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2015年8月

2015年8月31日 (月)

復刻版@校正

Cover

クラシック音楽大事典@復刻版の校正。

最初は単なる「復刻版」という話だったのだが、結局イラストの半分以上を書き直してほとんど「新装版」に・(=_=)・

もちろんクラシック音楽の本体(楽典や楽器や歴史)は10年くらいではほとんど変わらない(と言うより変わりようがない)が、音楽の周辺はかなり変化しているので、 こんな落書きの本でも微妙に「時代の風」に翻弄される部分があったりする次第。

Binbo

それにしても・・・歴史に「もしも」は禁句と言うが、「もし(作曲家でなく)マンガ家になっていたら」どんな人生だったろうか、とふと思う。もちろん(どちらにしろ)「売れない」という枕詞付きに変わりはないわけだが・・・怪獣やロボットや美女が出て来る壮大なSFものかなんかを描きたかったような気がしないでもない。

発売は9月23日頃の予定。406n

2015年8月28日 (金)

オリジナル版リダクション版

Naba十七絃のために書いた〈なばりの三ツ〉オリジナル版のPDF版楽譜を作成する。

箏のための三部作(もゆらの五ツ・なばりの三ツ・すばるの七ツ)は、既に〈二十絃作品集〉としてASKSより出版中だが、「オリジナル十七絃版を」というリクエストがあったそうで、あらためて復刻することにした。

オリジナル版と二十絃版は3度違うだけだが、確かに現実問題として「楽譜を短3度下げて弾いてください」と言われても難しいわけで、調弦も含めて十七絃用に書き直す。

Cyb

リクエストと言えば、「サイバーバード協奏曲のピアノ伴奏版」の要望も多い。実は練習用ピアノリダクション版はCHANDOS制作で存在することはするのだが、「コンサートなどでの演奏は不可」ということでお蔵入りになったままだった。

ところが、そんな状況に業を煮やした方から「自分で作ってしまいました」(from Australia)とスコアが送られてきた・(○_○)・

これが、ピアノ伴奏にパーカッション(Marimba付き)を加えるというアイデアでなかなか良く出来ている。これをベースにピアノリダクション版作成も改めて本気で考えなければならない・・・かも

2015年8月25日 (火)

夏の終わり

Photo

8月いっぱい…という約束だった「クラシック音楽大事典」改訂復刻版のイラスト描き直し120ページほどをなんとかクリア、〈KENJI…宮澤賢治によせる〉改訂ピアノ伴奏版のスコアも最終稿に辿り着き、ようやく夏の終わりが見えてくる。

そう言えば昔から、「夏休みの宿題」は〆切(8月末)の一週間ほど前(まさに25日頃)には仕上げる性格だった。そもそも切羽詰まった状況に追い込まれて仕事するタイプではなく、作家としてモノを創り始めてからも、〆切直前にジタバタした記憶はあんまり無い。

とは言っても、余裕があって創るというわけではなく、「中盤」あたりに最もヒートアップし追い込みがかかるタイプ。作品がどろどろと流動性に富む感が一番楽しくも燃える時期で、いろいろなイマジネーションがそれこそ火花のように降り注ぐ。

逆に「終盤」になり〆切が近付いてくると、仕上げとチェックなど事務作業が主になり(作業はハードになる反面)熱は冷めてゆく。そして、仕上がる頃には出来具合を客観的に採点する「冷たい目」になっている、という感じだ。

Ende_3

・・・考えてみれば、音楽も同じで(実を言えば、コンサートで一番盛り上がっているかに見えるフィナーレも、もう「あとは終わるだけ」という点で作る側も演奏する側も意外に冷めていたりする)、ついでに言えば、人生も(?)同じかも知れない。

2015年8月20日 (木)

エアコン昇天

Aircon実家の仕事部屋(兼寝室)でかれこれ20年以上使っていた古いエアコンがとうとう動かなくなった。

しばらく前から…運転ランプ点滅〜冷風出ず…の症状が出始め、コンセントを抜いてリセット…をする騙し運転でしのぐこと数週間。いよいよ危ないという予感がして、電器屋に行き新しいエアコンを注文したその夜に動かなくなった。(エアコンにも自分の運命は分かるのだろうか?)

