年末の指環(リング)
年々「年の瀬」を感じる感覚は薄れて来て、クリスマスにも第九にも不感症の度は深まるばかりなのだが、ワーグナーの「ニーベルングの指環」を聞くと「ああ、今年も年末なんだな」としみじみ感じる。(というクラシックマニアは少なくないのでは?)
なにしろ70年代(私にとってはクラシックを本格的に聴き始めてから作曲家デビューするまでの10年間)毎年暮れになるとNHK-FMでその年の「バイロイト音楽祭」が放送されるのを(午後から夜にかけての数時間、外にも出ず部屋に籠もりっきりでオープンリールテープに録音しながら)みっちり聴くのが年末の風物詩。
もちろんワーグナーのほかのオペラも放送されるのだが、大トリは4日連続の「ニーベルングの指環」(当然、大晦日が「神々の黄昏」)。おかげで今でも年末になるとワーグナーが聴きたくなる。・・・と同時に、ワーグナーを聴くと「年の暮れ」の気分になる。ほとんどパブロフの犬である。
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