シューベルトとマリピエロの交響曲
NHK504スタジオでFM「ブラボー!オーケストラ」10月分1本の収録。
今回は10月5日(日)放送分で、シューベルト:交響曲第3番、マリピエロ:交響曲第2番「悲歌」。アルベルト・ゼッダ指揮東京フィル(第847回サントリー定期より)・・・ちなみに←写真は共にシューベルト。左が交響曲第1番を書いた16歳頃、右が未完成交響曲を書き始めた28歳頃。一瞬「これが同一人物?」と思ってしまうが、よく見ると口元や目鼻立ちに面影が。
共にかなり「珍しい」部類に入る曲で、シューベルトの第3番はまだ18歳の頃の若書き(とは言っても「野バラ」や「魔王」を書いて作曲家として頭角を表し始めた頃)の作品。マリピエロ→の方は(ストラヴィンスキーやバルトークと同世代のイタリアの作曲家による)抒情と哀しみを湛えた作品。「名曲なのか?」と問われると返事に窮するが、両曲とも「こういう音楽が好き!」と言い張る人がいても不思議ではない魅力溢れる曲だ。
クラシック音楽御殿の押し入れの奥には、綺羅星のような名曲の影に隠れてこういう曲がそれこそ膨大に眠っているのだな…と改めて感慨にふける貴重な一時間だった。(そういう私もそろそろそこに眠るわけだし・・・φ(.. )
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芸術(英: art)とは、表現者あるいは表現物と、鑑賞者とが相互に作用し合うことなどで、精神的・感覚的な変動を得ようとする活動(Wikipediaより)。
表現者あるいは表現物だけで鑑賞者が誰もいなくなれば、それは芸術ではないんですよね、当り前ですが・・・。
これは作曲家だけでの話ではなく小説家なども同様ですね。99%以上の著名小説家の作品は、作者の死後、急速に読まれなくなりますよね。例は無数にありますが、例えば生前あれほど有名だった遠藤周作の小説を読んでいる人が、今現在世界に何人いるのでしょう? 吉松先生と同年生まれで2009年に急逝した栗本薫の作品も、死後人々の記憶からどんどん忘れ去られつつあります。
投稿: 虹色LED | 2014年9月28日 (日) 09:42
作曲家は生前でも歿後でも、伝道者としての演奏家が現れればその運命は変わります。
バッハを蘇らせたメンデルスゾーンしかり、マーラーをレパートリーとして定着させたワルターやバーンスタインしかり。
そのマーラーでも、さらに生きていればアイヴズを欧州にもっと早くデビューさせていたかもしれません。
イタリアのマリピエロやカゼッラも指揮者に恵まれてそうなればいいなと思います。
投稿: 月注斎 | 2014年9月28日 (日) 14:30