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    ・NHK-FM 毎週日曜日19:20~20:20放送。毎月第1-2日曜日(+α)東京枠解説担当。
    ・01月06日/13日
    ・02月03日/10日
    ・03月10日/17日/24日
    ・04月07日/14日/21日
    ・05月12日/19日
    ・06月02日/09日/16日
    ・07月07日/14日
    ・08月04日/11日/18日
    ・09月01日/8日,15日(再)/29日
    ・10月06日/13日/20日
    ・11月10日/17日
    ・12月8日/15日

2019年12月 5日 (木)

渋谷NOW

2019a_20191205140501生まれた時から渋谷人だが、最近は人が多過ぎて中心部(渋谷駅やスクランブル交差点のあるあたり)には近寄らなくなった。ところが、ここ一月ほどで新しい施設が次々開業となり、気が付くとビルだらけの街に生まれ変わっていてちょっと驚いた。

そもそもの始まりは2012年に建った渋谷ヒカリエ(34階。旧東急文化会館)。その後延々と駅や線路の移設大工事が続き、昨2018年夏には渋谷ストリーム(35階。旧南街区)が完成。そして今年11月始めに駅の上にスクランブルスクエアなる47階建てのビルがドンとそそり立ち、続いて公園通りに20階建ての渋谷パルコ、今日は昔懐かし東急プラザの跡地に地上18階/地下4階の渋谷フクラスがそれぞれ開業。「あれは何というビルですか?」と観光客に聞かれても、60年以上渋谷に住んでいる地元民が答えられない大変化である(笑

Map1987←ちなみにこちらの地図は30年ほど前(1987年)、まさに渋谷我が町として闊歩していた頃のもの。高校の帰りには必ず東急プラザ上のコタニでレコードをあさり、道玄坂のヤマハで楽譜をあさり、大盛堂で本をあさっていた…のだが、気が付くともう全て存在しなくなってしまった。

おかげで、今の渋谷の街を歩くと、道や地形は同じなのに、そこにあるはずの建物がまったく違う…というまるでパラレルワールドに迷い込んだような…そんな気分になる。

もともと「渋」という位なので、渋谷川と宇田川の「谷底」にあたる(ビルの3-4階ほどの落差のある)どん底とでもいうべき場所。昔このあたりに居た渋谷何とか左衛門という盗賊の名前から取った…と子供の頃は聞かされていたが、いやいや盗賊を捕らえた武士の名前だ…という人も居て、諸説あるらしい。此処は是非、街が生まれ変わったのを機に、ハチ公像の横に〈盗賊渋谷なにがしの像〉も建てて欲しい(笑

2019年12月 1日 (日)

良いお年を…

Tachikoshostako FM「ブラボー!オーケストラ」1月分2本の収録にNHK608スタジオへ。

今回は、インバル指揮東京都交響楽団の第384回プロムナードコンサート「五大陸めぐり〜ロシア・グレイテスト・ヒッツ」(2019年11月23日@サントリーホール)を2回に分けて放送する分の収録。

1月12日(日)は、ショスタコーヴィチ「祝典序曲」、ラフマニノフ「パガニーニの主題による狂詩曲」(p:サスキア・ジョルジーニ)、+CDでショスタコーヴィチ交響曲第5番から第4楽章。
1月19日(日)は、チャイコフスキー「ロメオとジュリエット」「1812年」、+同じくCDでショスタコーヴィチ交響曲第15番から第4楽章。いずれも演奏はインバル指揮東京都交響楽団。

最後の〆は、ショスタコーヴィチ最後の第15番の最後の楽章。激動の二十世紀を生き残り、15の交響曲を残した彼の最後のフィナーレは、ベートーヴェンのような壮大な合唱付きでも、チャイコフスキーやマーラーのような感動的なアダージョでもなく、さりげなくオモチャ箱の蓋をパタンと閉じるような…不思議な終わり方。ここまでのソヴィエト連邦の歴史と彼の人生を思うと、手を合わせたくなるような敬虔な気分になる。

収録後、大晦日放送のFM特番用のコメントを録音。FM50周年記念と言うことで、FM番組のパーソナリティが自分の番組の紹介をする(いわゆる番宣的な)ひとこと。「お薦めの一曲」付き。

…と、これにて本年度の収録はすべて終わり、今年初の「良いお年を!」を聞くことに・・・

2019年11月29日 (金)

東京の森

Img_4255とある葬儀にお寺に行ったあと精進落とし?に新宿御苑を散策する。

所々にとても東京とは思えない深い森のような一角があって、シベリウスの第4交響曲が聞こえてきそうな気分になる。

いつ来ても(特に晴れた日の新宿門周辺は)人が多いのが玉に瑕と言えば言えるが、逆に人が居なかったら、怖くて歩けないかも知れない。東京の真ん中にぽっかりあいた魔界のような場所だ。

