飲み屋のメシ屋(救世主)
センセ、センセ。きのうチェーンメールがごっそり来ましたよ。日本のオーケストラ存続のために事業仕分けの助成金カットに抗議メール出してくださいって。国からのお金をカットされたら日本のオーケストラ殆ど潰れて2つくらいになってしまって音楽芸術はおしまいなンですって。でも、そう言われて初めて知ったんですけど、オーケストラってカットされたら潰れてしまうほど国から助成金もらってるんですねー。いいなあ。あたしもピアノで芸術やってるんだけど助成金なんてもらったことない。センセだって作曲やってたって助成金なんて一円も出ないンでしょ?
うーん、同じ音楽芸術でもピンキリだからね。例えばピアニストだったら1000人のホールを満席にする実力さえあれば入場料総取りできるけど、オーケストラはそれを100人で分けるわけだから、一人頭の聴衆は10人。もともとどんなに努力精進しても採算取れるシステムでないのは確かなんだよね。ただ、かつて都市が近代を迎える時にセレモニーやコンサートやオペラのような娯楽すべてに使える総合音楽メディアとして生まれたのがオーケストラだからね。そのあたりは警察とか郵便とかと同じ。オーケストラが街にあるってことは、その街が経済的に豊かで、上流階級は文化水準が高く一般市民も生活水運が高い、そしてなにより治安がいいことの証明だったわけ。だからこそ採算は取れなくても、いや、取れないからこそ税金を投入してもそれを持ち続けることに意味があった。それに疑問符が付いたってことは、この国自体が「一流国を目指す必要はない」ということで二流三流国へ向かって舵を切り始めたってことかな。
にいちゃん、にいちゃん。聞いてるとゲイジツ家の皆さんも大変なんだねー。俺んトコの会社もご多分に漏れず火の車なんだけど、最近の日本はホントおかしいネ。飢饉なわけでも病気が蔓延しているわけでも天変地異があったわけでも戦争が始まったわけでもなく、俺たち庶民の労働力だって生産力だって技術力だって落ちているわけじゃないのヨ。ただ金いじくり回している連中のカラクリが起こしたマイナスのバブルに巻き込まれているだけでしょ。なのに慌てふためいて科学や音楽まで殺処分にしようとしてるのはマズイね。どう考えてもマズイ。一度殺したら元には戻らないのは人の命だけじゃないからね。
それにサ、高校生の部活みたいな政治やっている今の政府も怖いけど、普通の人が「平等」という時の目付き、あれもずいぶん怖くなったね。前にもどこかで言ったんだけど、むかしオジサンが若い頃は、「平等」と言うのは下にいるつらい目に遭っている人を引き上げて「みんな一緒に豊かになる」ことだったんだけどね。でも、今は、上にいてちょっとでもいい目を見ている人を下に引きずり下ろすことなのね。貧しても鈍しちゃいけないやナ。お釈迦サマも言ってるでしょ。貧しいものは幸いなのヨ。おっと、キリストさまだったっけか。あー、そう言えばもう来週はクリスマスだねー。救世主サマ来て欲しいよ。「何も思い煩うことはない」と言ってくれるだけでいいからサ。
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はじめまして、こんにちは。
なにがいいことなのかよく分からない今日この頃ですが、
おかげでさまで、ここのことを知ることができました。
言葉が飛び交えば、知らないことをちょっと知ることも、できるものだ、と
ひとり、今、ちいさなよろこびをもらいました。
よろこべることがいいことなのは、よく分かる、し。
おじゃまいたしました。
投稿: Y. | 2009年12月17日 (木) 23:00
>上にいてちょっとでもいい目を見ている人を下に引きずり下ろすことなのね。
共産主義の真髄ですね。
投稿: 月注斎 | 2009年12月17日 (木) 23:06
はじめまして。
http://www3.nhk.or.jp/news/k10014435583000.html#
日本政府は、百数十億ドル、日本円で1兆円を超える規模の資金を拠出する方針
アメリカでは、とても話題になっているとか???
ご意見をうかがってみたいですね。
投稿: N。 | 2009年12月18日 (金) 04:41