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2011年5月26日 (木)

佐村河内守 交響曲の飛翔

Smrgcsym コロムビアより佐村河内守(さむらごうち・まもる)交響曲第1番「HIROSHIMA」のサンプル盤とスコア届く。

 このブログでも何度か紹介している(**)が、広島出身の40代の作曲家による全3楽章:72分(スコア242ページ!)、CD1枚の収録サイズぎりぎりの巨作である。
 現代音楽…という脈絡では(私同様)まったく評価され得ない作風だが(…辛らつな批評家なら「ここはチャイコフスキー」「ここはマーラー」と全編にわたる模倣の痕跡をピックアップすることだろう)、とにかく徹頭徹尾まじめで正攻法な(そして宗教的な真摯さを持った)ロマン的情熱の発露と、終始一貫した情念の持続力は,聴くものの襟を正さずにはおかない。

 日本人作曲家が生み落としたこのような大作が、埋もれることなく演奏の舞台に乗ったこと(既に、広島、京都、東京で演奏されている)も感慨深いが、その作品がちゃんとした録音セッションでCD化された意義も大きい。コロムビアの英断には拍手を惜しまない。

 ちなみに、録音は4月11/12日に行われたそうで、オーケストラ(東京交響楽団)は震災後初めての本格的演奏。しかも、当日は震災後最大級のM7.0の余震があった日で、第3楽章はまさにその瞬間収録していたテイクだそうだ。大友直人氏の渾身の指揮もあって、魂を揺さぶるような響きが鳴り渡る。

 発売は7月20日。刮目して待て。

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コメント

そもそも、私がこの作品を知ったきっかけは、吉松さんから彼の話を聞いたことでした。
おかげさまで、録音までこぎつけました。
ありがとございます。

吉松センセと佐村河内さんは
日本の音楽界における
ブラームスとブルックナー
のような存在だと思います。

素晴らしい作曲家と作品を紹介していただきありがとうございます。壮絶な病気との闘いの中で自らの絶対音感だけが頼りで作曲……本当に言葉が出ません。第3楽章を聴きましたが、確かに現代音楽のアカデミーには絶対に認められないでしょう……
でもそんなこと問題ではなく、ここまでメッセージ性の強い音楽って今どきのクラシック音楽の世界で珍しい気がする!? し、そもそも音楽の存在意義とは? 音楽の社会的あり方とは? 或いは音楽のチカラの凄さとその大切さを観じました。
なんだか氏の病気というのが「ヒロシマの悲劇を忘れるな!」という天からのメッセージで、それを音楽で世界に伝える必要があるのかな、と。少なくとも天が氏を導いていることは間違いない……
とりとめなく書いてしまいすみません! 早く全曲聴きたいです。

今日は。
初めてメールします。
田部京子さんのファンで吉松さんの作品を知りました。
ピアニシモは愛聴盤で自身でも時折弾かせて頂いております。
先日ドミンゴさんがアンコールで、ふるさとを歌われましたが,聴衆が
涙をハンカチで拭いながら聴いているシーンにジーンと来ました。
オペラ、クラシックの垣根を越えて今日本人が一番心の癒しとなる曲なんだなあと、思いました。
大変厚かましいお願いですが、吉松さんのアレンジでぜひピアノ編曲で田部さんや左手による館野さんの演奏がきいてみたいです。そして出版されたらぜひ演奏してみたいです。
日本人が傷ついているこういう時こそ聴衆もきっと、ふるさとが聴けて良かったと思うでしょう。
ぜひ、早く、早くお願いします。

初めまして、小島と申します。
突然ですが、佐村河内さんの交響曲第1番「HIROSHIMA」のフルスコアが欲しいのですが、入手方法を教えていただけますでしょうか。
よろしくお願いいたします。

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