モーツァルト・Finale
祝モーツァルトの誕生日。生きていれば250歳(笑)。朝のテレビの情報番組などでもモーツァルトを流していたが、ふだん芸能レポートなどやっている人たちが「もーつぁると作曲こーきょーきょくだい40ばんトたんちょー」などと声に出して言うのを聞いていると、物凄く気恥ずかしくて背筋がムズムズするのはなぜ?。 話題としても「最近モーツァルトの曲が100曲入ったCDが3000円でお買い得」とか「聴いていると頭が良くなるそうですネ」とか、なんだかドラッグストアで売ってる健康サプリの紹介みたいなレベルだし。
そう言えば、本家ウィーンでDNA鑑定にまで持ち込まれた鳴り物入りの「モーツァルトの頭蓋骨?」も、結局「源頼朝公15歳の時のしゃれこうべ?」みたいな話で終わったらしい。なんだか彼のキョホホという笑い声が聞こえそうな話だ(笑)。それでも、クラシック界は今年1年モーツァルトで儲けるのに忙しく、天才は死後250年たっても「いじくられ」続ける。
そのモーツァルトの誕生日に合わせたのか、仕事で使っている楽譜ソフトの最新ヴァージョン「Finale2006」が届く。今回のヴァージョン・アップの目玉はソフトウェア・シンセ(コンピュータ本体の内部音源)としてオーケストラの楽器のサンプル音源 Personal Orchestraが付いたこと。ピアノ(Steinway)を始め管楽器やストリングスなどなかなか生っぽい音で、「書いた楽譜がそのまま音になる」という作曲家にとって夢のような道具が、ますます完成形に近付いた感がある。
でも、若い頃にこんな便利きわまりないものがあったら、わざわざ苦労して作曲家なんかになっていただろうか?と考え出すと、ちょっと複雑な思いも…。