音楽配信の未来
朝日新聞連載「ツウのひと声」(イラスト付き)掲載。
今回は、ネットによる「音楽配信」について。
現状でのネットによる「音楽配信」の主役は、もちろんポップスのヒット曲だが、このシステム、売れない曲(現代曲なども含めて)にとっても、違った恩恵があるように思う。
CD化して販売し…注文・増刷・返品・在庫などに対処する…という商業的な作業なしにどんなマイナーな作品や音源でも、ネット上に記憶させ、広く人類全体の共有物にすることが出来るからだ。
そうなれば、すべての音楽が「聴き手の数」と「売り上げ」だけにこだわる商業主義の呪縛から解き放たれる。
これはなかなか面白い未来だと思う。
ただ、問題は「著作権」という発想が、もはやそういう時代にはそぐわなくなっていることだな。