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2006年5月26日 (金)

続・芸術文化振興の憂鬱

Gagaku_3 19日付の日記で触れた「国立劇場から音源を借りる話」は、いろいろ考えた末、こちらから破談にすることにした。いくら規定だからと言っても、あまりにも作者をバカにした非常識な要求であり、とても呑むわけには行かないということがひとつ。
 それより何より、今回、我が子(作品)大事で誘拐犯からの身代金の支払いなどに応じてしまうと、次に同じような被害者が出た場合、「ヨシマツさんは払いましたよ」という悪しき前例になる。それは絶対に御免だ!…ということがひとつ。

 もちろん訴訟の対象にならないかとも考えたのだが、著作権協会に問い合わせてみても、こういうケースでは原盤権は制作者にあり、身代金を取るのは著作権法上は違法ではないのだそうだ。つまり八百屋がリンゴ一個に60万円という値段を付けても違法ではなく、普通は「高いから買わない」という話になるだけ…みたいなことらしい。
 なので、そこを敢えて金額にクレームを付けたり権利を主張する場合は、著作者の権利うんぬんの話ではなく民法上の問題になると言う。なるほど。作曲家には何の権利もないことは(改めて)良く分かった。曲を書いた後は、文句を言わずとっとと死ぬのが〈良い作曲家〉なのですね(笑)。  

 今回の一件は、ただチンピラ作曲家の新作雅楽のCD化が妨害されたに過ぎないけれど、おかげで国が「理念」を持って我が国の芸術文化を「振興」しているのではないことだけは理解出来た。彼らのやっていることは要するに、芸術文化の「書類上の」振興であって、「現実の」振興には責任を負わないということなのだ。

 でも、それは〈振興〉とは言わず、〈妨害〉と言うのでは?

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仕事&音楽」カテゴリの記事

コメント

>「書類上の」振興であって、「現実の」振興には責任を負わないということなのだ。

仕事柄、お役所(とくに税**、国*局)などと接する機会が多いのですが、ひとつのルールや形式が出来上がってしまうと、何でもかんでも、その中に放り込むのが、そういった組織の仕事ぶりであると感じます。
そのルールの根底にある“理念”や“精神”を理解しないので、ルールにのっとった仕事しかできない(もしくは、ルールを守らないと、その組織では生きて行けない仕組みになっている。)というのが、問題なのかと思います。

ルール主義でない、本当の“理念”を汲み取って仕事をしてくれる人たちを評価できるシステム・・それが、昔は、“法律”“規則”“前例”ではなく、道徳や武士道というものの中にあった・・というのは、ちょっと懐古主義的過ぎるでしょうか。

今回、吉松隆の一ファンとして、このCDがリリースされない原因となった事実だけをとっても、許したくないことです。

一市民として、吉松先生の応援を出来ることがあれば(署名運動、ネットでの世論の形成など)、お手伝いさせていただきたいと思います。

garjyu

こんにちは。

私はgarjyu氏と共に「勝手に**の日」という企画を開催している仲間です。その流れで今回の件を知りました。

garjyu氏と同じ気持ちでおります。

少しでも多くの人にクラシック音楽の良さを知ってもらおうと、ささやかなことですがブログで記事を発信している立場から考えても、作曲家自身の曲に対して何も出来ないのは、歯がゆい思いがします。

初演時の契約に、あらかじめ盛り込んでおくしか手はないのでしょうかね。

コメントありがとうございました。
CDに関しては、(雅楽抜きにはなりますが)なんとか別の形で日の目を見られるよう、新たな構想を進めているところです。
我が子(作品)の不遇に憤慨していただいたこと、心から感謝いたします。

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