2019年11月26日 (火)

遠い旅の終点

Cd-sym2 昔(1990年頃)とあるTV番組のバックに流れていた音楽が、ずっと耳に残っていた。ほんの数十秒、それも一回か二回耳にしただけなのだが、低音のドローンに乗ってチェロのような楽器が滔々と歌う、民族音楽とも現代音楽とも付かない不思議な響きと節回しが印象的で、耳にこびりついた。しかし、曲のクレジットもなく、録音したわけでもなく、そもそも番組の音楽として書かれたものなのか、既成の曲を選曲したものなのかも分からず、放送局に問い合わせても分からなかった。もちろんインターネットなどなかった時代で、調べようもなかった。

その後の30年間、まさに「奥歯にモノが挟まった」状態で耳の奥にこびりついたままだったわけだが、その音楽の出所を求めて様々なジャンル(特にモンゴルや中近東あるいはアラブ系アフリカ系の音楽などなど)のレコードや文献をあさり、自分の作品の中にも応用を模索し試みた。交響曲第2番(1991)冒頭のチェロ独奏などはその影響大だ。おかげで、そんなことがなかったら辿り着けなかったような様々な音楽に出会え、新しい視座を持った作品が生まれたわけで、この〈名無しの曲〉は自分の音楽人生の中で結構重要な役割を果たしたことになる。

…という遠い思い出の中にすっかり忘却していた曲の名前が、先日ふとしたきっかけで分かった。テレビで流れていたフィギュアスケート大会のロシア選手のショートプログラムの音楽の中にその曲が「あった」のだ。・・・そこでiPadを開いて「フィギュアスケート」「選手の名前」「ショートプログラム」「音楽」と検索するとアッと言う間に候補曲が数曲並び、そのうちジャンルの明らかに違う曲を外し、残った曲をYouTubeで探すと、そのうちの一曲がビンゴだった。その間わずか2分ほど。30年探しあぐねていたモノがかくも容易く見つかったことに、感動するより軽い脱力感を覚えたほどだ。旅の終わりはいつだって突然来る…それも、思いもかけないような処から…

Pgabriel_passionちなみに、その曲はPeter Gabrielの「Passion」(1989)というアルバムの中の曲で、キリストの受難を描いた映画「最後の誘惑」(1988)のサウンドトラックでもある。印象に残ったチェロのような楽器は、アルメニアのDukdukという管楽器だそうで、後半ドラムセクションが登場するところまで聴けば当時はやり出したエスノ系音楽に思い至ったのだが、ユッスー・ンドールとかヌスラト・アリ・ハーンまで辿り着いたものの、ピーター・ガブリエルまでは辿り着けなかった。

しかし、これで積年の心残りが消え、もう思い残すことは…おっと、まだもう少し(笑

2019年11月21日 (木)

東京の紅葉

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1121a_20191123141001

 

 



2019年11月19日 (火)

想像と創造の狭間で

Tatenorautioフィンランドで出版する舘野泉さんの本の取材で来日したサリ・ラウティオさん(チェロのエリッキ・ラウティオさんの奥さま)に、舘野さんとの出会いや左手のピアノ曲を書き始めたいきさつなどについてお話をする。

舘野さんのピアノを最初に聴いたのは47年前。フィンランドで勉強して帰国した新人ピアニストがいるということで興味津々で帰国リサイタルを聴きに行った。当時の舘野さんは超イケメンで(笑)アッと言う間にファンクラブが出来たほどだが……あれから半世紀。左手のピアニストとしてここまで新しい世界を開拓し、作曲家としてこういうお付き合いをすることになるとは…当時は想像もしなかった。

話は、宮澤賢治とシベリウスそしてフィンランドの関わり(初代フィンランド公使ラムステット博士は東京で賢治と会って話をしていて、銀河鉄道の中に出て来るブルカニロ博士は彼がモデルなのでは?・と個人的に思っている…などなど)や、若い頃フィンランドに行きシベリウスの別荘アイノラでピアノを弾かせてもらった思い出など、こちらも色々な記憶を呼び覚まされ、2時間ほどがアッと言う間だった。

          *

Keisansho そのあと、霞ヶ関の経済産業省「創造性研究会」へ。色々なジャンル(ノーベル賞受賞者からアニメの監督・音楽・美術界・スポーツ界まで広範囲)で創造活動を行っている人を招いて、どういう活動や性格や行為が「創造」に繋がるかサンプルを集め研究する会へ作曲家としてゲスト出演。

