フォト

Home page

お知らせ

  • 音楽館
    作品視聴…映像付き
  • 楽譜出版《ASKS.orchestra》交響曲,協奏曲,室内楽などのスコアを電子版(PDF)で販売中。海外向け→**
    出版作品一覧→***NEW
  • 《図解クラシック音楽大事典》(学研)イラストとまんがでオーケストラや楽典から音楽史までを紹介する掟破りの入門書。旧〈音楽大事典〉の超大幅改訂復刻版。
    作曲は鳥のごとく》(春秋社)自らの作曲家生活を綴った独学の音楽史@2013年3月刊
    《調性で読み解くクラシック》(ヤマハ)調性および音楽の謎を楽理・楽器・科学・歴史から読み解く文庫版入門書。
  • ブラボー!オーケストラ
    ・NHK-FM 毎週日曜日19:20~20:20放送。毎月第1-2日曜日(+α)東京枠解説担当。
    ・01月05日再/12日/19日
    ・02月02日/09日/16日
    ・03月01日/08日/29日
    ・04月05日/12日/19日

2020年4月 1日 (水)

新型コロナな世界に生きる

Virusヘンな世界になってしまった。

未知のウィルスが世界に蔓延する…というのはSF小説や映画ではお馴染みのシチュエーションだが、自分がその世界の中に居て内部から状況を見ているというのは不思議な感じだ。

個人的には、もう何年も前から閉じた世界の中でひきこもった生活をしているのでロックダウンには耐性があるが、アクティヴな若い人やこれから人生を謳歌する人たちにとっては悪夢に違いない。「ひと月くらいで終息する」と分かっていれば何とか我慢のしようもあるが、下手すれば年を越す可能性もあると言う。それでも何年続くか分からない終わりの見えない災厄よりはマシだと思うしかない。

人は、イヤだ!と叫んでも、やめてくれ!と泣いても、逃げようがないものに、人生で何度か遭遇することがある。戦争だったり、災害だったり、XXだったり、△▽だったり。これもそのひとつ、と割り切るしかないのだろう。

2020年3月24日 (火)

ブラボー!オーケストラ

OrchaFM「ブラボーオーケストラ」3月最終週放送分の収録にNHK608スタジオへ。

3月29日(日)は、今年度に放送したプログラムの中から個人的に印象的だった演目を選ぶ(毎年お馴染みの)〈吉松隆セレクション2019〉。今回は、音楽界にとって色々大変な時期ということもあり、オーケストラにエールを送るべく6つのオーケストラによる〈オーケストラ・セレクション(ブラボー!オーケストラ)〉としてみた。

曲目と紹介するオーケストラは・・・
・シュトラウス「ピチカートポルカ」@小林研一郎指揮 東京フィル
・ベートーヴェン「プロメテウスの創造物」から@高関健指揮 東京シティフィル
・ラフマニノフ「パガニーニの主題による変奏曲」から@S.ジョルジーニ/インバル指揮 東京都交響楽団
・マーラー「交響曲第4番」から@市原愛/川瀬賢太郎指揮 神奈川フィル
・ベルリオーズ「幻想交響曲」から@小泉和裕指揮 九州交響楽団
・ビゼー「アルルの女/ファランドール」@大友直人指揮 オーケストラの日祝祭管弦楽団

2020年3月17日 (火)

愛の挨拶と女人禁制クラブ

ElgerssFM「ブラボーオーケストラ」4月分の残り1本の収録にNHK403スタジオへ。

今回は4月19日(日)放送分で、東京フィル第3回渋谷の午後のコンサート(2019年12月2日@オーチャードホール)から、エルガー「愛の挨拶」、チャイコフスキー「ロココの主題による変奏曲」(vc:山崎伸子)ほか/指揮:円光寺雅彦。+東京フィル第79回休日の午後のコンサート(2019年2月3日)からチャイコフスキー「スラヴ行進曲」指揮:広上淳一。

「愛の挨拶」はエルガーが婚約者に贈ったというエピソードで知られる愛らしい小品。彼の愛妻家ぶりは…大英帝国の紳士たるものこうでなくては…の代表格だが、同世代のコナン・ドイル(シャーロック・ホームズの作者)と同様、この時代の英国紳士の女性観というのはちょっと独特だ。基本は騎士道精神なのでレディーを立てるのがジェントルマンであり、女性を悪く言ったり差別するのは紳士に悖る行為。お姫さま(女性)を救うために危険を厭わないのが騎士(紳士)という美学なのだが…ではフェミニストなのか?というとちょっと違う。

