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2014年9月22日 (月)

お知らせ@調性で読み解くクラシック

Chocla拙著「運命はなぜハ短調で扉を叩くのか?」が「調性で読み解くクラシック」と改題されて文庫本(1冊でわかるポケット教養シリーズ@ヤマハ・ミュージックメディア)になりました。

調性とは何か/楽器から見た調性/科学的に見た調性/調性の歴史/調性に関するエトセトラ/それぞれの調性の特徴と名曲…の全6章。(内容は4年前に出した「運命はなぜ・・・(略して「運なぜ」)」と同じです)

余談:実は現代音楽をやっている頃、「調性がある/ない」という話(議論)ほど面倒くさいものはなかった。〈調性〉というと、音楽大学などでクラシックをちゃんと学んだ人にとっては「機能和声」による調性システム(長調・短調)そのもの。しかし、ジャズやポップスあるいは民族音楽などで音楽をやる分にはコード進行かモード(旋法)さえあれば「機能」なんかどうだっていいのも事実。さらに聴いて楽しんだり歌うだけの人にとっては、調などというのは声に合わせてキイを高くするか低くするかだけの話で、デジタル楽器やカラオケだったら「音程」キイの+/−のことでしかない。
私が「調性」にこだわって現代音楽とケンカしている頃も、不協和音が曲の主調を担えば「調性なし」という人がいる一方で、ある種のモード性や規則性あるいは「中心音」さえあれば「調性あり」と考える人もいて、人生いろいろ調性もいろいろ。必ず堂々巡りの話の最後に「ところでキミの言う調性って何?」という身もフタもない質問が登場してお開きになるのが常だった。
この本は、そんな空しきトラウマ体験を踏まえ、感覚的・科学的・歴史的・一般常識的・独断偏見的などなど「なるべく雑多で色々な方向から」調性にツッコミを入れたつもり。しかし、そうすればするほど調性の持つ広大で怪しげな世界に彷徨い込まざるをえないわけで、所詮は一作曲家から見た私見の域を出ることあたわず、堂々巡りのタネが尽きないことは百も承知。「こういう視点もあるのか」と御笑読いただき、より深い堂々巡りの世界にはまり込んで頂ければこれ幸甚。

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コメント

私もアマオケで下手ながら楽器をいじっておりますので、読んで7割位は共感し勉強になりましたが、正直2割くらい「?」の部分がありました。

なので、今回本文の「余談」でやっと全部納得しました!

ついでにもう少し。文庫本化での補筆では、【天体の音楽】、【音量子仮説】に加えて、元素の周期律表と調性との類似性について先生の見解が読みたかったです。木村 信夫(著)「考察 立体周期律表―音階律の立体化」(東京図書出版会 2004/03)

http://www.amazon.co.jp/%E8%80%83%E5%AF%9F-%E7%AB%8B%E4%BD%93%E5%91%A8%E6%9C%9F%E5%BE%8B%E8%A1%A8%E2%80%95%E9%9F%B3%E9%9A%8E%E5%BE%8B%E3%81%AE%E7%AB%8B%E4%BD%93%E5%8C%96-%E6%9C%A8%E6%9D%91-%E4%BF%A1%E5%A4%AB/dp/4434036866

という説得力のある名著(迷著?)が既に存在しているぐらいなので・・・。

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