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2014年11月 3日 (月)

デジタル修復作業なう

Orionma今月配本予定の楽譜6点のPDF化整備中。

今回は・・・
・トロンボーン協奏曲〈オリオンマシーン〉
・忘れっぽい天使1(ハーモニカとピアノ)
・忘れっぽい天使1a(ヴァイオリンとピアノ)
・忘れっぽい天使2(ハーモニカとギター)
・忘れっぽい天使3(ハーモニカとアコーデオン)
・鳥が月の光を夢見る時に(クラリネット、チェロ&ハープ)

最後のTRIO以外はすべて「手書き譜」…要するに紙の五線紙にペンあるいは鉛筆で書いたものだが、最終的な「完成原稿」は 、書き損じや汚れを修正し校正した上でハードコピーを取ったもの(コピーしたモノの方がオリジナル…というのはどこか矛盾しているが) であることが多い。
いずれも20〜30年という年を経ているうえ、初演や録音の時に現場で使っているので、書き込みやチェックやメモや落書き?にまみれ(ところどころ破れ)ている。そこで、ホチキスを外してばらし、全頁をスキャンした後、PhotoShop(画像修正ソフト)を使って1頁1頁書き込みや落書きを消し、破れた処を繕い汚れを取り、歪みを修整し、時には文字(あるいは英訳)を埋め込み、余分な五線を消してゆく(左がオリジナル原譜。右が修正したPDF譜)。
Angela
ちなみに、この頃の作品は、図形楽譜っぽい書き方やアドリブを要求する部分が多く、現在の楽譜ソフトでは清書が難しい(やろうと思えば出来るのかも知れないが、物凄く高度なテクニックと手間を要するうえ、商品としては売れっこないのでお金がかけられない)。今回のトロンボーン協奏曲は録音後イギリスで一度トライしたが、数年間ジタバタしたあげく結局「お手上げ」になってしまったほどだ。

古い映画フィルムに行ういわゆるデジタル修復作業と同じく、オリジナルは残しつつ、劣化した部分は補修(しかも一人で!)するわけで、確かに面倒くさいと言えば面倒くさい。しかし、一所懸命ねちねち書き込んでいた時代の手書きの味(とその情熱)は懐かしくもあり、何となくコツも分かってきたので、ちょっと楽しくなってきたような気もしないでもない。

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仕事&音楽」カテゴリの記事

コメント

ユネスコの無形文化遺産に、日本が推薦した伝統的な手すき和紙の技術が登録される見通しになりましたね。一般的には、おおよそ和紙がの寿命は1000年以上(洋紙が100年以上)と言われているらしいですから、その優れた長期保存性も選ばれる理由かもです。

大切な楽譜は、デジタル修復と同時に、万一に備え、バックアップ用としてできるだけ上質の紙媒体でも残して置かれることが肝要かと考えます。

※参考まで

電子情報の保存は多くの課題を抱えています。それは、電子情報が、次に挙げるような紙媒体とは異なる特徴を持っているためです。

1.電子情報を利用するためには、それに対応する特定の再生機器やソフトウェアなどが必要であるが、これらは絶えず進歩し、古いものは使えなくなることが多い。

2.紙媒体の寿命とくらべて、記録媒体の寿命は著しく短い。

3.インターネット上の情報は消失する可能性が高い。

4.情報の複製や改ざんが容易であり、オリジナルであることを保証することが困難である。

(国立国会図書館HP「電子情報の長期的な保存と利用」より)

※参考補足です。

「好適な環境で保存したとしても、光ディスクや磁気ディスクの予測寿命は20年、録音テープのような磁気テープは30年といわれています。一方で紙は700年といわれています」

(国立国会図書館HP「電子情報の長期的な保存と利用」より)
http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/preservation_03.html#q03

おおーとうとう「オリオン・マシーン」!2000年に上京してライブで聴いて圧倒されたこと、忘れられません。恥ずかしながらそれまで吉松先生のお名前も存じませんでした(^_^;)

労力を要する作業かもしれませんが、学ばせていただけるより多くのスコアを出版していただけるようがんばってください。

× がんばってください。

陰ながら応援いたしております。

This is a topic that is close to my heart... Cheers! Exactly where are your contact details though?

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