続2月の京都・梅苑
最近の京都はいつ来ても混んでますね…とタクシーの運転手サンに愚痴をこぼしたら、「おかげさんで…」とニコッと微笑んだ後、外人サンが多くて年中混雑の場所として「伏見稲荷に清水寺・金閣・銀閣・嵐山」という呪文を教えてくれた(笑)。
ついでに平安京云々の話をしたら「応仁の乱で焼けなかったのは千本釈迦堂さんくらいですヮ」と言われ、急遽その大報国寺へ。写真左上がその本堂(柱に当時の刀傷が残っている)。
宝物殿にあった室町時代の鼉太鼓(だだいこ。雅楽で使う巨大な太鼓)の縁一対(龍と鳳凰)がなかなかの逸品で、ドドンという音と共に交響曲が聞こえたような気がした。…のだが、しばし見とれていると足元の板の間から底冷えが伝わり、たまらず外へ。
そして梅の香りに誘われ、すぐ近くの北野天満宮へ。ちょうど梅が見頃ということで、天気も良くぽかぽか陽気の中、 紅白の梅が咲き乱れる御土居の梅苑を散策する。
ちなみに、御土居(おどい)というのは秀吉の時代に作られた京都をぐるりと囲む土塁で、高さ5m全長22.5kmのベルリンの壁のようなもの。今はほとんど取り崩されて数カ所残るのみだが、京都の不思議のひとつ。
…と、ちょっと歩いただけで、江戸時代〜平安時代〜室町時代〜安土桃山時代…と空想のタイムトラベルが出来るのが京都の面白いところ。というわけで、夕暮れの先斗町で一杯ひっかけた後、路地を抜けて東京に戻る。