デジタルバード組曲PV
上野星矢氏によるデジタルバード組曲のPV(プロモーションビデオ)がYouTubeにUPされる。
1982年作だから、かれこれ30年以上前の曲。今聴くとプログレとジャズとミニマルを変拍子と旋法でブレンドしたシンプルな曲なのだが、当時の現代音楽界はモード(旋法)もリズムもほぼ御法度の時代。某現代音楽祭で演奏された時、ヨーロッパから来た現代音楽の作曲家に(真顔で)「これを書いた男は頭がおかしいのか?」と言われたのを思い出す。
確かに(変てこなタイトルを含めて)「ヘンな曲」ではある。デジタル(Digital)はもともと「指(で数える)」から来た言葉なので、Digital Birdは「指のある鳥」ということになるし、パソコンを使って作曲したので、フルートもピアノも確かに「人間離れ」したパッセージが連続するし(ちなみに、当時はまだパソコン黎明期でMIDIが登場したかしないかの頃である。念のため)、おかげで初演してくれたフルーティスト氏からは「楽譜通り吹くのは人間には絶対無理!」とお墨付きを貰うし。
しかし、30年もたつと若い人が(若々しくも瑞々しい演奏で)「普通に」すらすら吹いてくれる。「作曲家をやっていて良かった」と思えるのは、そんな演奏を聴いた時である。
「仕事&音楽」カテゴリの記事
- 対談@都響WEB(2024.09.20)
- 草津の夜(2024.08.30)
- Finaleのフィナーレ(2024.08.27)
- 草津音楽祭オープニング(2024.08.17)
- お知らせ:草津音楽祭(2024.08.07)
コメント