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鶴田謙二「冒険エレキテ島」・・・離島の飛行機乗りの女の子が、海を漂流する謎の島(エレキテ島)を探す冒険譚。…と言っても活劇の要素はゼロ。独特の透明感を持ったこの人の作品は絵を見ているだけで心地良い。
伊藤伸平「まりかセヴン」・・・普通の女子高生が○○セブンのように変身して怪獣と戦う物語…なのだが、こちらもヒーローの要素ゼロ。オタク風味のセリフのやりとりが絶妙な…特撮好きにはたまらない異世界譚。
沙村広明「ハルシオンランチ」・・・地球の資源調達に宇宙からやって来た(何でも食べてしまう)少女型デバイス人形を巡る…これもその種のマニアにとっては毎ページ抱腹絶倒の不条理SF譚。こういう世界を描ける作者の頭の中が見てみたい。
池田邦彦「シャーロッキアン」・・・シャーロッキアン(ホームズマニア)の大学教授とその教え子が身の回りの不思議を解決してゆく読み切り探偵物語。ホームズ物語の蘊蓄をちりばめつつハートウォーミングなオチに繋げる展開が絶妙。
ちなみに、4点とも(作者は男性ながら)主人公はいずれも女の子。どの話も、むかし(私が子供の頃)だったら絶対男の子が主人公で進むシチュエーションであり物語なのだが…21世紀では〈不思議〉に出会うのはもはや男の子ではないということか。
収録した50曲ほどの中からCD1枚分の20数曲を厳選するわけだが・・・個人的に愛着があるのは、最初にテーマ曲として書いたものの「あまりにも大河ドラマのテーマ曲っぽすぎる」という理由で不採用になった〈初号機A〉。
この曲、実は17歳の時に書いた「架空の大河ドラマのためのテーマ曲」をベースにしたもので、録音した時、指揮の藤岡幸夫氏も(ひとことも説明しないうちから)「これが一番大河ドラマっぽいじゃないですか!」と叫んだ曰く付きの曲。
どれがその曲かは・・・サントラ盤を買った人だけが分かります。(ちなみに、最終的にテーマ曲になったのは、初号機〜壱号機〜弐号機を潰した後に書き上げた〈参号機のタイプB〉)
余談ながら・・・番組のHP「特報」動画などでBGMに使われている〈タルカス〉は、演出サイドからの「どうしても!」という強い要望で参入が決定したもの。しかも、CD(タルカス〜クラシックmeetsロック)の音源そのままではなく、冒頭部分のみわざわざスタジオ録音し直したほどの入れ込みよう。ただし、サントラ盤には収録されないので、聴きたい人はオリジナル盤か上記CDで。
NHK404スタジオで「FMシンフォニーコンサート」12月放送分2本の収録。
12月4日(日)放送分は、vn:川久保賜紀、vc;遠藤真理、pf:三浦友理枝のお三方を中心にしたプログラムで、ベートーヴェン:三重協奏曲ハ長調、エルガー:愛の挨拶、サラサーテ:チゴイネルワイゼン、モンティ:チャルダーシュ、ラヴェル:ボレロほか。円光寺雅彦指揮東京フィル。
12月11日(日)放送分は、東京フィルのコンサートマスター三浦章宏氏のコンチェルト・リサイタルで、ベートーヴェンとチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲。徳永二男指揮東京フィル。(目のさめるようなソロを聴いたおかげで、ヴァイオリン協奏曲を書いていたことを思い出した…>_<…)
今日の担当ディレクターとは今年最後の仕事・・・
・・・というわけで、今年最初の「よいお年を」
(いくらなんでも早すぎるか・・・)
ミュージシャンのプライヴェート・スタジオを訪問して、使っている機材などを紹介するシリーズということで、〈パソコン本体&使用ソフト〉〈ペン入力ディスプレイ〉〈iPad&使用アプリ〉〈電子ピアノ〉〈ヘッドホン〉〈作業用デスク〉〈椅子〉などの出自…および配置の苦労や作業のコツなどの体験談を話す。
もっとも、自分のスタジオで作曲から録音までするミュージシャンと違って、私が制作するのは「スコア(総譜)」だけ。「音」を作る機材(シンセサイザー、キイボード、サウンドモジュール、ミキシング・コンソールの類)はほとんど無く、さっぱりしたもの。
それでも、作曲家として仕事を始めて30年、パソコン歴も30年だから、この手の機材の進化と共に歩んで来た人生…と言えなくもないわけで、夢のまた夢だった「未来の道具」がここにあるのは感無量。
何しろ、少なくとも仕事場のデスクまわりだけは、むかし夢見た(アトムとド○えもんの)「21世紀」なのだから。(…ただし、その他の部分は30年前とあまり変わっていないのだが)
神田のRolandで機関誌「RET'S PRESS」の取材を受ける。大河ドラマのことや、作曲のこと、ピアノのことなど、いろいろ。(聞き手&ライターは飯田有抄さん)
音楽教室の先生向けの機関誌と言うことで、「これから音楽を学ぶ生徒さん&教える先生方にひとこと」と訊かれたものの、(これは良く聞かれることながら)答えるのは凄く難しい。
なぜなら私自身が、一番「お勧めできない(絶対やっちゃいけない)」道ばかりを選んでここまで来たから。
小さい頃からちゃんとしつけられて毎日エサもらって飼い主にシッポ振って吼えず噛みつかず、その代わり首輪をされて鎖なしに自由に外は歩けないのが「プロの飼い犬」。お勧めするのはもちろんこちら。
私は、しつけもされず(独学)、唯一の飼い主(現代音楽)に噛みつきまくり、おかげでエサももらえずシッポ振る相手もなく、鎖なしに好き勝手に放浪しまくる「野良犬」でずっと来ましたから・・・(ただ、笑って色々なものに擬態していると意外と逃げられるのですけどね。
生き延びたコツは、
生き延びようと思わなかったこと。
でも、そんなこと、とても人様に(特にお子様には)お勧めできません。
おっと、今、2011年11月11日、午後11時11分・・・
iPadアプリのボーカロイド(YAMAHA iVOC-VY2)で、大河ドラマの劇中に登場する「今様」(平安時代のポップソング)3曲の制作。
iVOCのシリーズは2つあって、VY1が女声、VY2が男声。
今回は、後白河法皇が歌う(口ずさむ)曲なので、VY2の方で制作。
♪よくよくめでたく舞うものは
巫、小楢葉、車の胴とかや
やちくま、侏儒舞、手傀儡
花の園には 蝶 小鳥・・・
などなど、およそVocaloidとは最も遠い世界の「歌」だが、登場人物が「鼻歌で歌う」というシーンもあるそうなので、アプリにそのまま歌わせて俳優さんに聞かせられるのは、果てしなく便利。
とは言っても、もちろんボーカロイドそのままに歌うわけではなく、古謡の専門家がちゃんとボイストレーナーとして付いているので、念のため。
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