昔ロンドンに行ったとき、男性だけの会員制クラブというのに誘われたことがある。会則はシンプルで「女性は入会禁止&立入禁止(いわゆる女人禁制)」。奥さんだろうが母親や娘だろうが秘書やメイドだろうが(イヌだろうが)女性は中に入れない。今なら「女性差別だ」と騒がれそうだが、そこで男性たちが何をしているかというと、ただ黙って新聞を読んだりお茶を飲んだりしているだけ。要するに、奥さんのお喋りから離れて「一人静かに」お茶を飲みたいだけの場所なのだそうで、それを髭の紳士たちが真面目な顔をしてやっているのが果てしなく微笑ましい。そう言えば、ホームズ譚にも「ディオゲネス・クラブ」という似たようなクラブの話が出て来るが、何となく京都の「ぶぶ漬け」のように「英国紳士ならやりそうな」というだけのジョーク(ユーモア)のような気もしないでもない。ちなみに現代ではホテルや空港/駅などにも普通に会員専用のクラブラウンジがあるし、「男人禁制」の女性だけの会員制クラブというのもあるそうなので、さほど特別な場所という感じはしなくなってしまったが。

2020年3月 9日 (月)

ファウストと永遠にして女性的なるもの

Faust_20200307203801FM「ブラボー!オーケストラ」4月分2本の収録にNHK608スタジオへ。

4月5日(日)放送分は、リスト「ファウスト交響曲」から前半の第1楽章「ファウスト」、第2楽章「グレートヒェン」。
4月12日(日)放送分は、同曲第3楽章「メフィストフェレス/神秘の合唱」。およびビゼー「交響曲第1番ハ長調」。
演奏は、プレトニョフ指揮東京フィル、Tn独唱:イルカー・アルカユーリック、男声合唱:新国立劇場合唱団。2019年10月17日第128回オペラシティ定期より。

ゲーテの「ファウスト」を高校生の頃初めて読んだ時、悪魔と契約してまで「若さ」を得ようとするファウスト博士の気持ちがいまいちよく分からなかった。自分自身が文字通り「若かった」からだ。

しかし、50歳を過ぎると何となく実感として分かるようになり、さらに60歳を過ぎると切実な思いとして分かるようになった(笑)。今なら、もう一度若返って悪魔の助手付きで何でも好き勝手出来るというなら、魂の3つや4つ熨斗を付けて呉れてやってもいいと思う。

ただし、音楽はもういい(笑)。ファウスト譚のレベルで望みが叶うなら、身長100mほどの怪獣になって火を吐きながら東京を歩いてみたい…とか、100万馬力のロボットになって街を壊しながら空を飛んでみたい…とか、そのほかちょっと人には言えない(悪魔にしか言えない)ような壮大?な夢を叶えてみたい。

Mephistoちなみに、音楽も「望みを叶えてくれる」という点では悪魔のような処があるが、所詮、現実には出来ない「本当にやりたいこと」の代償行為でしかない。いや、確かに素晴らしいのだ。何しろうっかり一生を賭けてしまったほどなのだから。けれど「創造しているような気分」や「破壊しているような気分」になる幻術にすぎない。気が付くと何処にも実体はない。時は止まり、美しさは泡のように消え、そして魂は悪魔の懐の中なのだ。

それにしても…、もし倫理も理性も全て超越した「本当にやりたいこと」を本当にやっていいとしたら、それは何だろう?としみじみ考える。それをやってしまってもなお「永遠にして女性的なるもの」は魂を救済してくれるのだろうか。

2020年3月 4日 (水)

春(コロナ)の嵐

C桜を待つばかりだった日本に思いもかけない「春(コロナ)の嵐」到来。

最初は対岸のアウトブレイク(感染症の集団発生)だったものが、世界中に感染が広がり、日本も後手後手の対策を非難され、オリンピックにも影響が出かねない状況となって尻に火が点いたのか、いきなり全国の小中高校一斉休校という荒技に。中国がひとつの都市(武漢)をいきなり封鎖してしまったのに続く(そこまでやるか!の)衝撃である。

ほとんど外出せず、たまに出ても一人飲みで誰とも接触しないのがデフォルトの身としては、今回の件に関してあまり実害はないが、スポーツの試合から演劇やコンサートまで続々と無観客や中止になる現状は、新手の戒厳令みたいでちょっと怖い。おかげで、震災の時は微かでも心の支えになり得た「音楽」が、ウィルスの前では問答無用で消し飛んでしまった感じがして…なんとも言えない喪失感に襲われる。

それでも、世界はぽかぽか陽気で、街には学校が休みの子供たちの姿も多く、不思議に明るいことだけが唯一の救い。何とか早く終息して「そう言えば、そんなこともあったなぁ」という昔話になる日を待つばかり。

2020年2月27日 (木)

