左手のためのピアノ協奏曲〈ケフェウス・ノート〉
この夏ずっとかかりきりだった左手のためのピアノ協奏曲〈ケフェウス・ノート〉のスコアがようやく仕上がる。
全5章からなる20分ほどの曲で、15段のスコアが45ページ。今回は、左手ピアノ&室内管弦楽サイズ(弦楽&管5本)のオーケストラなので、両手&フルオケによるピアノ協奏曲のことを考えれば、音符数は(半分とはいかないものの)はるかに少ない。それでも、やはりオーケストラのスコアを書くのはくたびれるのだけれど。(特に、今年のような酷暑の夏には…)
ちなみに、作曲家が作品を書きあげた瞬間というのは、最後の小節線をガッと引いて「出来たッ!」と叫ぶようなイメージがあるかも知れないが、実はそんなにスパッと割り切れるものではなく、その後もチェックがイジイジと続く。例えば、強弱記号やテンポ記号が抜けている所はないか、音符や休符の書き間違いはないか、小節番号や練習番号はちゃんと付いているか、奏法の指定あるいはテンポの指示などで矛盾している所はないか…などなど。そして、最後の言葉はいつでもこうだ。「うーーーーん。こんな、もん、かな…」
というわけで、まだ記憶がさめやらぬうちに、作曲の次第については次回の「月刊Classic音楽探偵団」に書いてみるつもり(喉元すぎれば何とやらで、しばらくたつとすぐ忘れてしまうので)。そして初演は、舘野泉さんのピアノにより、今年12月のドレスデン室内管弦楽団の来日公演(東京、京都、山口ほか)にて行われる予定。
それにしても、8月31日〆切というのは、なんだか夏休みの宿題みたいな感じで不思議な気分(笑)。今年は9月頭に土日がはいるので、先生に提出するのは9月3日の月曜日、というのも同じだし。(というわけで、これから提出日に向けて最終チェック…なのだが、実は明日明後日はBSの大仕事が残っている。夏休みの宿題は簡単には終わらない)
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