京都を歩く その2
京都北西部の鷹峰(たかがみね)界隈を歩く。
まずは円窓から見える庭園が見事な源光庵。古びた畳の部屋に、完全な円形に切り取られた(まるで丸い画面のハイヴィジョン映像のような)景色があるのは、ちょっとシュール。もちろん紅葉の時期や真冬の雪の季節がベストだが、こういう中途半端な時期もまた良き哉。
(ちなみに、この写真の角度以外から見ると余計なものがチラッと見えてしまう。それがまた〈日本らしい〉。・・・・・のか?)
続いて、そのすぐ隣にある光悦寺。ここは入口エントランス?の木々(秋は紅葉)のトンネルがいい。どこか異世界に繋がる道のような気がする。奥に入るともう紅葉の気配もチラホラ。
しかも、通り雨の直後だったせいか、拝観者ゼロ。こういう処では、人がいないのが最大のご馳走である。しばし俗界を離れた閑寂の世界を堪能する。
そして、夜は八坂神社で観月祭。中秋の名月を愛でつつ、献詠披講(和歌の披講)に続いて、雅楽(管絃と舞楽)、筝曲(秋の言葉二篇)、太鼓(祇園太鼓)が奉納演奏されるのを聴く。
作曲家の身としては・・・チューニングの甘さとか、アンサンブルの乱れ(特に箏の音程の不揃い)とか、いろいろツッコミどころは満載なのだが、まあ、そういうことは忘れて、名月の淡き光の下、雅なる楽の音に酔いしれる。
というわけで、京の夜はまたふけてゆく。
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