HとVの萌芽
震災後しばらく停まっていた「音楽脳」が少しずつ動き出す。
まだ、本調子にはほど遠いが、さしあたり計画停電でペースダウンが見込まれる夏の予定を前倒しして、ホルンのための委嘱作品とヴァイオリン協奏曲のデッサンを進める。
ホルンの方は、今年10月東京オペラシティでの福川伸陽氏のリサイタルのための委嘱新作。渦巻き菅のホルンに因んで「Spiral Bird(渦巻き鳥)」によせる架空のバレエ組曲。(デジタル〜ランダム〜パラレル〜ファジー〜サイバー〜ミミックに続くプログレ鳥シリーズ7作目)
新しく楽器のために曲を書くとき、作曲家は(実は)「演奏できるかどうか」なんてほとんど考えない。だから、出来上がった楽譜を演奏家に見せて「これは演奏不可能です!」と言われるのはお約束だ。
でも、演奏できるかどうかなどということは演奏してみてから考えればいいことであって(などという暴言を吐くので初演大失敗の曲が世の中に絶えないのだが)、今回も演奏できるかどうかなど全然考えてないまま曲はコーダに向かって暴走している。(「せめて、息ができるように書いてください!」と言われそうだ)
ヴァイオリン協奏曲の方は、荒井英治氏のために前々から構想しているもの。(本来なら、今頃初演している予定…というのは以前ブログに書いたとおり)。こちらはまだ完成予定も初演のスケジュールも未定。
元々は、荒井氏率いるモルゴア・カルテットがらみで「アトム・ハーツ・クラブ(カルテット)」の兄弟作を考えていたのだが、時節柄、アトム(原子力)から少し離れようと決心。先日、FM番組の収録で、荒井氏のソロによるプフィッツナーのヴァイオリン協奏曲の「冷たいロマンチシズム」に満ちた名演を聴いたこともあり、改めて想を練り直しているところ。
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