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2014年6月

2014年6月30日 (月)

メモフローラ修復

Mfloraサイバーバード協奏曲と並行してピアノ協奏曲〈メモ・フローラ〉の浄譜&PDF化を始める。

手書き時代最後の頃の作品(1997)で、オリジナル譜は完全手作り(←音符自体は鉛筆書きで、それをパートごとにコピーを取ってB4の台紙に切り貼りレイアウトし、文字はワープロで打ったものをそこに貼り込み、最後にホワイトで修正してある)。恐ろしい凝り具合である。

これも1ページ1ページSCANしてPhotoShopで細部を拡大しピクセル単位で汚れを取り除き修復してゆく「コツコツ作業」の連続。ふと我に返ると今年も半分が過ぎ去っていて(…なのにその間の記憶はさっぱりなく)・・・明日から7月。

2014年6月26日 (木)

米寿

Photo母、米寿でささやかなお祝いの会。

60代〜80代が集まって「最近、物忘れがひどくて。若年性痴呆症かしらん?」・・・・・・いや、少なくとも「若年性」ではない、かと。

2014年6月24日 (火)

ブラボー!オーケストラ収録

40

NHK608スタジオでFM「ブラボー!オーケストラ」7月分残り1本の収録。

放送は7月20日(日)、曲目はラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番(p:アレクサンダー・コルサンティア)。D.エッティンガー指揮東京フィル(3月5日第84回オペラシティ定期より)。

収録を終えて外に出ると、東京は雷雨。場所によっては雹が降ったとか。雨宿りにうっかり寿司屋に入り、まだ明るい内から1杯(実は2杯)。花より団子・・・ならぬ交響曲より寿司・φ(.. )

2014年6月23日 (月)

交響曲を書くわけ

Cbirdサイバーバード協奏曲の浄譜&電子化を始める。

手書き時代(1994)の作品なので、原譜そのものが鉛筆書きのコピー。これをスキャンしてPhotoShopで1枚1枚汚れを取り歪みを修正し、文字の部分は活字を埋め込んでゆく。コンピュータの画面で拡大して作業できるので老眼でも可能だが、手書きと同じく根気の要る「手作業」。骨董品の修復作業みたいなものである。

そんななか、午後、新聞の取材を受ける。「どうして交響曲を書くのですか?」という質問に答えるのは楽しくも難しいが、もっとも個人的で卑小で時間の無駄なのに世界や宇宙と繋がる(みみっちさと壮大さが表裏一体になった)ものに全身全霊(と人生)を賭ける危うさが快感だったんでしょうね、きっと(…と過去形で)。

ちなみに、「次の交響曲はいつですか?」とか「是非いい曲を書いて下さいネ」というのは、生めなくて悩んでいる作曲家からすればストレス絶大の「ハラスメント」質問になりかねないわけで。そのうち「ミュジハラ(ミュージック・ハラスメント)」とか「コポハラ(コンポーザー・ハラスメント)」などと呼ばれて問題になる時代が・・・・・来るわけないような来ないような・(-_-)zzz

2014年6月19日 (木)

優しき玩具@123

123aピアノ曲集〈優しき玩具〉第3集の楽譜が届く。

これで全3巻完結。
3冊とも青系のデザインだが、背表紙のペンギンの数が1・2・3になっているのが目印・(^x^)・

VignettesisそしてiTunes Storeに《ヴィネット》登場。

2014年6月17日 (火)

ブラボー!オーケストラ収録

40 NHK504スタジオでFM「ブラボー!オーケストラ」7月分2本の収録。

7月6日(日)放送分は、チャベス交響曲第2番〈インディオ〉、バルトーク:ヴィオラ協奏曲(遺作/ペーテル・バルトーク版。va:清水直子)ほか。

7月13日(日)放送分は、ドボルザーク:交響曲第9番〈新世界から〉ほか。
いずれも演奏は、アンドレア・バッティストーニ指揮東京フィル(2014年1月28日第83回オペラシティ定期より)

