停電 de ATOM
電気がないと仕事にならないので、招待券をもらっていた映画「ATOM」(ハリウッド版「鉄腕アトム」。字幕版)を(遅まきながら)見に行くことにする。
この映画、科学省長官天馬博士の息子が事故で死に、少年型ロボットとして蘇る…という骨子だけは原作通り。ただし、名前がトビオでなく「トビー」、アトムではなく「ASTRO」なのを始め全編ハリウッド風でアメリカンな世界。
それでも、手塚版アトムを信奉する日本のファンに激怒されないような「配慮」は行き渡っていて、時々軽く「おいおい」と突っ込む程度で鑑賞可能。
本当はアトムの年齢をもう少し上にして青年層やアダルト層も巻き込みたかったのだろうが、残念ながらこのストーリーでは小学生までか。でも、お金と手間は充分かかっていて、空を飛ぶところの快感などはさすが。手塚先生、これを見たら手を叩いて喜んだだろうなあ。
しかし、足にジェットエンジン、腕にアームキャノン、力は十万馬力、でも頭は子供…という超破壊兵器ロボットを、「やっぱりお前は私の子じゃない」などと言って情緒不安定にさせたうえ捨てるというのは……雷管付きの核弾頭をそのまま燃えないゴミに出すみたいなもの、なんじゃなかろうか。
時々ニヤリと口をゆがめるアトムが、可愛いと同時に怖い。
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