そんなこと
人間というのは、「そんなことをしているヒマはない」…というような時に限って、その「そんなこと」をしたくなるものらしい。
今月中旬〆切のスコアがそろそろ最後の追い込みなのに、なぜか突然ホームページの作品リストのデータ(初演日時とか演奏者とか演奏場所とか)を、日記や昔の資料をひっくり返して確認し始め・・・ご想像通り泥沼にはまってしまった。
自分が書いた作品については、Macを初めて買った1987年以降、作品番号、演奏時間、編成などのデータをFile Makerで残すようにして来たが、スケジュール(何月何日:〆切、何月何日:完成、何月何日:初演…というような)までパソコンに入力し始めたのは1997年1月から。
それ以前は当然すべて手書き&印刷の時代なので、その時代のことを調べるには日記やチラシや音楽雑誌や年鑑などを(もちろん「検索」なんてかけられないから)1ページ1ページめくって探すしかない。(まあ、昔はすべてそうだったのだけれど)。
それに、そうやって苦労して探しまくっても、そこにすべてが記録されている保証は…ない。
頼みの綱はネットだが、コンピュータやネットが普及する80年代以前のデータを探すのは、きわめて難しい。特に「現代音楽作品の初演データ」なんて(HPが存在するごく少数の作曲家か、ちゃんと初演されたオーケストラ作品以外は)、どこを探しても…あるはずもない。
昔は「音楽芸術」(音楽之友社。〜1998年)という雑誌が結構詳細に記録を残していたのだが…あれ以降こういうことに労力を投入する団体があるとも思えないから、これはもう誰かマニア的かつ酔狂な人が国会図書館にでも通いながら一人こつこつとデータを入力して…というのを待つしかないのだろう。(そこのキミ、是非!)
でも、そんなことをするのは、日本中のすべてのネコの名前と住所を調べて戸籍を作ってこつこつ入力する…というくらいXXXXしいことだろうなあ。どう考えても。
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