清盛その1
京都東山の一帯は「六波羅」と呼ばれて平家の本拠地があったところ。かつては三千以上の屋敷が建ち並んでいたそうだが、今は、小さなお寺が一つ残るのみ。当時の栄華を偲ぶべくもない。
左上はその六波羅蜜寺に伝わる清盛像。非常にリアルな出来で、知的だが、少し怖い感じ。(誰かに似ている気がする…のだが、思い出せない・・・)
そこから南に少し歩いたところにあるのが有名な三十三間堂。
金色の千体の千手観音像が並び、清盛と共に、彼のライバル(?)にして今様(当時のヒットソング)が得意な後白河法皇ゆかりの場所。
さすがに今様を愛した法皇による音楽の殿堂。琵琶をかき鳴らす摩睺羅(まごら)、笛を吹く迦楼羅(かるら。右上)、鼓を打つ緊那羅(きんなら。右下)のディテール(楽器の細部や演奏している指の形など)に注目してみる。
続いて、京都駅の西側、西大路八条にある若一神社(にゃくいち・じんじゃ)へ。
こちらは全盛を極めた天下人である清盛公の館「西八条御所」があったところ。祇王や仏御前とのエピソードは、六波羅ではなくこちらの館。
5万坪近い敷地に50もの館が建っていたらしいが、ここも今は小さな神社が残るのみで、往事の面影は微塵もなし。タクシーの運転手さんに「若一神社」と言っても知らなかったほど。ただ、清盛公が植えたという見事な楠の大木(樹齢800年?)があったりして霊的な雰囲気は悪くない。
左下は境内にある清盛像(これはかなり新しいもの)。六波羅蜜寺のとは違って、ふくよかで温厚な善人のイメージ。ここでは、出世と開運の神様として祀られている。
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