モ先生に捧げる哀歌
先日、この5月の連休に東京国際フォーラムで(モーツァルトをテーマ作曲家にして)開かれる音楽祭「ラ・フォル・ジュルネ (熱狂の日)」がらみで取材を受けた。
聞くところによると、昨年の(ベートーヴェンをテーマ作曲家にした)公演では、3日間で209公演を行い、チケット10万枚を売り、延べ30万人の来場者があったと言う。「ついにクラシックもメジャーになったか!」と叫びたくなるような、一見バブルっぽい景気のいい話である。
ところが、「実は、それでも全体の収支は赤字なんです」と聞いて、一瞬にして現実に引き戻された。演奏家が豪華な割にチケットが安く設定されていて(1500円ほど)、多くの人が気軽にクラシックを聴けるのはいいけれど・・・
そうなのか。誰かが負担しないと、30万人を集めてもクラシックってやっていけないのか。テーマ作曲家なんて持ち上げておいてベ先生にもモ先生にも一円も払っていないというのに…。これじゃあ、生きてる作曲家にお金を払おうなんて誰も思い付かないのは当然だな。
さあ、最高の音楽を作っておくれ。
でも、お金にはならないから、一円だってあげないよ。
そして、いい曲が書けたら、とっとと死んでおくれ。
早く著作権が切れるようにね!
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