フォト

Home page

お知らせ

  • 音楽館
    作品視聴…映像付き
  • 楽譜出版《ASKS.orchestra》交響曲,協奏曲,室内楽などのスコアを電子版(PDF)で販売中。海外向け→**
    出版作品一覧→***NEW
  • 《図解クラシック音楽大事典》(学研)イラストとまんがでオーケストラや楽典から音楽史までを紹介する掟破りの入門書。旧〈音楽大事典〉の超大幅改訂復刻版。
    作曲は鳥のごとく》(春秋社)自らの作曲家生活を綴った独学の音楽史@2013年3月刊
    《調性で読み解くクラシック》(ヤマハ)調性および音楽の謎を楽理・楽器・科学・歴史から読み解く文庫版入門書。

リンク

« 2011年9月 | トップページ | 2011年11月 »

2011年10月

2011年10月31日 (月)

左手ピアノ収録

Tateno1031 NHK506スタジオで、大河ドラマ本編音楽のピアノ部分の収録。
 曲は、舘野泉さんと平原あゆみさんによる私のピアノ作品(左手ソロおよび三手連弾)5曲。

 通常、ドラマの音楽にこういう形で自分の作品を使うというのはあまり聞いたことがないのだが、ディレクターから「どうしても使いたい」という熱烈リクエストを受け、結局GOサインを出すことに。
(実はほかにも、さらなる〈隠し球〉があるのだが、それは放送の時のお楽しみ)

 2時間ほどかけて無事収録を終え、そのあと、テーマ曲やオーケストラ、ピアノ、雅楽など収録曲の最終ミキシングとマスタリング作業に移る。

 かくして最終的に全70曲ほどが仕上がり、これにて、夏から延々じたばたしてきた本編の音楽制作第一段階はひとまず完了。

2011年10月30日 (日)

本編音楽チェック

Ongen テーマ曲スコアの最終修正。
 およびスタジオでミキシングした本編音楽のチェック。

 全60曲、時間にして2時間33分。
 ここまでで既にCDぎっしり2枚分。

 首が回らなくなるわけだ・・・(>_<)

2011年10月28日 (金)

ミキシング作業2

Nhk604b NHK604スタジオで大河ドラマ「平清盛」本編音楽のミキシング&マスタリング作業の続き。
 テーマ曲は〈最終兵器〉を仕込んだ最後の完成形が姿を現し、ドラマ全体のキイとなる「歌」の音楽や、仕掛けを施した舞楽の音楽などが固まってゆく。
 色々な音素材を最新機材を駆使してミックスしてゆく作業は、何だかプログレのアルバムでも作っているみたいな感じだ。

 余談ながら、今回の音楽制作にかける予算(音楽費)の規模は、さすがに大河ドラマともなると、そこそこの額。(もっとも、1年50回のシリーズということを考えると、必ずしも潤沢な予算ではないのだが…)
 ここから、オーケストラ(1回使うとサラリーマンの平均年収ほどの費用がかかる)や演奏家や指揮者の出演料、スタジオ(NHKの場合は放送センターがあるのでスタジオの心配だけはない)や録音にかかる費用、演奏パート譜の作成費(これが結構大変で、軽く国産車が買えるほどかかる)などなどの経費が引かれてゆき、作曲家の取り分(作曲料)は最後に残った金額になる。

 つまり・・・大きな編成や音符の多い曲を気張って書けば書くほど、作曲家の「取り分」はがくんがくんと減ってゆくわけで・・・(T_T)
 「オーケストラを書くと貧乏になる」というのは、クラシック音楽界だけではなく、映画テレビ音楽界でも通用する〈不滅の法則〉らしい。

 というわけで、この種の音楽のプロを目指す方(少なくとも「利益」を挙げたいと思う方)は、自分でピアノを弾き、シンセ&パソコン打ち込みの曲を自宅で作れるようにし、最低でも自分で指揮することを心がけ、やや内角を狙い、えぐり込むように打つべし。(…明日のために、その1より)

2011年10月26日 (水)

