掴んで成功した貴重な例だ(ちなみに、女神に「後ろ髪」はないので、通り過ぎたらもう掴むところはない…のだそうだ)

しかし、前髪にしろ何にしろ、通りがかった女神の身体の何処かを掴むというのは…超難題に違いない。もし失敗したらセクハラで人生は終了(笑。それに成功すること自体が幸運なのかも知れない。「触らぬ神に祟りなし」。

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