スペードの女王
招待券をもらったのでボリショイ・オペラ日本公演「スペードの女王」を観に行く。(初日だったせいか、前の席にはK泉元総理の姿も…)
今回の来日公演はチャイコフスキーの二大オペラ「エフゲニー・オネーギン」と「スペードの女王」。どちらが好きかといえばやはりオネーギンの方だが、徒歩10分のNHKホールでの公演ということもあって「おネギ」ではなく「スペ女」の方へ。
両方共いわゆる悩める草食系青年が主人公の地味な室内型オペラだが、トランプ賭博の必勝法「3枚カードの謎」とか伯爵夫人の死とか、最後のオカルトっぽい顛末(伯爵夫人の亡霊による復讐?)がからむ分、こちらの方が物語としては面白い。
というわけで本場ロシア伝統のきらびやかな舞台を期待していたのだが、羽田空港第1ターミナルみたいな舞台にモノクロ(ほぼ黒)の衣装。
最近は世界的にこういう演出が流行で、その現代的な切り詰めたシンプルさはいいのだが、遠目になると登場人物の区別が付かなくなるのが難点。主人公(ゲルマン)もヒロイン(リーザ)も、黒い一群にまぎれて見失うことしばし。
それでも、目立っていた伯爵夫人(オブラスツォーワ!)に拍手。
その黒ずくめの舞台が、後半、主人公(ゲルマン)が正気を逸してゆくに従って一人だけ「白」になってゆく。それを見下ろすあの世の伯爵夫人も「白」。なるほど。…と演出の趣旨は納得。
ただ、最後のトランプ賭博のシーン。全員立ったままで、台や椅子やトランプなどの小道具が一切なし、だったのは「?」。一瞬「もしかして小道具をロシアから持ってくるの忘れたのかも?」と思ってしまった。まさか・・・いやいや・・・
黒の舞台に関しては、もしかしたら「オネーギン」の方は白で統一して、「黒」と「白」の対比に仕立てているのかも知れない。つまり、両方見れば分かる = 両方見に来い…ということ?
興味を持たれた方は24日(水)25(木)26(金)、東京文化会館へ。
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