雨の京都・異空間
冬の京都。今日は、寺町通り〜錦市場〜柳馬場通とぶらぶら歩き。
道すがら、数年前に探し当てた、ご先祖様(国学者の大国隆正)が京都に住んでいたときの邸宅跡(写真左下。柳馬場二条上ル富小路公園南)に寄ってみる。別に史跡になっているわけでもなく、碑があるわけでもなく、詳細は良く分からないのだが、ただ「ああ、この辺を散歩していたのだろうなぁ」と思いつつ通り過ぎる。京都はそういうミニ史跡だらけだ。
午後、雨が降ってきたのでお店巡りに切り替える。古書・仏具・くすり・飴・金平糖・線香・風呂敷・扇子・がま口・お茶・七味唐辛子・印鑑・筆・和紙などなど、京都は不思議なものを売っている不思議なお店がいろいろあって飽きない。しかも、こんな処(失礼!)でこんなモノ(失礼!)を売って商売になるのかしらん?と思って看板を見ると「創業X百年」!だったりするのが、しみじみ面白い。
ちなみに、うちの母方の祖父の実家は明治2年創業の老舗すき焼き屋(伊勢重)なのだが、京都では「明治創業(140年ほど)では〈老舗〉とは言わへん」そうで、その時間感覚は摩訶不思議。歩き疲れて暗くなり、街の明かりがぼんやり雨に滲み始めると、まさしく(この世ではない)異空間に紛れ込んだ気分になる。