聞き手の方々は経営管理とか総合文化というようなジャンルを専門とされているので、どうやって作品を創るか…という話をするのに、才能とか感動とか芸術とかではなく、プロセスとかイノベーションとかランダムアクセスというような視点で説明して行くわけで、これは根が理系の私にとって個人的に非常に楽しく面白い経験だった。

会をコーディネートする経済産業政策局の新原浩朗氏は、最近菊池桃子さんと結婚して有名になった敏腕局長。私の還暦コンサートにも来て下さっていたそうで、作品や著作など隅から隅まで研究済みというファン気質の方。

今後も、発明家や建築家など様々なジャンルの人を呼んで会を続けるそうだが、成果を即レポートにして報告する「仕事」としての会議ではなく、和気藹々と話す中で「創造」へのヒントを貰う「同好会」のような性格なのだそう。こちらも、ちょっと違った視点からの対話が堪能できて2時間ほどがアッと言う間だった(笑
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2019年11月16日 (土)

左手のピアニストのための公開オーディション

Leftpiano2019昨年に続き、金沢の石川県立音楽堂で開かれた〈左手のピアニストのための公開オーディション〉に審査員の一人として参加した。

今回の審査員は、舘野泉さん、新実徳英さん(作曲)そして私の3人。順位を付けるコンクールではなく…毎年春に開かれる金沢の音楽祭に参加して下さる演奏者のオーディション…という性格から、昨年の入賞者/参加者も登場し、なんとなく同窓会?のような雰囲気も(笑

音楽祭でラヴェルの協奏曲を弾く最優秀賞は児嶋顕一郎氏、タピオラ賞(課題曲のタピオラ幻景をもっともステキに弾いた賞)に瀬川泰代さん、アイノラ賞(同じくアイノラ抒情曲集…)に黒崎菜保子さん。今回初登場の(舘野泉さんも私も「初めて見た!」と驚いた)「右手の」ピアニスト樋上眞生氏も含め、参加者全員が合格水準以上の演奏ということで優秀賞が授与され、来年5月の金沢音楽祭に出演して貰うことになった。

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2019年11月15日 (金)

展覧会の絵の運命

Verdimussorgsky_20191114133301FM「ブラボー!オーケストラ」12月分2本の収録にNHK405スタジオへ。

今回は「東京フィル第69回響きの森クラシックシリーズ(9月14日@文京シビックホール)」での曲目を2回に分けて放送。12月8日(日)は、清水和音さんのピアノで、ショパン:ピアノ協奏曲第1番/ラフマニノフ「ヴォカリーズ」。12月15日(日)は、ヴェルディ「運命の力」序曲とムソルグスキー組曲「展覧会の絵」ほか。いずれも演奏は、バッティストーニ指揮東京フィル。

前半はピアノとオーケストラによる名作(ショパン)、後半はピアノ曲をオーケストラ編曲した名作(ムソルグスキー)というプログラム。なぜここに「運命の力」なのだろう?と思って調べてみると、このオペラ、ロシアの歌劇場からの依頼で書いたもので初演はペテルブルク。当然ヴェルディもロシアに出向いたわけで、当時ペテルブルクで音楽の勉強をしていたデビュー前の23歳のムソルグスキーとの接点があることになる。なるほど。

ちなみに、このムソルグスキーの書いた「展覧会の絵」というのは(多くの音楽家がアレンジに挑戦しているように)とんでもなく不思議な魅力に満ちた曲なのだが、ムソルグスキー自身は、親友ハルトマンの遺作展を見て強烈なインスピレーションに駆られ数週間で書き上げたものの、そのまま演奏もせず出版もせず死んでしまった…と聞くと何とも怖ろしい脱力感に襲われる。死後40年以上たってロシア系指揮者クーセヴィツキーが「この曲をラヴェルに管弦楽編曲して貰ったらどうだろう」と思い付いたことで、このクラシック音楽屈指の人気曲が世に出たわけだが、それがなかったらどうなっていたのだろう?(EL&Pも冨田勲も運命が変わってしまっただろうし)。考えるだに怖ろしい。

クラシック音楽界にはこういう怖い話があちこちにあって、むかし「作曲なんて、無人島で手紙を書いてビンに詰めて海に流すようなもの」と自虐的に書いたことがあるが、40年漂流した後で巨大客船に拾われたのは奇跡的な幸運。しかし、…拾われたと思ったらタイタニック号だった…というような…想像しただけで鬱病になりそうな話も、おそらく沢山(かどうかは分からないが)あるような気がする。

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