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2016年5月

2016年5月27日 (金)

タルカスは踊る

Tarkust

NHK404スタジオでFM「ブラボー!オーケストラ」6月分2本の収録。

6月12日(日)放送分は、アダムス「議長は踊る」、K.エマーソン〜吉松隆編曲「タルカス」、およびラフマニノフ交響曲第2番@前半第1楽章。

6月19日(日)放送分は、ラフマニノフ交響曲第2番@後半の第2〜4楽章。佐渡裕指揮東京フィル (いずれも2016年3月6日第876回オーチャード定期より)

キース・エマーソンが亡くなる5日前!の「タルカス」再演に、先日亡くなった冨田勲さんがらみのラフマニノフ(イーハトーヴ交響曲のクライマックスでこの第2番3楽章のアダージョが鳴り響く!)。聴いていると、キースと冨田さんが天国で並んでニコニコ笑っている顔が浮かんできてたまらなくなる。

スタジオでの収録中に先日録音した冨田勲氏追悼番組「未来を走り続けた冨田勲の音世界」の放送が始まり、収録を終えたあと最後の1時間ほどを聴く。キース、冨田さん、本当にすてきな音楽をありがとうございました。

2016年5月25日 (水)

BirdScape録音

Rec16525相模湖のホールで三村奈々恵さんによる拙作〈BirdScape〉の録音に立ち会う。

東京からはちょっと遠いが、ホールのすぐ外では鳥の声が聞こえ、それも一緒に録音してしまいたいと思うほど自然に囲まれた良い雰囲気。

作曲(1984年)から30年以上経てようやく「音」になる無駄に難しいマリンバソロの小品…ながら、三村さんの軽やかな名技で〈鳥の景色〉が今、空に放たれる。感謝。

アルバムはオクタヴィアレコードより近日発売の予定。

2016年5月23日 (月)

冨田勲の音世界

TomitanhkNHK401スタジオで冨田勲氏追悼のFM番組「未来を走り続けた冨田勲の音世界」収録。

4年前(2012年)に長時間対談した際の「音の魔術師@冨田勲の世界」の音源を交えつつ、小林亜星さん、矢野顕子さん、藤原道三さんらの追悼コメント、サウンドクラウドや仏法僧によせるシンフォニーそして糸川英夫博士について語る冨田さんのお話、初公開のお宝音源(ケンちゃんの耳の冒険、慶應150周年記念ファンファーレなど)も紹介。

後半は、指揮の藤岡幸夫氏をゲストに迎え、慶應談義から「ジャングル大帝」や「源氏物語幻想交響絵巻」の演奏裏話。そして初音ミクとの出会いから「イーハトーヴ交響曲」、ラストアルバムとなった「オホーツク幻想」、そして11月初演に向けて制作中だった「Dr.コッペリウス」に因む話など、冨田勲さんの生涯と音楽を巡る4時間。

Tomitay(前回の対談の後、冨田さん行き付けの日本酒専門店に連れて行ってもらった。実は、冨田さんは日本酒が大好きで,特にお気に入りが石川の銘酒「菊姫」。「で、今のお気に入りが〈ミク姫〉」…と笑っておられたのが懐かしい…)

放送は、NHK-FM@5月27日(金)14:00〜18:00。

2016年5月19日 (木)

冨田勲氏追悼番組

2009tomitaNHKで冨田勲氏追悼番組の打合せ(FM「未来を走り続けた冨田勲の音世界@5月27日放送予定)およびコメント収録(BSプレミアム「冨田勲84年の軌跡」@同29日放送予定)。

編集のために、4年前(2012年)FMでの80歳記念番組(音の魔術師@冨田勲)で長時間対談した音源を聴き直す。イーハトーヴ交響曲初演直前とあって、若い恋人(初音ミク)?に出会って若返ったかのようなお元気さ全開。「80歳まで来ちゃって老い先短いからね、ははは」と笑いながらも熱く未来を語る声に涙・・・

