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2009年9月17日 (木)

音楽探偵依頼

Shostakoholms 某テレビ音楽番組でショスタコーヴィチの交響曲第5番を取り上げることになったそうで、作曲家と曲についての取材を受ける。

 この曲、普通に聴くと「現代における運命交響曲」、斜めに聴くと「ソヴィエト&社会主義臭ぷんぷんの政治的交響曲」、音楽的に聴くと(第3楽章までは)フリギア旋法での和声法を開拓した「斬新で美しい交響曲」、一方、内容的には「スターリンの粛清(およびスペイン内戦)の犠牲者への鎮魂曲」。
 しかも、この曲の圧巻は何と言ってもフィナーレの「凱歌」なのに、それがどうにも嘘っぽいのも不思議。この曲を絶対振らない指揮者から見れば、このフィナーレこそが恥ずかしい最大ポイントなのだそうだが、にもかかわらず圧倒的な力感と高揚感があるのがもっと不思議。名曲である事は確かだが、実に妙な曲なのである。
 おまけに、第1楽章と第4楽章には明らかにビゼーの歌劇「カルメン」のハバネラ(しかも、この曲はビゼーの作ではないのである!)が組み込まれているし、(最近気付いたのだが)冒頭テーマは作曲の前年に亡くなったベルクの遺作ヴァイオリン協奏曲の引用っぽいし。
 …と、説明している方もわけが分からなくなって来たほどなので、さて、どうやって番組でまとめるのか、だんだん不安になってきた・・・

          *

 続いて、某講談社から新書として出版予定の書き下ろし音楽書の打ち合わせ。
 こちらも、クラシック音楽のミステリーを読み解く…という趣旨の本なので、もちろんショスタコーヴィチに関する怪しい噂もあちこち登場。

 楽譜に関する暗号や謎解きからオペラの中の殺人事件まで出てくるので、音楽書というより「間違ってミステリー・ファンが買ってしまうような装丁にしましょう、うふふ」という話になる。

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コメント

NHKのクラシックミステリーでしょうか?楽しみに待っています。

「名曲探偵アマデウス」を拝見したのですが、吉松先生は出演されていませんでしたよね……。悲しすぎます。

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