長らく働いてくれて健気…と言えば健気だが、新しい機種が届くまで数日間エアコンなしの状態になるわけで、これは彼なりの復讐?…なのか、別れの挨拶…なのか。

2015年8月18日 (火)

ツィンマーマンの「レクイエム」

Requiemzこの夏、 ツィンマーマンの「レクイエム」Requiem für einen jungen dichter (Requiem for a Young Poet)」が(作曲からほぼ半世紀ぶりに)日本初演されるという話を耳にし、昔のレコードをひさしぶりに聞き直してみた。

ベルント・アロイス・ツィンマーマン(1918~1970)はシュトックハウゼンと並ぶ現代ドイツの作曲家で、代表作であるオペラ「兵士たち」(1960/4)は(ベルク「ヴォツェック」の延長線上に屹立する)現代音楽の古典として知られる。ただ、自身がバリバリ難解な現代音楽系作風なのに「前衛音楽」を内側から糾弾するというひねくれ気質を貫き、さらに確信犯的な引用や折衷主義(のちの多様性)を敢えて行ったこともあって現代音楽界からは孤立(他人事ではない話だが…)。1970年の大阪万博(EXPO)の会期中(8月10日、ドイツ館でシュトックハウゼンが演奏されている頃?)にピストル自殺している。

その彼が死の前年(1969年)に完成させた(演奏時間65分ほどの)大作がこの「レクイエム(若い詩人のための)」。「レクイエム」の典礼文を使いながら全く「永遠の安息(Requiem aeternam)」を歌う部分はなく、ヴィトゲンシュタインやミヤコフスキーやジェームス・ジョイスの詩が朗読され、ヒトラーや毛沢東の演説がテープで聞こえ、ベートーヴェン(第9)やビートルズ(ヘイジュード)が引用され、Free Jazz スタイルのジャズコンボが乱入する中、合唱とオーケストラが不協和音を軋ませ、最後に「Dona nobis Pacem(我らに平和を与えよ)」という不協和音の絶叫で終わる。(つまり、「死を悼む」のでなく「死について糾弾する」レクイエムなのである)

大オーケストラと合唱に声(詩の朗読)やテープ音響やジャズを加えクラシックの古典から現代ポップスまでを引用して巻き込む…という総合芸術的ヴィジョンは(ベリオ「シンフォニア」1968/9にもその気があったが)、ある意味で60年代前衛の「集大成」=当時の現代作曲家の最終目標だったと言っていいかも知れない。

・・・しかし、ポップス界からそれを易々とやってのけたビートルズの「サージェント・ペパーズ(Sgt.Pepper’s Lonely Hearts Club Band)」(1967)が登場してファースト・インパクトとなり、さらにピンクフロイドの「狂気(The Dark Side of the Moon)」(1973)に代表されるプログレッシヴ・ロックがセカンド・インパクトとなり・・・当時、現代音楽界に足を踏み入れようとしていた作曲家の卵としては「やられた!(負けた!)」と打ちのめされるしかなかった。それは、現代音楽界(つまりクラシック系の創作音楽界)が行き詰まっている点を、技術的にも経済的=興行的にも(そして怖ろしいことに音楽的にも)楽々と超えられてしまった衝撃だった。

Waters 結果、今となっては「廃墟にそそり立つ孤塔」とも言えるこのツィンマーマンの「レクイエム」だが、これを不協和音でなくブルースコードで、そしてオーケストラでなくロックバンドで演奏すれば、立派なプログレッシヴ・ロックだ。勝手な聴き方を許して貰えば・・・ビートルズの「サージェント・ペパーズ」やピンクフロイドの「狂気」から「ザ・ウォール」(1979)に至るプログレ的世界観(や音楽的方法論)の原点のひとつとも思えてくる。興味おありの方は、是非この不条理で異形の音響世界を(頭をかき回されながら)ライヴで体験して欲しい。(…と、最近リミックス盤が登場したロジャー・ウォーターズ「死滅遊戯(Amused to Death)」1992を聴きながら)

2015年8月17日 (月)

復刻改訂版

Claa7〜8月丸々かけて《クラシック音楽大事典》の復刻改訂版を制作中。

今回の復刻に当たって、イラスト&カットのうち(むかし描いた)余りに落書きっぽいモノは描き直す…という作業を始めたところ、結局前半のあらかたを描き直すことに・・・(=_=)・

元々が大学ノートに鉛筆で書いた落書きから始まったものなので「落書き」っぽさは致し方ない(というより、それが魅力と言ってくださる方も居らっしゃる)のだが・・・ページの隅に小さくちょこちょこっと描いた落書きを1ページ大に拡大されたようなモノは(さすがに恥ずかしいので)この機会にしっかり描き直させてもらった。

Clab_2ちなみに、当時描いたイラスト原稿は画像DATAとして残っているので、それを下書きとしてペン入れし直す…といった感じの「描き直し」作業。ゼロから描くよりは楽と言えば楽だが、軽く100ページを超える分量なので大変。出版は9月下旬の予定。間に合うのかしらん・・・。

2015年8月13日 (木)

