ヴィヨンの妻@DVD
映画「ヴィヨンの妻」のDVD届く。
音楽を付ける時にも試写会でもさんざん繰り返し見たわけだが、DVDになってちょっと距離感を持って見直すと、また違った味わい。
成瀬巳喜男や小津安二郎を思わせる昭和の香りと、精緻に創られた室内楽的なサイズの世界が心地良い。
美術(居酒屋や屋台や家のセット)が良くできているので、それをしみじみ見直すのも楽しみ。古びた木の家の横に積まれたガラクタとか、居酒屋で出される煮込みとか…なかなか良い味を出しているし。
ただ、音楽は…(改めて聴いてみると)ぜんぜん太宰治(浅野忠信)にピントがあってなくて、岡田青年(妻夫木聡)の見た佐知(松たか子)…みたいな視線(^^;)
元々は「人非人を夫に持った女の強さ(怖さ?)」がテーマのはずなのに、ちょっと抒情(きれいごと)に流れすぎたか・・・
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