忘れっぽい天使 Ⅱ
福田進一サンのギター、和谷泰扶サンのハーモニカで演奏された拙作〈忘れっぽい天使 Ⅱ〉および〈ベルベット・ワルツ〉の録音音源を聴く。 NAXOSから出る「日本のギター作品集」のシリーズ第3集に収録予定とのこと。
ハーモニカ(崎元譲サン)とギター(芳志戸幹雄サン)のために書いた〈忘れっぽい天使 Ⅱ〉は、私の最も初期(デビュー前の1979年26歳頃) の作品の一つ。 ハーモニカは笙+ヤンガルバレクで、ギターが武満徹+ラルフタウナー、拍子のない半図形楽譜ながら音はドーリア旋法…というわけの分からないコンセプトで書かれていて、自分の曲の中でもっとも良く分からない曲のひとつ(笑)でもある。
ところが、今回のお二人の演奏、実に愛おしくも美しい。自分の曲ながら一瞬聞き惚れてしまった。と同時に、これを聴いてもらった時の松村禎三師の謎の言葉を何十年ぶりかで思い出した・・・・
そう言えば、何日か前に夢を見てね。それが、巨大な石仏が何体も頭の上を飛んで行くんだけど、静かで全く何の音もしない。そんな夢なんだよ。キミのこの曲を聞いたら、何となくそれを思い出した。ウン、それだけなんだけどね。
ああ、今ようやくその意味が分かった気がします、師匠。