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2011年2月

2011年2月26日 (土)

大河草稿

Kiyomori_2 来年の大河ドラマの台本草稿(マル秘)届く。
 まだあくまでもドラフト(草稿)とのことだが、原作がない新しい書き下ろしの物語(作:藤本有紀さん)なので、まずは「作品の世界観」を知る大きな第一歩。

 主役以外の役者さんの顔がまだ出揃っていないので「この役は誰がやるんだろう?」と想像にふけりつつ、「ここは、どうやって音楽を付けようか?」と頭をひねりつつ、「鬼が笑う」などと言っていると「来年」はすぐ来るのだと戦々恐々としつつ、すこし仕事場まわりの身辺整理も始めねばと悩みつつ。

 先日、岩代太郎氏(「葵〜徳川三代」「義経」で音楽を担当)に話を聞く機会があったのだが、いろいろと「大河」ならではの(大きな声では言えない)苦労もあるようだし、何にしろ一年の長丁場。多分に体力勝負の仕事と言えなくもない。本音を言えば、もう少し若い頃にやりたかったかなと。

2011年2月24日 (木)

ピアノの恐怖

Semi03_2 まんじゅう怖い…ではないが、今、仕事場の上の部屋のピアノが怖い。

 なにしろ頭の上で突然鳴り出す。別に迷惑なほど大きな音ではなく、普通の生活をしている分には「普通に我慢」の範囲内の微笑ましい音楽なのだが、作曲家のペンを止めさせるには充分…(>_<)…

 音楽は心を癒す「楽しみ」なのだけれど、ピンポイント攻撃されると破壊兵器にも成り得る…

 これは、作曲家への教訓でもあるな。うん。

2011年2月23日 (水)

Violin Concerto X

Viokinc 昨年タルカスを初演した「未来遺産コンサート」続編の企画が潰れていなかったら、第2回は(当初の予定では3月だったので)もうそろそろ。今頃、そこで披露する新しいヴァイオリン協奏曲の〆切に追われて目が血走っているところだった。

 もともとは数年前、東京フィルコンマスの荒井英治氏と外国のオケの来日公演で初演?という話で構想を始めたものだが、そのコンサート自体が中止になって流れてしまい……。
 次いで、今年3月の続タルカス・コンサートでお披露目する予定…になっていたのだが、これもコンサート自体が不況と事業仕分けの影響で中止……
 という、初演予定のコンサートが次々と潰れてしまう「雨男」みたいな曲…(>_<)…

 当初は「アトム・ハーツ・クラブ」の兄弟版「コバルト・ハーツ・クラブ」(女性ヴァイオリニストの場合は「ウラン・ハーツ・クラブ」)という構想だったのだが、さすがの難産で少しシリアスな「ロンリーハーツ・クラブ」になる気配…(v_v)…。
(って、このネタが分かる人は、かなりのオジサン世代)

 とは言え、今年3月の初演だったら、今頃こんな呑気にしていられず冬眠前のクマ状態になっているところだから、雨男もまた良き哉。

2011年2月20日 (日)

タルカス@題名のない音楽会

Daimeit 題名のない音楽会:クラシックmeetsロック〜新作!プログレ交響組曲 放送。

 佐渡裕さんのエネルギー全開汗だくの指揮ぶりと、東京フィルの「演奏が大変ですぅ」的な真面目顔と、そこから出てくる音のパワーの対比?が何とも素敵。やっぱりオーケストラっていい…(^_^)v…。
 さらに、山田五郎さんの衒学的「プログレ特権意識論」と、マーティのギンギン・ラフマニノフ、そしてブサ可愛いタルカスフィギュアも、第一次オタク世代のオジサンたちの「少年っぽさ」を盛り立てていて、嬉し恥ずかしの30分。

 小さなテレビで聴かれた方にはどのくらい伝わったか分かりませんが、これ、ライヴでは(オーケストラってこんなデカイ音がするのか!と驚くような)物凄い音がするのです。
 ゆくゆくは「この曲の音響のシャワーを浴びにオーケストラのコンサートへ行く」という若い人がたくさん出て来るような定番ライヴ・レパートリーになって欲しい。…というのが苦労してスコアにしたボンクラ編曲家の唯一の願い。

 それにしても、二十代でこれほどの曲を書いたキース・エマーソン氏の才能に改めて脱帽。そして、まったく個人的な趣味?で書き上げたスコア(書いている時は理解者ゼロだったし、初演の時はこれが最初で最後の演奏だろうと絶望に駆られていた…)をここまで盛り立ててくださったプログレ「特権意識」階級の方々に感謝。

 もうひとつ、吹奏楽マニアの方々に朗報。ここだけの話ですが、佐渡サンは密かに吹奏楽版を目論んでいる模様。乞うご期待。

 *追記。再放送(BS朝日):2月26日(土)18:30、27日(日)23:00 。

2011年2月17日 (木)

