命日と思考実験
人は死んでも「魂」はいつまでも心の中に生きている…というような文学的な言い方は好きではないが、考えてみれば、端末のPCが壊れてもネットの中に生まれた「データ」はいつまでも残っている…というのと同じと言えば同じ。
ただし「千の風になって…」というと詩的だが、「ネットのデータになって…」では即物的すぎて歌にならないけれど…(笑)。
でも、ネットやコンピュータの世界というのは意外と「霊的」な世界なのかも知れない、と最近思うようになった。
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大河ドラマの仕事で中断していた「理系のための音楽講座(仮)」本の構想を、この正月からぼそぼそ再開する。
ひとつの視点は・・・銀河の果ての宇宙生命が(例えば)ベートーヴェンの第9のレコード1枚を手に入れたとして、その音のデータだけから「音楽」というもの、ひいては「地球人」というものをどこまで解析できるか?という推理実験。
もうひとつは、逆に、コンピュータの中に人間に似た疑似生命体を発生させたとして、それが聴覚を得て心を持ち、さらにリズムやメロディを発見して音楽を文化として高めてゆき、最後に「そのうちの一個体」が合唱付きの壮大な交響曲を作曲するに至るまでにはどういう過程を経るか?という思考実験。
ま、これは音楽書にするよりSF小説にするほうが早いかも知れないけれど・・・
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