上野星矢氏との対談
この8月に2枚目のアルバム「デジタルバード組曲」を出すフルートの上野星矢氏と対談する。
まだ23歳!若い!!
ちなみに私が「デジタルバード組曲」を書いたのは29歳なので、ぎりぎり二十代。無理やりこじつければ、同世代の演奏家&作曲家の(時空を超えての)夢の共演(?)と言えなくもないが、新しい世代の演奏家に憑依して昔の作品が若い血肉を持って再生を遂げる。これぞ作曲家という仕事の最大の醍醐味と改めて実感する。
それにしても昨今の演奏家(最近私の「スパイラルバード組曲」をCD化してくれたホルンの福川伸陽氏もそうなのだが)のテクニックときたら、それはもう「凄い!」としか言いようがない。この曲も30年前の初演当時は(超絶現代曲を吹きまくる演奏家に「人間には吹けません!」と断言されるほどの)「超難曲」(しかも、「現代曲と違って間違ったら誰にでも分かってしまうのが嫌!」「楽譜通り弾けるのは100年に一度くらい」と言われ放題)だったのだが、今ではコンクールの課題曲として若い人が普通に吹く。
考えてみれば、40年前のオリンピックでは空中で一回転するくらいで「ウルトラC(超難度)」だったのが、その程度は今では小学生でも普通にこなし、若い選手は3回転してひねりをくわえて後ろ向き着地…などというような人間業とも思えないコトをやる。彼の演奏を聴いていると、それに似た次元の違う新しい時代のクラシック音楽の息吹を感じて、頼もしくも清々しい気分になる。
アルバムは8月21日リリース。乞うご期待。
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