居酒屋にて
「首なし美人の死体」
「世界一小さい巨人」
「人道的大量殺戮兵器」
「テロ撲滅のためのテロ」
…居酒屋のカウンターの向こうで男性が二人、奇妙な言葉をやり取りしていた。初めはしりとりでもやっているのかと思ったが、どうやらパラドックスあるいは自己矛盾になる言葉を言い合っているのらしい。
「私は女性を差別する人間と女が大嫌いだ」
「安全のためならどんな危険もいとわない」
「何にでも〈笑える〉というヤツの頭の悪さは笑える」
「言論の自由を認めないような言論は認められない」
「はい。欠席の人は手を上げて」
「悪いことをして何が悪い」
…聞いているうちに、だんだんどこがパラドックスなのか分からなくなってきた…
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