明日(18日)は19時からのNHK-FM「ベスト・オブ・クラシック」サントリーホールでのN響定期公演の解説(おしゃべり)にゲスト生出演の予定(司会:山田美也子さん)。
曲目はシベリウス組曲「恋人」、グリーグ:ピアノ協奏曲(p:中野翔太)、エルガー交響曲第1番。アシュケナージ指揮NHK交響楽団。

2014年6月16日 (月)

曲がったキュウリを作る家

CepheusASKSへの配本楽譜9作品を整備。

ちなみに、ここで提供している私の作品は(手書き譜もデジタル譜も)全て私が一人で書いたマニュスクリプト(草稿)で、基本的に初演のとき演奏家に渡して演奏で使ったそのままのもの。

それをそのまま電子化(PDF)して提供することで、大手では出版不可の売れない作品でも供給できるようになったわけだが、そういう事情を知らないで普通に楽譜を買ったヒトにとっては「ヘタな写譜屋が清書した汚い楽譜」という風に見えるらしく一悶着。

もともと作者本人が一人制手工業で書いた(♪ありの〜ままの〜)生原稿。個人の畑でできた曲がったキュウリみたいなものだから、当然ながら手癖もあれば不揃いもある。それが「商品として売るにはいかがなものか」と言われてしまうレベルにまで清書されているのが逆に問題ということになると・・・何と言うか(本末転倒というか逆転敗訴?というか)苦笑するしかない。

結局、曲がってますし汚れてますし不揃いですし値段は高いですし大量生産できませんし商品としては何ですけど、これはこれで。というしかないわけだが・・・サテ・(-_-)・

2014年6月15日 (日)

ASKS第3回配本

Chikap

ASKS第3回配本(予定)


◎交響曲第3番 (手書き譜)
◎左手のためのピアノ協奏曲〈ケフェウス・ノート〉
◎チカプ(fl-orch版:手書き譜)
〇白い風景@fl,vc & hp(+strings)(手書き譜付き)
〇鳥リズム@ perc ensemble(手書き譜付き)
〇鳥ポリリズム@ perc ensemble
〇ミミックバード・コミック@ horn & perc
〇チェシャねこ風パルティータ@ pf & perc
〇夢詠み@二十絃箏

楽譜を出版する時はもちろん専門の業者に清書してもらうのが普通だが、現代モノ(特に大編成の曲)の場合は、あまりに複雑すぎるのとコストがかかりすぎる(のと売れない)のとで作曲家手書きの楽譜をそのままコピーして出すことがよくある。しかし、作曲家の中には印刷譜よりキレイな楽譜を書くヒトも少なくなく、例えば武満徹さんの60年代の作品(環礁やテクスチュアズからカシオペアあたりまで)は、これはもう美術品として鑑賞できるほど精緻で芸術的なものだった。松村禎三氏の「交響曲」や「前奏曲」も(出版の時に校正を手伝ったのだが)「手書きのまま出せばいいのに!」と叫び出したくなるほど(作家の魂が宿っていて)美しかった。清書してしまうなんて勿体ない…という楽譜も世の中にはあるのである。(イヤ、だからといって自分の手書きの楽譜をそのまンま販売してしまうことの言い訳にはならないのですけどね・・・(=_=)

2014年6月13日 (金)

続デジタルvs手書き

パソコンでの浄譜が普及したのは、ほんのここ十数年のことにすぎないのだが、もう「それ以前はどうやって書いていたのか?」と聞かれてもさっぱり思い出せなかったりする。時の流れは怖ろしい。

