舞楽解説
昭和7年(1932年)刊の「舞楽解説」(雅楽講究会編)電子書籍(Kindle)版を手に入れる。
手書きによるいわゆるガリ版(謄写版)刷りの150頁ほどの小冊子を、国会図書館蔵のものから電子化したようで、この「舞楽解説」のほか、「龍笛譜」「鳳凰笙譜」「篳篥譜」が揃って、それぞれ300円(!)。
舞楽の〈左方の舞(唐楽系)〉 ・〈右方の舞(高麗楽系)〉 が、なぜ「左右」なのか?というのは昔から疑問だったのだが、御所から見て左(左京)に唐楽を専門とする奈良の楽人狛(こま)氏が住み、右(右京)に高麗楽を専門とする京都の楽人多(おおの)氏が住んでいたから。という「へえ〜」な記述に出会い、目から鱗・(・_・)・
実は、この「右方・左方」というのは私も結構むかしから使っていて、プレイアデス舞曲集の3には「左寄りの舞曲」と「右寄りの舞曲」 が並び、交響曲第6番も第1楽章が「右方の鳥」・第3楽章が「左方の鳥」と題されている。


私の中では、右手・左手、右脳・左脳、右翼・左翼などなど色々なイメージが混在した左右だが、本来の舞楽では普通「左方」が先で「右方」が後に演じられてペアを成し、バランスのよい組み合わせの二曲を「番舞(つがいまい)」という(なので、早坂文雄「左方の舞と右方の舞」や黛敏郎「BUGAKU」は共に全2章でその段取りに則っている)。
いや、この歳になっても、知らないことばかりである。
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