虹色ぷりずむ Ⅱ
2台ピアノのための《虹色ぷりずむ Ⅱ》の楽譜(音楽之友社)が届く。1984年…というからもう30年以上前の作品だ。
…大気中に浮遊している無数の音から〈虹の七色〉ならぬ〈旋法の七音〉を抽出してメロディの房を作っていく空想の〈プリズム〉をイメージした。
ピアノがぽつんぽつんと音を並べ始めると、それによって虹色の音達がキラキラ光りながら集まってきて、蒸留水のように、或いは水晶のように溜って行く……
と解説に書いたような(結構ピュアな)構想だったのだが、当時の現代音楽としてはかなりヘンな楽想&奇妙なタイトルだったようで「何それ?」と随分うしろゆび指された(というより完全無視された)記憶しかない・(^_^;)
先輩作曲家に「キミの音楽は時代とはかみ合っているかも知れないけれど、音楽界(&作曲界)とは全然かみ合ってないね」という鋭い指摘を受けたのもこの頃。まさに慧眼。その後は「異端」への道をまっしぐらである。