クラムボンの死
〈KENJI…宮澤賢治によせる〉のスコア制作を進める。
この作品、実は20年ほど前、宮澤賢治生誕100周年(1996年)に原ノ町で上演した舞台作品(宮澤賢治によせるコラージュ風オマージュ)をベースにしている。
なので今回の作業は「Compose」というより「ReMix」に近いが、賢治の不思議な言葉は20年たって読んでも瑞々しく「こわい」。
例えば・・・有名なクラムボンが出て来る〈やまなし〉の一節。川の底に棲むカニの親子の会話で…子カニが「お父さん、今おかしなものが来たよ。青くてね、光るんだよ。そいつが来たら、お魚が上にのぼっていったよ」と言う。父カニは「それはカワセミだよ」と答える。そのあとこういう会話が続く。
「お父さん、お魚はどこへ行ったの」
「魚かい。魚はこわいところへ行った」
こわい・(゜◇゜)・
おそらく銀河鉄道にはこの魚も乗っているのだろう。