もちろん昔は作曲家の書く楽譜は全て「手書き」だった。そして清書され印刷された出版譜といえども基本的には浄譜屋さんによる手作業のものである。
ちなみに、西欧では「彫金」(銅板に彫刻刀のような道具で彫って金型を作ってゆく方法)、日本では「スタンピング」(記号や音符をスタンプのように紙の上にペタペタ押してゆく方法)で作っていた。90年代制作の下の楽譜(上が手書きオリジナル、下がそれを清書してもらったもの)はその一例。
Birdrhythma
現在のコンピュータ浄譜は、確かに正確でキレイなのだが、この楽譜のように拍子やアンサンブルが自由(テキトー)な現代音楽風の楽譜は「計算サレマセン」(古典的SFに出て来るロボットの決まり文句)とばかりに拒否されてしまうのが難点。
もちろん作ろうと思えばこういう楽譜↓も出来るのだが、これは相当の裏技が必要。
Bpr
21世紀になってからの現代音楽が(わりと)リズムや調性付きで書かれるようになったのは、こんな(自由気ままを許してくれない)コンピュータ側の事情もあるのかも知れない・・・φ(.. )

2014年6月12日 (木)

デジタルvs手書き

Whitels

楽譜のPDF化で微妙なのは、「手書き譜」の存在だ。
作者手書きの原稿がマニュスクリプトとして珍重される向きもなくはないが、楽譜の基本は「読みやすいこと」であり、清書された印刷譜に越したことはない。
というわけで一所懸命デジタル清書化に励んでいるわけなのだが、こうして↑並べてみると、あんまり変わらない?(左がFinaleの印刷譜、右が手書き譜)

そもそも機械浄譜といえども、作曲家が自分でやる場合はハッキリ「作家の手ぐせ」が刻印されているのだが、まったく人任せで清書スコアを作ってもらうと、(同じ楽譜ソフトを使いながら)「これが同じ曲?」と驚くほどイメージが違ったりする。
所詮、楽譜は(数字と同じく)「記号」なのだから・・・と割り切りたいが、どうも記号にはなりきれない「何か」がひっついているのらしい。

2014年6月 9日 (月)

第3番PDF化

Sym3交響曲第3番のスコア電子化に挑戦中。

楽譜制作にFinaleを導入し始めたのが1997年頃だが、オーケストラにまでフルに使い始めたのは21世紀になってから。というわけで、1998年作のこの曲は、ぎりぎり電子化以前=手書き時代の(最後の)作品ということになる。

それにしても、手書きは「怖い」。パソコン入力の「繰り返し音型」はカット&ペーストだが、手書きのそれは「執念」。「書き写し」「貼り付け」「繰り返す」途方もない労力から滲み出てくる「怨念」みたいなものが楽譜にどろどろ渦巻いている。

それでも、この曲の場合は「手書き」と言っても、手元にあるのは鉛筆原稿をコピーしたものなので、オリジナルの「怨念」とは比ぶべくもない。(実は、オリジナル譜の多くは委嘱先や出版社にあるので、作曲家の手元にあるものは意外と少ないのである)。

そもそもコピーすらなかった時代は「手書きのオリジナル」がこの世に一冊しかないわけで、あれは確かに「恐怖」だった・・・(実際、誰かに楽譜を渡したまま行方不明になった作品は数知れず)。自分の生きた証が消滅しないように複製(コピー)を作るというのは、生物の本能なのだろう。例えそれが壮大な「無駄」だとしても・・・

2014年6月 7日 (土)

大雨の新宿deコンサート

Dolcea東京で記録的な大雨の中、村田厚生さん(トロンボーン)と河村泰子さん(ピアノ)のデュオ・コンサートを聴きにドルチェ楽器(新宿)へ。

CD「優しき玩具」からも18曲ほど演奏したので、舞台上でひとこと。

余談ながら、この曲集を書いた頃(十代半ばから二十代後半まで)は「とにかく(最低でも)一日一曲」というノルマを課して曲のアイデア(断片)を書き留める修行の日々。当然ながら1年で500、10年で5000近くは「何に使えるか分からない音楽のかけら」があふれかえり、自作の楽譜棚に分類しストックしてあったので、その後作曲家になって30有余年ネタに困ることはなかった(ちなみに大河でも相当使いました)。しかし、さすがに還暦を迎えて在庫も底を突き、とうとうネタ切れ(笑)。サテ、逆さにして振ってみればもう一曲くらい出来るか・・・ムリか・・・(v_v)