オリオンマシーン校正

Trbcon 3月に大阪東京で演奏されるトロンボーン協奏曲「オリオンマシーン」のソロ譜を校正中。

 演奏はかれこれ十数回め(CDも2種類)だが、現在制作中のコンピュータ打ち込み譜(イギリスCHANDOS製)での演奏は実は今回が初めて。

 なにしろ書いたのは1993年(18年前!)で、その頃はスコアもパート譜もまだバリバリの手書き。印刷譜にするためにはもう一度全部「入力」し直し、チェックし直さなければならない!のである。

 というわけで、作曲した責任上、老眼をしばたたかせながら音符のチェック。手書きを良いことに好き勝手書いてあるので、大変だァ…(@_@)…

2011年2月13日 (日)

いよいよタルカス

Daimei2011 次回「題名のない音楽会」(2月20日放送)、いよいよオーケストラ版タルカス登場。

■クラシックmeetsロック〜新作!プログレ交響組曲
1.タルカス:冒頭Eruption
2.ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番第3楽章(ヘビメタ版)Gt:マーティ・フリードマン
3.タルカス:中間部分(Mass)原曲と聞き比べ 
4.タルカス:後半Manticore〜AquaTarkus
□ゲスト出演:吉松隆、山田五郎、マーティ・フリードマン。演奏:佐渡裕指揮東京フィル

 昨年11月の収録時のブログはこちら

 追記(おまけ):制作裏話はこちら

2011年2月12日 (土)

ヴィヨン&ジストニア

Villonpf ヴィネット改訂稿に続いて、Vつながり?で映画「ヴィヨンの妻」の音楽のピアノ版(4つの情景)を制作中。

 ピアノ用に書いたものではない音楽を、ピアノ用に「翻訳」するというのは…何か錬金術を扱うみたいな妖しい気分になれて、ちょっと楽しい。

       *

 左手のピアニストとして活動中の若い音楽家:智内威雄さんより、ジストニアという病気に関する翻訳研究書の出版についてのお願い。

 ジストニアは、指が動かなくなる(あるいは痙攣する)というような運動障害の症状が出る原因不明(おそらく神経系)の病気で、音楽家(特にピアニストやヴァイオリニストそしてギタリスト)にとっては致命的な難病(彼もその罹患者)。しかし、日本ではほとんどその実態は知られておらず、専門の研究書もないのが現状。

 そこで、スペインの医師たちが書いた「音楽家のジストニア」という本を音楽出版社より翻訳出版し、病気で悩んでいる音楽家たちや音楽関係の人たちに正しくこの病気のことを知ってもらいたいとのことです。

 詳しくは、彼のホームページで。

 本の詳細についてはこちら。出版要望に関する投稿は掲示板へ。

2011年2月10日 (木)

作曲家のハローワーク

Study Blog「月刊クラシック音楽探偵事務所」2月号更新。

 今回は、某新書用に書いていた「作曲家のハローワーク」(作曲家の現在)の復刻版。
 作曲家にでもなろうか……という人向けに、作曲家というのはどういうお仕事なのかを解説した書なのだが、「この不況時に作曲家なんかになってどうするンですか」というシビアな意見に負けて、あえなくボツに……(v_v)
 
 まあ、それもごもっともながら、このまま捨てるのももったいないので、ここに一挙公開。
 これは第1章で、このあと「作曲家の仕事場」「作曲家の歴史」「作曲家の告白」と続くのだが、それもそのうち機会があれば……

2011年2月 9日 (水)

曼荼羅フレア

Tera 父の命日でお寺に行き、お墓の写真を撮ったら見事な後光が…


 とは言っても、これはもちろん心霊写真などではなく、iPhoneカメラを逆光で撮ったときに起きるフレア(ゴースト)現象。

 お寺だけに「曼荼羅」っぽい。

2011年2月 8日 (火)

ヴィネットのスペクトル

Vinette ピアノ曲「4つのヴィネット」op.105(2008)の改訂稿すすめる。

 ついでに、このくらいのピアノ曲の「音声データ」をコンピュータで読み取ってすぐさま楽譜にする(要するに、耳コピする)というような研究は進んでいないものかと、ネットの中で論文を探す。(早く、FinaleやSibeliusにそういう機能が付いて欲しい!)

 人の「声」を認識する(声の音声データを読み取って「ことば」として認識したり「文字」にしたりする)技術はかなり研究が進んでいて、携帯電話にも音声認識のソフトが付いているのは御存知の通り。
 最近では、複数の人の声を識別して認識する「ロボット聴覚」(京都大学のHARK)も登場。その方向で、ヴォーカルやギターやドラムスを個々に識別する…というところまでは辿り着いているらしい。

Graph_2 ただ、クロマベクトル(音階の12の音の周波数帯域を特出して検知する)という発想での音楽解析システムの研究はあるものの、「ドレミファの音高の周波数を読み取り、それを時間軸上に再構成する」という(音楽学校の入試レベルの)簡単なことが、(単音なら出来るのだが)複数の音になると出来ないのが現状。

 大きな経済効果が見込まれる「音声認識」技術と違って、莫大な研究費を投入してそれが出来たところで、のど自慢大会の審査員ロボットとか、カラオケの採点マシン(あるいは無精な作曲家の耳コピ補完ソフト)くらいにしか使えなかったりするのがネックなのだろうか?

