作曲家の資本論
25日は、作曲家にとっての給料日である。加入している音楽著作権協会(日本ではJASRAC)から3ヶ月分の分配金(楽曲の使用料。年に4回〜3月、6月、9月、12月)が振り込まれるからだ。
しかし、その金額の「格差」(と貧富の差)はもしかしたらあらゆる業種の中でトップクラスかも知れない。なにしろその差は「何倍」というレベルでなく軽く4桁5桁。上に「数億」単位で入ってくる人がいる一方、下は「数千円(あるいは数百円?)」単位(3ヶ月で…である。念のため)の人もいるのだから。
私も最初にJASRACに入った頃は「数千円」単位の口。クラシック系の作曲家で生きている内に「万」単位になったら大成功の部類(それでも年収は数万〜数十万円である。念のため)なのだそうだ。
このクラクラするような貧富の差の「是正」を試みるとすれば・・・著作権使用料は(誰の曲かに関係なく)すべて一律に徴収し、それを全作曲家に平等に分配する。そうすれば全ての作曲家は平等になる!
・・・わけだが、そんなことしたら、売れている作曲家はみんな著作権団体から逃げ出して、売れない作曲家ばかりが群がるのは目に見えているわけで・・・かくして作曲家の貧富の差は永遠に埋まらないのである。