ミキシング作業1

Nhk604 NHKで大河ドラマの音楽についての取材を受けた後、604スタジオでのミキシング作業に立ち会う。

 これは、スタジオで収録した膨大な音源の中からベストのものを選り分け、バランスや響きの調整などを加えながら最終的な形に磨き上げてゆく作業。テーマ曲を含め50曲ほどあるので、丸4日のスケジュール。
 
 さらに、作曲中〈初音ミク〉で歌わせていたメロディパートを、子役の女の子に歌ってもらって収録。それを本編音楽と合成し、フルオーケストラの中から子供の歌声が聞こえてくる…という掟破りな効果にも挑戦。その衝撃のほどは・・・来年の放送でのお楽しみ。

 途中、ドラマ本編の撮影が佳境を迎えている1階のスタジオを訪問。廊下のあちこちに平安貴族(の衣装を着た役者さん)たちが歩き回り、○○○○さんや△△△さんが出番待ちで座っていたり…という不思議な世界に迷い込む。

2011年10月25日 (火)

FMシンフォニーコンサート11月分収録

Fmsymq NHK401スタジオで「FMシンフォニーコンサート」11月分2本の収録。

 11月6日(日)放送分は、モーツァルト「フィガロの結婚」序曲、チャイコフスキー「組曲第3番」、リムスキー・コルサコフ「シェエラザード」。フェドセーエフ指揮東京フィル。

 11月13日(日)放送分は、ワーグナー「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲、矢代秋雄「ピアノ協奏曲」(p:田村響)、ドヴォルザーク「交響曲第8番」。飯守泰次郎指揮東京フィル。

2011年10月23日 (日)

ホームズ03/04

Holms0304_2


2011年10月20日 (木)

温泉療養

Hakonea 山の中の温泉で束の間の休養。

 まずは湯につかり月を見ながら、一杯・・・(^_^)¥

 とは言え、一日や二日休んだくらいで取れる疲れではないわけで、首が回らないのは相変わらず・・・(T_T)

2011年10月18日 (火)

音楽収録2

Nhk506 NHK506スタジオで、大河ドラマ「平清盛」音楽録り2日目。

 13時から18時まで5時間ほどかけて、弦楽アンサンブル+管楽器・打楽器の編成のもの…「D04:記憶」「E01:慈愛」「F02:呪詛」など…および舘野泉さん(左手ピアノ)と木嶋真優さん(ヴァイオリン)をフィーチャーした〈紀行〉の音楽「夢詠み」などなどを収録。
 演奏は、前日と同じく藤岡幸夫指揮東京フィル。

 19時からは雅楽(伶楽舎)の演奏で、舞楽「舞人」など3曲を収録。清盛が初めて舞を舞うシーンの音楽は雅楽と弦楽オーケストラ&パーカッションという組み合わせ。

 結局、異稿(同じ楽曲の編成違え)を含めると32曲ほど(2日間で50曲以上)を収録して、21時頃すべて終了。・・・さすがにくたびれる。

 大河ドラマの音楽をやりたい人は、是非三十代までに。五十を超えてこの仕事は身体に応えます・・・(v_v)

2011年10月17日 (月)

音楽収録1

Nhk505 NHK505スタジオで、大河ドラマ「平清盛」の音楽収録。

 番組冒頭のテーマ曲(2分30秒)は、先月末に井上道義指揮NHK交響楽団で収録済みで、今回はドラマの中で使う背景音楽。こちらの演奏は、藤岡幸夫指揮東京フィル。

 全2日の行程の第1日目、まずはフルオーケストラの楽曲から。
 広い505スタジオに2管編成のオーケストラを並べ、12時から19時までの7時間ほどをかけて、「A01:屹立」「A06:決意」「B05:権力」「C03:勇歌」などと題された2分から3分半ほどの長さのものを20曲ほど収録。

