ニーベルングの指環づくし
先日CDショップのオペラのDVDコーナーでワーグナーものを探していたら、なんと「ニーベルングの指環」が5種類も並んでいて、ちょっと驚いてしまった。
◆シェロー演出で物議を醸したバイロイトの「指輪」(1980年、ブーレーズ指揮。ダムや工場みたいな舞台で演じられる現代社会劇風の斬新な演出で有名)
◆レヴァイン&メトロポリタン歌劇場(1990年、シェンク演出。これが舞台も衣装も最もオーソドックス。でも何だかハリウッド映画みたいでアメリカン)
◆サバリッシュ&バイエルン国立歌劇場(1989年、レーンホフ演出。未見。NHKがハイビジョンで収録したもの)
◆シュトゥットガルト州立劇場(2002年、ネル、コンヴィチュニーほか計4人による演出。スーツ姿の神々とTシャツ姿のジークフリートによる衝撃の舞台!)
◆そして、単発(ワルキューレ)でバレンボイム&バイロイト祝祭歌劇場(1992年、クプファー演出。こちらはレザー・ジャケットの神々による近未来SFみたいな舞台!)
なんとも見事なラインナップ…なのはいいのだけれど、どうしてどれもこれも「斬新な演出」の変てこりんな舞台なのだろう(笑)。ちゃんとした衣装で正攻法でスタンダードな(まともな)舞台のものも、一種類でいいから欲しいのに…。
それにしても、年末は毎年一週間ほどFMでのバイロイトの「指環」漬けになって年を越し、旅行カバンみたいな重さのLP20数枚組ショルティ盤「指環」に狂喜した世代としては、わずかDVD6〜7枚で全4夜が聴けて(観れて)しまうのには隔世の感。でも、今の若い人は「指環」と言ったら、「ロード・オブ・ザ・リング」なのだろうな(笑)
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こんばんは。初めて書き込みします。
この内容を見て、何か可笑しくて笑いが止まりませんでした。
というのも、最近、この「斬新な演出」のコンサートを聴いたからです。
でも、その時感じたのは私自身の聴き方がまだまだ保守的(ここでは
正攻法でスタンダードと書かれていますが)だということです。
どんな解釈だって有りなはずなのに。。。事実「斬新な演出」は、
すごく面白かったんです。でも、私の中では驚き・ビックリの方が
強かったもんで、その演出家の方に自分の感想をダイレクトに伝えて
しまいました。
その方はどんな風に思われたか私には解りませんが、後から考える
と、やっぱり自分の解釈を押しつけてしまったような気がして
失礼だったと思います。
新しいことをしようとしている人に対して、保守的な解釈で聴いて
いたら妨げになってしまいますね。だから、いろんな解釈を受け容れ
られる器になりたいな~と最近、思います。
その演出家の方のコンサート、すごく感動するし勉強になるんです。
(結構、私の好きな曲が多いし)やっぱり、その演出家の方には、
演奏の中で冒険してほしいな~と思いました。
投稿: ゆかたっこ | 2006年4月 1日 (土) 02:06