写真は2009年7月、左手のためのピアノ協奏曲〈ケフェウスノート〉東京初演(サントリーホール)に駆けつけて下さったときのもの。独奏ピアノ:舘野泉氏、指揮:藤岡幸夫氏、私、そして冨田勲氏の4人とも慶應義塾高校出身で、「まるで高校の同窓会だね」と歓談した後のスナップ。

2016年5月13日 (金)

トラウマ氏の庭

冨田勲氏への追悼もこめて、ヴォーカロイドを使った〈トラウマ氏の庭〉をHP〈音楽室〜小ホールA〉にアップ。

原曲はモノドラマ「トラウマ氏の一日」(1985)。1987年頃にライヴ演奏で使ったMIDI音源に、パドゥシャ(p:小柳美奈子、perc:山口多嘉子)の生演奏をプラスしたもの。最後のPART Vで歌っているのはYAMAHA iVOC-VY1。CD「チェシャねこリターンズ」に収められている。

2016年5月10日 (火)

エンター・ザ・ミュージック

Ema

世田谷の音楽迎賓館でBS JAPAN「エンター・ザ・ミュージック」(毎週月曜夜11時放送。ナビゲーター:藤岡幸夫、アナウンサー:繁田美貴)の収録。

私の特集と言うことで、アトムハーツクラブ組曲、名曲メドレー(コンガラガリアン狂詩曲)、交響曲第4番のアダージェットなどを聴きながら音楽談義。作曲家を目指したいきさつや藤岡氏との出会いから、イギリスでの録音裏話、先日亡くなった冨田勲さんの思い出などを話す。

出会った当時、藤岡氏はイギリスからそれこそ毎日のように国際電話をかけてきて音楽について色々熱い話をした。あんまり毎日過ぎて奥さんに「本当は女のヒトにかけてるんじゃないの?」と疑われたそうだが、いやいや、女のヒトにもしっかりかけていたはず(w。一度、ナンパした女性に間違えて私の電話番号を伝えてしまい(何度もかける番号なので、うっかり口から出てしまったらしい)、なぜか私の処に知らない女性から電話が来たりしたことも。・・・というような話はオンエアにはならないと思うけれど。

交響曲第3番や5番を録音したとき、私が「キレイに演奏するんじゃない!ぶっ壊せ!」と言ったことが相当トラウマ?になっているそうだが、冨田勲氏にも慶應150周年式典のファンファーレを初演したとき、百メートル近く離れた数群の楽器アンサンブル(当然、音が伝わるのにタイムラグが生じる)を指揮で合わせろと無茶を言われたのだとか。曰く「月と地球でやろうと思っているくらいなのに、このくらい何だ!」。というわけで「慶應出身の作曲家はメチャクチャ言うから」とは藤岡氏の弁。

放送は6月頃の予定。

2016年5月 9日 (月)

BirdScape

Birdscapeaa

マリンバの三村奈々恵さんが私の幻の作品〈BirdScape〉をCD録音してくださるとのことで、昔の記憶を辿りつつリハーサルに立ち会う。

マリンバソロのためのこの曲は、今から30年ほど前(1984年)、デジタルバード組曲・鳥の形をした4つの小品…に次いで鳥のシリーズとして書かれた私の最初期の作品。…しかし、初演されたのかどうかも分からず、当然音を聞いたこともなく、その後も(楽譜は存在しながら)誰も演奏も録音もした形跡がないという不憫な作品である。

ひそかに「これは演奏不可能な曲なのだろうか?」(あるいは「演奏されない呪いがかかった曲なのか?」)と思っていたが、三村さんは(難しいですよ…と言いながら)いとも軽やかに弾きこなす。新しい奏者の手で蘇り 32年ぶりに初めて音になる「鳥の景色」は、遊び心に満ちた初々しい響きがした。

2016年5月 8日 (日)

追悼@冨田勲氏

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冨田勲氏が亡くなった。3月にキース・エマーソン氏の訃報を聞いたばかりだったのに、今年は何という年だろう。