 録音後、1階のスタジオで撮影中のドラマ部分の方の様子をのぞきにゆく。

 この日の撮影は、殿中で忠盛(清盛の父)が舞を舞うシーン。
 スタジオの中に御所のセットが組まれ、まるで平安時代にタイムスリップしたような不思議な空間。

 撮影は延々夜中まで続くそうで、見ている分には面白いが、作る方の苦労は並大抵ではない・・・「好きでなければ出来ないですよ」とはスタッフの方の弁。
 映画も音楽も、それは鉄則。

 Seta

2011年10月15日 (土)

忙中Q

Ultraqb 買ってしまいました。総天然色ウルトラQ Blu-ray BOX・・ ( ̄▽ ̄)

 「ウルトラQ」というのは1966年(昭和41年)に放送され、日本中の少年たちを熱狂させた空想特撮テレビドラマ(25分、全28話)。
 オリジナルはモノクロなのだが、今回はそれを現代の最新技術でカラー化(というより〈総天然色〉という雰囲気がぴったり)したもの。

 これがなかなか凄い。ナメゴンの質感、マンモスフラワーの色彩、ペギラの三白眼・・・すべて「実はカラーで撮ってあったんです」と言われたら信じてしまいそうなクオリティ。少年の頃、わくわくドキドキしながら見ていた記憶が蘇る。宮内國郎氏の印象的な音楽もいい。

 実は、この「ウルトラQ」、10年ほど前(2001年)に今は亡き実相寺昭雄監督らとリメイクの話があり、テーマ曲を始め本編の音楽20曲ほどをオーケストラで録音したことがある。(きっかけは、日本ショスタコーヴィチ協会の会合で、ショスタコ好きの実相寺監督とお会いし、怪獣話で盛り上がったことから)

 ところが、音楽を録音しただけで企画は立ち消えになり、その時に録音した(結構予算と手間をかけた)音楽も幻になってしまった。

 怪奇映画だけに奇怪な話である。

2011年10月14日 (金)

雅楽の収録

Gagakua NHK505スタジオで、大河ドラマの雅楽の音楽(伶楽舎)2曲を収録。

 来週収録予定の…登場人物が舞を舞うシーン…で使う背景の雅楽なのだが、ちょっと仕掛けがあって普通の演奏ではない。
 どんな仕掛けかは、放送でのお楽しみ。

 途中、これも劇中で歌を歌ってもらう予定の子役の子と顔合わせ(&音合わせ)。

 そのあと、本編の音楽の録音段取り打ち合わせ。丸2日でフルオーケストラから雅楽まで40〜60曲ほど収録しなければならないので、時間との競争になりそう。

2011年10月13日 (木)

iCloud

Icloud Mac OSX10.7.2、iPadとiPhoneの方はiOS5にアップデート。

 iCloudは、もともとmobile.meもiDiskも使っていたので、使用感は体験済み。私自身の数十年分の記憶(作品や原稿や諸データ)は既に「雲(Cloud)」の上にある。ネットというのものをここまで高度かつ世界的に普及させたAppleのヴィジョンには脱帽するしかない。

 ただし、ネットがここまで不可欠の存在になってしまうと逆に不安も少し。
 もちろん相当の安定性やセキュリティが保証されたシステムなのだろうが、もし何かの拍子にプツンと雲との連絡が切れたら、人類すべての記憶が消し飛ぶ危険性もゼロではないわけで・・・

 もっとも、その時は記憶だけでなく人類自体が消し飛んでいるのだろうけれど・・・

2011年10月11日 (火)

渦巻き鳥組曲@初演

111011_l 東京オペラシティ(リサイタルホール)福川伸陽ホルン・リサイタルへ拙作「スパイラルバード組曲」初演を聴きに出向く。

 スパイラルバード組曲
 Spiral Bird Suite op.111(2011)

 渦巻き鳥のための5つの螺旋形のシーンからなる舞踊組曲。
 1.Bird Spiral。鳥の螺旋。渦巻き鳥の登場。
 2.Cool Bird。クールな鳥のステップと舞踏。
 3.Romance。ロマンス。渦巻き形の夢の歌。
 4.Lunatic Bird。狂気の鳥。カデンツァ付き。
 5.Spiral End。終曲あるいは螺旋の旅の終わり。

