縄文琴
先日、青森(八戸)の縄文時代晩期(紀元前1000年頃。およそ3000年ほど前)の遺跡から弦楽器らしい木製品が出土したらしい。
長さ55センチ、幅5センチほどで、これが毛髪あるいは麻の糸などを張って指や木の枝で弾く「縄文琴」だとすれば、現存する世界最古の弦楽器ということになるのだそうだ。
ちなみに、古代エジプトの王ラムセス三世の壁画に描かれた竪琴(ハープ)は、さらに古くて3200年ほど前。竪琴の起源としては、古代ギリシャ時代(4000年以上前)まで遡れるそうだが、いずれも壁画に描かれているものの現物は存在しない。
それに対して「笛」の方は、縄文時代前期(6000年ほど前)の「石笛」、古代中国(8000年ほど前)やヨーロッパ旧石器時代(3万5000年ほど前)の「骨笛」などがあり、遙かに歴史が古い。
楽器の起源としては、まず、叩く「打楽器」、次いで、吹く「管楽器」、最後に、弾く「弦楽器」ということか。(…まあ、当然と言えば当然だが)