海鳴・譚詩・鸚鵡・・
舘野さんの左手ピアノのための「海鳴(うみなり)」の楽譜すすめる。
大河ドラマの清盛のテーマによる5分ほどの変奏曲。
もともとは「紀行三景」(遊びをせんとや、友愛、夢詠み…とドラマの音楽中のきれい系で静かな曲だけを集めた小品集)と一緒にまとめるはずだったのだが、この曲だけちょっと異質で・・・大河がらみコンサートでオーケストラ付き協奏曲仕立てにしようか、あるいは「ごつい系」だけで三楽章作って「源平ソナタ」(?)にでもしようか・・・とも妄想中。
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NHK-FM「ブラボー!オーケストラ」解説回、師匠の師匠:伊福部昭「交響譚詩」放送。
祖師の凄いところは4つの「ない」の徹底ぶり・・・
音楽大学=出てない。
ソナタ形式=使わない。
対位法=やらない。
転調=しない。
(しかも簡単に真似出来そうで絶対出来ない!)
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大河ドラマ「平清盛」第22回「勝利の代償」放送。
今回の大河、日曜日の夜に家族団欒で見るにしては「情緒」への刺激が強力すぎ(なにせ、鸚鵡の死にも泣かされるのだから・・)
しかも、すべての登場人物が(鸚鵡すら!)群像劇の中の一人として同価に描かれている。(時代劇ファンは「味方(善玉)」と「敵(悪玉)」が明快でないと頭がついて行けないのに…)
これを「面白い!」と取るか「分からない!」と取るかで評価が真っ二つに分かれるのが(共犯の音楽担当としては)本当に面白い。
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共犯者……。
(・3・)
現実は、単純にシロクロ分かれない。
だから、これはオトナのドラマ…なんだろうな。
そいか真逆で、なんでも受け入れられるコドモ向け、とか。
(あ、微妙に方言はいったー♪)
投稿: Ryoko | 2012年6月 4日 (月) 20:25
こんばんは、吉松さん。
同じく第22回「勝利の代償」を拝見いたしました。
以降の記述で一部内容に触れますので、平清盛 第22回「勝利の代償」をまだご覧になっていない方はご注意ください。そして、長文です。m(_ _)m
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今まで蔑ろにしてきた‘もの’に敗れ、
一縷の望み‥と最後に縋った父・忠実邸に赴くも “わしまで罪に問われれば、藤原摂関家は終わりぞ、”と、これを拒絶。
死の際に立ってさえ、ひとめ父に会う事すら叶わず、失意と絶望のうちに涙を一筋浮かべ、舌を噛み切り絶命する悪左府・頼長。
また、その鸚鵡も。
飼い主と運命を共にするかの様に、忠実邸の庭に弱り果てた姿で現れ、一途に「父上、チチウエ…」と弱々しく頼長の最期の言葉を繰り返し、忠実の目の前で力尽きてしまう…。
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以上で22回「勝利の代償」の内容に関する記述を終了します。m(_ _)m
やはりこのシーンは印象的でした。
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じつは今も。
この文章を書きながら、
またもや〈平清盛〉サウンドトラック の『女御』に聴き入ってしまい。
それがまさに今回の頼長のシーンを回想するごとに、素晴らしく世界観を引き立てるので、恐ろしい程にハマり込んでしまった私は。
それこそ溜め息のつき、どおしでした…f^_^;)
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作曲によって、私達に深い感動を与える吉松さんが、その作業過程で強いストレスに晒されているのだと云う事実は犯し難い現実ですが、
感情を揺さぶるあなたの音楽が私達に在るのと同様に。
あなたの感情を根底から揺さぶり、涙を流させる物が、あなたのごく身近に在る事に私は素直に喜びを感じています。
そして。
大河ドラマを観てあなたが涙を流す毎に、そのストレスが少しでも軽減してゆくなら、そうしたら"いいな…"と、ささやかながら祈っています。
投稿: H2CO3 | 2012年6月 4日 (月) 23:20
藤原頼長(=山本耕史さん)、現代モノでは硬派な役が多い方でしたけど
今回は悪玉ながらも!おっしゃる通り秀でた才能と孤独を感じさせて
遅まきながら私も「歴女」となって、頼長さんのゆかりの地を訪問したくなりました。
民放でもそうなんですけど・・・群像劇や勧善懲悪ではない番組は視聴率で
いまひとつだそうです。
不安な実社会だからクダラナイもの見て冷やかに笑って、
己を安心させたいのでしょうかね。。。
投稿: ぱゆ | 2012年6月14日 (木) 22:02