淺草の中の佐渡

B_20200229071601旅行がわりに淺草を歩く。

街行く人の殆どがマスク着用、集会やコンサートから催し物の類まで自粛…という戒厳令?下だが、雷門〜仲見世あたりは(天気がいいこともあって)一見相変わらずの賑わい。

ただし、ちょっと道を入ると閑散とした感じは否めず、飲食店などはお客の少なさに困惑している様子。そもそもマスクしながらでは食べ歩きは出来ないわけだし。

人が少ないのは一人歩きにとってはありがたいが、さすがにマスクを着用して歩いていると息苦しく、ダースベイダーにでもなった気分。時々、川べりや公園などでマスクを外して酸素補給をする。

Photo_20200229080501夕方、国際通りの路地裏に佐渡の酒と肴というお店を見つけてふらっと入ってみた。佐渡はむかし「朱鷺」がらみで何度も行った懐かしい場所でもあり、早めの時間でほかにお客さんもいなかったのでカウンター越しに美人の女将さん(もちろん佐渡出身)としばし佐渡の話に興じる。

Sadomap 最初に行ったのは学生の頃(50年近く前。日本産の最後の朱鷺が居た頃)。そのあと〈朱鷺によせる哀歌〉を書いた縁で朱鷺の保護に関わった高野高治氏・佐藤春雄氏のお話を聞きに行き、新しく出来た朱鷺保護センター(所長:近辻宏帰氏)を訪問している。

そのほかにも、佐渡で結成された鬼太鼓座がらみで訪れたり、両津で偶然読んだ「佐渡殺人事件」に出て来る外海府(海沿いの小さな集落や海府大橋、賽の河原)を回ったり、NYから来たモダンバレエのダンサー氏らと真野や相川を旅したり、と色々な記憶が「北雪」(佐渡の地酒)と共に蘇る。

2020年2月26日 (水)

確定申告と死亡届(仮)

Taxp例年より少し早めに、確定申告に税務署へ行く。 

数年前から介護離職中ではあるのだが、作曲家というのは(演奏家と違って)仕事をしないと即収入ゼロになるわけではなく、印税とか雑収入が相変わらずあるので、一応、還付申告が欠かせない。

なるべく空いている時間帯に…と平日の昼間に行くと、時間のせいなのか新型風邪のせいなのか申告窓口には誰も並んで居らず、担当氏が数字を確認し受け取りのハンコをぽんぽんと押し、1分も経たずに申告終了する。

余談ながら、お役所に行くたび思い出すのが、むかし悪友の一人が言っていた「死亡届(仮)」というネタ。普通、死亡届は「死にました」という過去形の届け出だが、「死にます」という進行/未来形の届け出があってもいいんじゃないか、と言うのである。提出出来るのは50歳以上に限定されるが、この届けを出すと、死んだ後の諸々の手続きを生前に済ませることが出来るうえ、オプションで確実安楽即効自死セット(薬か拳銃か縄を選べる)が貰える…という超ブラックな代物。

「いやいや、いくらなんでも窓口の人が〈やめなさい〉と止めるんじゃない?」と言うと「結婚届を出しても、窓口で〈悪いこと言わないからやめなさい〉と止めたりしないだろ?」と減らず口を言う。生まれる権利・生きる権利・結婚して子孫を残す権利・があるなら死ぬ権利だってあるはず…と力説されると「そんなもんかな」という気になるが、確かに国公認の確実安楽即効自死セット(悪魔的なんだか天使的なんだか分からないが、そういう研究は進んでいるのだろうか?)というのがあったら手元に一つ置いておきたい気がしないでもない。

2020年2月24日 (月)

桜・コロナ・桜

Sakura200223a_20200224071101近くの公園で早咲きの桜がもう咲いている。

街は新型コロナウィルスの影響でマスクをした人が多く、どことなく微妙な緊張感があるが、桜の周りだけは別世界。優しい日差しと暖かい陽気でそこだけ天国?のようだ。

ちなみに、中国発の新型感染症は「COVID-19」という正式名称になったそうだが、報道などではまだ「新型コロナウィルス」。名前は可愛いが、感染力が高く、ちょっと怖い。ウィルス名は「SARS-CoV-2」なのだそうで、SARS(重症急性呼吸器症候群)と言えば、2002/3年に世界的に大流行したのが記憶に新しい。

映画やTVドラマなら数日ほどでワクチンが出来て「The END」だが、現実は(これほど科学力が発達した現代でも)簡単にはいかないようだ。かつてのペストや黒死病のように、人口の半分以上が死んでしまう…というような伝染病は現代ではもう有り得ないだろうが、ここまで飛行機や電車や車で世界中が繋がっている時代では、感染し始めたらあっと言う間に世界中に広まって食い止めようがない…という恐怖はひしひしと実感する。

とは言いながら、さしあたりは…早咲きの桜を愛でつつ来たるべき春を待つ日々…

«ネコの日