夏休み

Seaq

むかしから「夏休み」には縁がない。特に、作曲を仕事にしてから以降は、夏というと、日にも当たらず外にも出ずクーラー付けっぱなしの狭い部屋に籠もりきりでひたすら机に向かう生活が基本だ。

と言うのも、周りがみんな「じゃ、休み明けまでに作品(原稿)よろしく!」と言って夏休みに入るからで・・・当然ながら完全一人制手工業の身としてはその間(休まず)ひたすら作業するしかないことになる…・(v_v)・

ロマン派の作曲家たち(チャイコフスキーやブラームスやマーラー…)の交響曲の多くが夏に書かれているのも事情は同じ。秋のコンサートシーズン(9月〜11月頃)に初演するためには夏の間に完成させる必要があるからだ。

しかし、同じ夏の「籠もり仕事」でも、暑い都会を離れた避暑地の別荘で一夏かけて交響曲を書く・・・というなら羨ましい限り。結局、見果てぬ夢に終わったが、死ぬまでに一度くらいはやってみたかった気もする・・・φ(.. )

2015年8月10日 (月)

お知らせ@放送時間変更

Sib1896高校野球放送のためNHK-FM特集番組「生誕150年 日本人を魅了するシベリウス」の放送時間は下記に変更になりました。

第1日目「シベリウスを世界に広めた日本人」
8月11日(火)夕方16:00〜18:00
第2日目「日本人ソリストで聞くバイオリン協奏曲」
8月12日(水)夕方16:00〜18:00
第3日目「舘野泉と吉松隆が選ぶ究極の一曲」
8月14日(金)07:25〜09:25

2015年8月 7日 (金)

お知らせ@放送時間変更

Doremier_2国会中継と高校野球のため「どれみえーる」の放送は、

8月11日(火)9:10〜9:20
…に変更になりました。

2015年8月 3日 (月)

お知らせ@8月の放送

Doremier_2どれみえーる

音楽(ドレミ)を「見える」形にする…というコンセプトによる子供のためのミニ音楽(実験)番組(10分)に曲を提供しました。→番組HP**

A:メロディコースター(CGアニメ:石志哲郎)
B:コンガラガリアン狂詩曲ミニ(アニメ:シシヤマザキ)演奏:山下一史指揮東京フィル。(A.はMIDI音源で制作。B.は生オケのスタジオ録音。もう1曲作成したヴォーカロイドを使ったテクノポップ曲は動画制作が間に合わず残念ながら次回に持ち越しになりました)

■放送:8月7日(金)9:00~9:10@Eテレ(NHK教育テレビ)
再放送:8月16日(日)16:20~
          8月28日(金)23:45~
*   *   *   *   *   *   *   *   *   *

Sibe150_2□生誕150年 日本人を魅了するシベリウス

シベリウスの生涯と音楽を俯瞰するシベリウス尽くしの3日間。→番組HP***
第1日め@初期の国民楽派的シベリウス(フィンランディアから交響曲第2番まで)、
第2日め@中期の古典回帰的シベリウス(ヴァイオリン協奏曲から交響曲第4番まで)、
第3日め@後期の汎宇宙的シベリウス(交響曲第6番そしてタピオラまで)

■放送:8月10日(月)11日(火)12日(水)16:00~18:00@NHK-FM
出演:舘野泉、吉松隆

2015年8月 1日 (土)

KENJI 改訂稿

Kenji2

この夏のもうひとつの仕事、6月に初演した〈KENJI…宮澤賢治によせる〉の改訂版制作をすすめる。

初演稿は、現代音楽にも強いお二方(語り:柴田暦、チェロ:多井智紀)との共演が前提だったので、結構みっしりしたアンサンブルを書いてしまったが、作曲中に「草笛光子さんの語りで再演を」というお話が浮上。それならお二人だけのもっと自由な世界のほうが良いのでは…と朗読とピアノだけの改訂「泉と光子」版を提案することに。

構成はほぼ同じだが、賢治作曲の「星めぐりの歌」や「牧歌」なども加え、よりイーハトーヴな世界に聴き手を誘えれば嬉しい。初演は今年11月10日の舘野泉さん79歳バースデイ・リサイタル(ヤマハホール)。リサイタルによせる舘野さんのコメントはこちら→**

Tendertoysa

■追記1:8月4日(火)放送の「エンター・ザ・ミュージック」(BSジャパン)でゲストとして舘野泉さん登場。司会:藤岡幸夫、繁田美貴。

■追記2:舘野泉さん演奏生活50周年記念に書いた組曲「優しき玩具たち」(トランペット、クラリネット、ヴァイオリン、チェロ、左手ピアノ…の五重奏曲)の楽譜&パート譜ASKSより発売。

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