日本のオーケストラ事始め
Blog「月刊クラシック音楽探偵事務所」更新。今回は「日本のオーケストラ事始め」。
日本の若いピアニストやヴァイオリニストが国際コンクールで優勝したり、指揮者が世界的な舞台で活躍したり、あるいは日本のオーケストラがブラームスやマーラーの名演を聴かせてくれたりするたびに、我が国のクラシック音楽もずいぶん世界的レベルになったものだと感心する。
でも、「日本人がヨーロッパの昔の音楽をヨーロッパ人みたいに演奏して、それで?」という根源的な(それを言ったらおしまい…的な)疑問も、胸の奥にずっとくすぶり続けている。
思えば、山田耕筰らが日本で本格的に西洋オーケストラ音楽を育て始めた時点(1920年代)で、当の西洋ではロマン派がとっくに終わっていた…というのが、何とも間が悪いというか、最悪のタイミングだったということなのかも知れない。
せめてもう20年ほど早く、例えば森鴎外がドイツ留学した(1884年:明治17年)と同じくらいに誰かが音楽留学していたら・・・そして、それがシベリウス(1889年ベルリン留学)のような民族楽派の作曲家に育っていたら・・・
と、妄想は枯れ野をかけめぐる・・・
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辻井伸行さんは、田部京子さんに師事されているとのことで、吉松先生の曲も演奏されるのでしょうねぇ。聴いてみたいですよね。
1889年には幸田延さんが音楽留学をしていたそうですが、オーケストラ作品まではいかなかったようで・・・。でも、幸田延のヴァイオリン・ソナタは本当に素晴らしいですよね♪
投稿: 田中 | 2009年7月 2日 (木) 15:27