星幻譜 & 風夢の舞
書き下ろしの邦楽DUO作品2曲をようやく仕上げる。笙と二十絃のための「星幻譜」(全3曲)op.97と、尺八と二十絃のための「風夢の舞」(全7曲)op.98。
作曲家をやっていると時々(なぜか)交響曲ふたつとかソナタふたつとか同じ編成の曲を続けて書いてしまうことがあるのだが、この2曲のペアもそのクチ。これは2曲を同時進行させることによって、逆にキャラクターの対照性(ボケとツッコミ?)を明確にする効果があるからだ。
というわけで今回も、前者が「静かで古風で叙情的(物静かな女の子)」、後者が「リズミカルでポップで多様的(腕白な男の子)」と、対照的な曲に仕上がった…ような気がする。
ただ、2曲ともいわゆる〈邦楽〉の香りはほとんどしない。ケルティック・ハープとパンパイプで演奏してもいい音楽なんじゃないか…と言われそうな気さえする。以前は〈邦楽〉というと、どうしても伝統やワビサビや仏教臭の呪縛から抜け出せないところがあったのだが、最近は〈日本の音を出す玩具〉として割り切れるようになった…ということなのかも知れない。
もちろん、それが良いのかどうかは分からないけれど・・・。
録音は9月初旬。CDになるのは(たぶん)11月頃の予定。