 世界のどこかに「渦巻き鳥(Spairal Bird)」と呼ばれている鳥がいる(らしい)。ただし、その姿形が渦巻き状なのか、鳴き声が螺旋形なのか、長い首が渦巻き形に巻いているのか、それとも飛び方が螺旋を描くからなのか、あるいは存在そのものが渦巻き(?)なのか、それは不明である。この曲は、そんな渦巻き鳥の誕生と旅の遍歴を描いた架空のバレエ組曲でもある。

 福川伸陽氏の委嘱で2011年春から夏にかけて作曲。「ホルンという楽器にとらわれないで書いていただきたい」というリクエストだったので、本当にホルンにこだわらない(こんな曲をホルンが吹けるのか?というような)超絶な曲を書いてしまった。ここからホルンの新しい時代が始まるのか、あるいは恐ろしい時代が渦を巻き始めるのか。それは書いた本人にもわからない。op.111。(曲目解説より)

2011年10月10日 (月)

歌・うた・UTA

Utad Blog「月刊クラシック音楽探偵事務所」10月号更新。

 今回は、「うた」という言葉の誕生を考察する「歌・うた・UTA」。


2011年10月 9日 (日)

渦巻き鳥リハーサル

Spbd 首が曲がった半ゾンビ状態のまま、ホルンのための書き下ろし新作「スパイラルバード組曲」のリハーサルに出向く。

 全5曲で20分以上全力疾走の曲。「こんな曲ホントにホルンで吹けるんだろうか?」と(自分で書いておきながら)半信半疑だったが、「難しいです〜」と言いながらもパカパカ吹ききってしまうのだから、若いって素晴らしい!

 作曲家というのは、自分自身はガタが来てポンコツになっても、こういう若い活きの良い人の楽器にするりと憑依できるからやめられない。(と書くと、なんだか寄生虫みたいだが)

 初演は、10月11日(火)福川伸陽ホルン・リサイタル@東京オペラシティリサイタルホールにて。乞うご期待。

2011年10月 8日 (土)

首の事情

Kubi 夏からの無理がたたって首が回らなくなる。

 肩の上に重たいスイカ(頭)が乗っかってグラグラしている感じ。いつ落ちてもおかしくないような・・・・(落ちたらどうなるのだろ)

 ついでに二つ三つなにやら併発していて、半ゾンビ状態・・・(v_v)

2011年10月 6日 (木)

劇中音楽その3

Listz 大河ドラマの音楽、第一期分全4巻271ページのスコアをようやく書き上げる。

 しかし、60人分の蕎麦を手打ちで作った半死半生の作曲家に、休む間もなく「今度はそれを出前して下さい」という非情な注文が追い打ちをかける・・・…>_<…

 そんな中、アップルのスティーブ・ジョブス氏の訃報を聞く・・・

 人はいつか死ぬ。
 問題は、それまでにどれだけ蕎麦を打てるかということだ。


2011年10月 5日 (水)

ホームズ02

Holms02


2011年10月 3日 (月)

劇中音楽その2

List 大河ドラマ本編劇中音楽の最終打ち合わせ。

 オーケストラ、アンサンブル、雅楽・・・とリストアップした曲が60曲強。これを、今月下旬、さしあたり2日で収録しなければならない。

 さらに加えてNHK側からは「どうしても◯◯を使いたいのですが」(ここ、企業秘密)というリクエストもあり、さて、そういうのってアリなのかどうか・・・。悩みひとつ追加。

 というわけで現在、何百ページになるか分からないスコア制作の最後の追い込み中。なのに、プロデューサーもマネージャーも「音のサンプルもお願いします」と、まあ、気楽におっしゃる。

 こちらは粉挽いて捏ねて打って切ってとすべて一人でやってる零細手打ち蕎麦屋。60人分の蕎麦を打ってる仕上げの真っ最中に「出前もお願いします」と言われたら・・・、想像してみてくださいな。

2011年10月 1日 (土)

ホームズ01

Holms01_2


« 2011年9月 | トップページ | 2011年11月 »