 まあ、確かに「どうしてそんなことが出来なくちゃならないんですか?」と仕分け人に言われたら、返す言葉もありませんが。

2011年2月 6日 (日)

Paul & Keith

Paulkeith ポール・マッカートニーとキース・エマーソンのライヴ・アルバム2組を聴く。

 音楽が圧倒的に素晴らしいことは改めて言うまでもないが、驚くのはそのエネルギーと体力。P.マッカートニーの方は2009年ニューヨークでのライヴ。1942年生まれだから、この時67歳。K.エマーソンの方は2008年モスクワでのライヴ。1944年生まれだから、この時64歳。(「タルカス」では何と35分のロングバージョンを聴かせる!)

 バックバンドのフォローがあると言っても、万単位の観衆を相手に、出ずっぱりの主役でこのエネルギー量。もちろん、若手の第一線ミュージシャンたちの「元気さ」と比べれば、少しは「お年」ではあるのだが、音楽的質量と速度の総和が半端でない。この二人が傑出して凄いのか、そもそもロック自体が「元気」の元なのか。

 常々、西洋の音楽に接するたびに「体力の差」を思い知るのだが、これは文化の差というのか、食べ物の差というのか。クラシック界でも3時間や4時間のオペラを平気で書き、そして演じる音楽家たちの「体力」にまず圧倒されてしまうし。

 個人的には、50を過ぎたらもう「体力勝負は無し」<<(_ _)>>。
 それでも、作曲家の場合は、若い演奏家たちが自分の曲を演奏してくれることで、若い身体に憑依できるので(…なんだか吸血鬼みたいだが)、楽しくも嬉しい。

 そう言えば、武満徹さんは「ポール・マッカートニーみたいな作曲家になりたかったな」とボソッと漏らしたことがあったっけ。
 どんな素晴らしい曲を書いても「作曲」だけでは満たされない「何か」が音楽にはある。

 作曲家は……
 どんな音楽を書いても、いつもそこには「誰もいない」からね。

2011年2月 4日 (金)

17歳の原点

Blumyth ちょっと思い立って、むかし書いたピアノ曲の手書き楽譜(もちろん未発表)をコンピュータ入稿。

 1970年だから17歳の時のピアノ曲集(全5曲)。
 そのわりに、あまり現在の作風と変わらないのが怖い …>_<…

 ギター曲に転用した「優しき玩具」の元ネタもふくめてまだ20〜30曲近くあるので、そのうち未成年時代の作品集として録音してみようか…

2011年2月 3日 (木)

節分三題

Yumenhk NHK教育テレビ「芸能花舞台」〜吉村七重の世界〜にて「夢あわせ夢たがえ」から“木の夢・雲の夢・火の夢”」放送。(インタビュー出演も少し)

 演奏:二十絃:吉村七重、箏:田村法子、久本桂子、横笛:竹井誠、尺八:福田輝久、加藤秀和、笙:三浦礼美、打楽器:山口多嘉子。

 2月6日(日)23:30より再放送あり(教育テレビ、デジタル教育3)

   *

Tb18 夕方、銀座に出て、ヤマハで五線紙(ECHO Music Note Tablet TB-18)を4冊ほど買い占める。
 今まで手に入れていた渋谷ヤマハがこのたび急に閉店したため、あわてて在庫の確保に走ったのだが、「なかったらどうしよう」と内心ドキドキだった。

 なにしろ、最近はあまり手書きで楽譜を書かなくなったとは言え、十代の頃から最初のスケッチおよびデッサン稿まではもっぱらこの18段横組みB4サイズを愛用。
 ピアノの横には高校の時に作ったこのサイズ専用(手製)のスケッチ稿整理棚が鎮座しているほどで、なくなったら本気で困る最後のアナログアイテムなのである。

 それにしても、かなりの老舗のはずなのだが、製品には会社名も連絡先も何にも書かれておらず、ネットでも手に入らない。40年来愛用している割には謎めいた付き合いである(~~)

     *

Onia ところで、町中あちこちで「恵方巻き」「恵方巻き」って・・・

 節分といったら、豆まいて「鬼は外、福は内」にきまってらいッ

2011年2月 1日 (火)

渋谷ヤマハ閉店

Yamahas 五線紙の補充にと久しぶりに外に出て、渋谷ヤマハの閉店を知る。

 開店が45年前の昭和41年(1966年)。以後、最寄りの音楽ショップとして、スコアを読みあさり(高校から大学の頃は、学校帰りに毎日寄っては何時間もスコアを立ち読みしていた)レコードを買いあさり(TowerRecordのような輸入盤専門店が登場する前はClassicもJazzもRockもすべてここで買っていた)キイボードやシンセサイザーやファゴットのリードやギターの弦や音楽書や楽譜やスコアや五線紙などなどを数限りなく買った母船のような場所。
 私の音楽の何十%かはここがネタ元(?)と言ってもいいかも知れない。

 昨年末(12月26日)に閉店したとのこと。丸ひと月気が付かなかった。嗚呼。

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