冨田さんはシンセサイザー音楽のパイオニア「世界のTOMITA」として知られる。しかし、私の中では「新日本紀行」「文吾捕物絵図」大河ドラマ「天と地と」「青い地球は誰のもの」などTV界で幾多の名曲を残した日本を代表する〈大作曲家〉である。

最初に「オーケストレイションとはこういうものか!」と目を見張ったのが十代の時に出会った「文吾捕物絵図」「天と地と」そして「ジャングル大帝」での絶妙な管弦楽法だ。師匠の平尾貴四男氏ゆずりの楽器法の冴えとフランス近代風色彩美を持ちながらも、「新日本紀行」の音楽では「古き日本の郷愁」が聞こえ、「ジャングル大帝」や「リボンの騎士」ではハリウッド映画風の職人技も聞かせる。しかも、心打つメロディを紡ぎつつ、ユーモアやエスプリそして新しさと古さを同時に取り込む柔軟性と絶妙なセンスがあり、時代劇からアニメまで幅広いジャンルを手掛けながらどの曲にも一聴して「冨田さんの曲だ」と分かる響きがある。「凄い人だ」と思った。

201301t_2慶應高校・大学の大先輩でもあり、シンセサイザーを導入した最初期に学生としてお話をしたことはあるが、知己を得たのは2012年、私が大河ドラマの音楽を担当した縁でNHKFM「音の魔術師/冨田勲」という3時間にわたるインタビュー対談をしてからだ。(なにしろ高校生以来の濃〜い「冨田マニア」だったので、大河ドラマからシンセまで丸5時間くらい話が止まらなかった(w

その翌年、私の還暦コンサートに来て下さってキース・エマーソンと初邂逅。シンセサイザー界の両巨頭でもあり、冨田氏が初めてシンセサイザーを購入したとき、日本の税関で「不審物」として足留めをくらい、キース・エマーソンが演奏している写真を見せて初めて「楽器」と納得してもらったというエピソードを持つ因縁のお二人。ただしお会いするのは初めてだったそうで、楽屋で40年ぶりに「あの時はありがとう」という話で盛り上がったそうだ。

言うまでもなく、シンセサイザーとの出会いは氏にとってはまさしく人生を変えるような天啓だった。ただ、私としてはもっと氏の(オリジナル曲での) オーケストラ・サウンドを聴きたかった…と言うのが本音。しかし、98年には和楽器とオーケストラの共演による「源氏物語幻想交響絵巻」を発表。傘寿:80歳にして初音ミクをオーケストラと共演させる意欲作「イーハトーヴ交響曲」発表…とわくわくする創作活動を展開。今年11月には生誕85周年記念の新作として「Dr.コッペリウス」の発表も予定されていたのだが。

Signt 昨年10月、「三田評論」主催の慶應出身音楽家鼎談で指揮の藤岡幸夫氏と3人で2時間ほど高校大学時代の音楽の話をし、「ちょっと具合が悪いのでこのあと一緒に飲みに行けないけれど」とお別れしたのが、お顔を見た最後となった。

音楽界はまた偉大な人をひとり失った。

2016年5月 2日 (月)

ロックばん放送

Studio414ゲスト出演したTBSラジオ「高見沢俊彦のロックばん」後半の放送(日曜日深夜24:30〜25:00)を聴く。(前半は先週4/24夜放送)

高見沢さんの明るいキャラクターのせいか、深夜番組独特の雰囲気のせいか、ロッシーニからBabyMetalまで話題を飛ばしまくる妙にハイなオジサンが居て、一瞬「この人、誰?」と思う。(アンタだろ!というツッコミが聞こえるけれど…)

20160414b_2しかし、還暦を過ぎてから、タルカス繋がりもあって随分と(ジャンルを超えた)色々な人にお会いした。もう少し若い頃にお目にかかっていたら色々面白い仕事も出来たかも知れないなぁ…と夢は枯れ野を駆けめぐる。

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