模倣と創造
音楽の勉強は「模倣」が基本。ベートーヴェンが気に入れば真似して作曲し、ビートルズが好きなら真似して歌う。
でも、あんまり「才能がある」と、そのまんまベートーヴェンそのまんまビートルズになってしまう。それではただの「盗作」であり「物まね」にしかならない。
むしろ「才能がない」方が、自分では真似しているつもりなのに、似ても似つかない「聞いたことのない音楽」になる。それこそが「創造」であり「個性」の原点。
芸事でも、最初から上手く出来てしまう器用な子より、なかなか出来ずに悩みながら鍛錬を重ねる子の方が、一家を成すという。
新しいものは「マネしそこなった」時にこそ生まれる。プロはそれが許されない可哀想な商売だが、若い人は真似や模倣を怖れちゃいけない。
才能のない人はさいわいである。
音楽はあなたのものだからだ。
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