2014年6月 6日 (金)

寄稿いろいろ

Kamomeかもめブックス@リレーエッセイのコーナーに「ご当地殺人事件な旅」寄稿。

旅と本にまつわる「いい話」を、というご依頼だったのだが、なぜか旅先でご当地殺人事件のミステリ(…要するに連続殺人事件が起こった場所の地名がタイトルになっている推理小説)を読む話になってしまった。ただし話の性格上(ネタバレしてしまうので)登場する本のタイトルは「◎◎殺人事件」「XX殺人事件」と伏せ字にせざるをえなかったのが微妙なところなのだが・・・φ(.. )

Ifkb もう一冊、伊福部昭師の生誕100周年記念本「文藝別冊/伊福部昭」に「管絃楽とゴジラとラヴェルの鉄人」を寄稿。

伊福部さんのことは、師の松村禎三氏から色々(深い芸術論から怪しい雑談まで)漏れ聞いているので、直接お会いして話したことがないとは思えない近しい「大師匠」。松村さんが「管絃楽のための前奏曲」を作曲している頃、後半に大合唱が般若心経を歌い出すという構想を意気揚々と伊福部さんに相談に行ったところ「おまえは般若心経の何を理解して居るんだ。言って見ろ?」と一喝され、結局、大合唱を断念して「前奏曲」だけになってしまった・・・という話を聞き、(松村師もその頃は充分物凄く「怖い」師匠だったのに、その上を行くとは!と)ゴジラとイメージが重なる「怖さ」にビビッた記憶がある。どんなに優しそうで穏やかな風に見えても、「現役の芸術家」というのは牙を持った野獣であり、腹を減らした熊なみに「怖い」存在なのである。…と表紙の鋭い目の大師匠の写真を見て改めて思った次第。

Hibiki9そして、コラムを担当している「天にひびき」(やまむらはじめ)第9巻発売。

こちらは指揮者を目指す女性が主人公のコミックスで、毎月連載の巻末にクラシック音楽に関わるコラムを担当。最初の頃は「指揮者のお仕事は」とか「オーケストラの楽器は」というような初心者向けクラシック紹介コラムだったのだが、最近は物語の終末に向かって「音楽とは何か」的な話にのめり込み中。

そう言えば「日本人なのになぜ西洋音楽をやるのか?」という自問に対して伊福部さんは「オーケストラなどというのは(西洋のモノなどと思わず)アラビア数字のような共有財産と捉えればよろしい」と言っていたような気がするが、そういう大局的かつ科学者的な醒めた視点が魅力でもあり「怖さ」の原点でもあったような気もする。現代ではそういう巨大な存在の「怖さ」を感じる機会はほとんどなくなってしまった・・・というより感じる感性がすっかり薄れてしまっただけなのかも知れないけれど・・・

2014年6月 5日 (木)

梅雨入りの優しき玩具

Tower14梅雨入りで土砂降りの雨の中、渋谷TOWERレコードでCD「優しき玩具」発売記念インストアイベント。

河村泰子さんのピアノで、曲集から3曲ほど生演奏の後、「優しき玩具」の誕生秘話や、当時(40年前)書いた生楽譜や「ペンギン公園の午後」の動画などを披露。

Cardx元々この「優しき玩具」というタイトルは、石川啄木「悲しき玩具」と立原道造「優しき歌」から付けたもの。共に20代半ばで夭逝した詩人の作であり、このピアノ曲も私が若死にしていたら「夭逝した作曲家の珠玉の曲集」になるところ。・・・・・・だったのだが・・・惜しいことをした・(-。-;)

雨の中いらして下さった方には、サイン入りポストカードを進呈しました。感謝。

追記:6月7日(土)15時よりドルチェ楽器東京店(新宿)で、トロンボーンの村田厚生さんとのデュオ・コンサートがあり、こちらも顔を出す予定です。詳しくはこちら

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