震災復興支援コンサート
歌手(佐藤しのぶ、錦織健、森麻紀…)ピアニスト(舘野泉、清水和音、仲道郁代…)弦楽器奏者(千住真理子、長谷川陽子…)などなど総勢40名ほどのスタープレイヤーたちが、全16曲を次から次へと演奏する豪華なリレー・コンサートで、後半には天皇皇后両陛下もご来席され、満員の盛況。
私は、トリに演奏された「5月の夢の歌」と、アンコールの「見上げてごらん夜の星を」のアレンジで参加。
弦楽アンサンブル(指揮:梅田俊明)、ピアノ(金子三勇士)、クラリネット(赤坂達三)、オンドマルトノ(原田節。アンコールはそれプラス三部合唱)という今回限りの特別編成だが、クラリネットとオンドマルトノが意外と相性良く響くのに感心する。(原田節氏によれば「だって、両方ともフランス製だからね」とのこと。なるほど)
実は、若い頃は、他人の書いた曲をいじくる「アレンジ(編曲)」という仕事が嫌いだった。でも、最近は積極的によくやるようになった。
原曲のままでは、ピアノならピアノ、歌なら歌のままの限定された世界にあるものを、「翼」を加えることで新しい別の世界に引き上げることが出来る。その黒魔術のような妖しい楽しさといったらないからだ。
さらに、今回のように、色々な演奏家たちが集まってわいわいとセッションをする時、当然ながら「(そんな編成で演奏できるような)曲がない」という問題が発生する、しかし、「アレンジ」はその難関をもクリアできる。その錬金術師になったような愉快さと、演奏家と聴衆の喜ぶ顔。それが、たまらないわけなのだ。
というわけで、舘野泉さんと弟子の平原あゆみさんの3手連弾のためにアレンジした「3つの子守唄(シューベルト、ブラームス、フリース)」のCDも本日発売。
小さな世界に翼を広げて、より小さな世界に遊ぶ。これも、アレンジの妙・・・
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