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2017年5月31日 (水)

シューベルトのピアノ協奏曲

Schubertpcon

ひょんなことから〈シューベルトのピアノ協奏曲〉のスコアを書棚の奥から引っ張り出すことになった。

とは言ってもシューベルトの未発表作品!というわけではなく、20年近く前、シャンドスとCD録音プロジェクトをやっていた頃、「シューベルトの最後のピアノソナタ(変ロ長調、D.960)をピアノ協奏曲化してみよう(そして田部京子さんに弾いてもらおう)」と思い立って書き上げたものの、結局演奏も録音もされずお蔵入りになってしまった幻の作品である。

これはオーケストラ版タルカスや、弦楽四重奏曲アメリカのピアノ協奏曲版と同じ発想で、「あまりに大好きな曲なので、オーケストラと一緒に鳴らしてみたい」…という純粋な遊び心から生まれたモノ。(当然ながら誰に頼まれたわけでもなく、一円にもならない道楽仕事である)。

こういう試み/遊びは、昔の「題名のない音楽会」などで山本直純氏がよくやっていたし、BBCでも「マーラーの交響曲第10番の復元」(クック版)をやっているので、コンサートと言うよりむしろラジオやテレビ的な発想なのかも知れない。私も結構好きで時々やってしまうのだが、クラシック音楽界はこの手の遊びには非常に冷たいので、試みるためには毛の生えた心臓が必要だ。

というわけで、このスコアも見事に「お蔵入り」の栄誉を得たわけだが、頑張って書いたものの演奏もされずにお蔵入り…という仕事は佃煮にするほどあるので、さほどの感慨はない。かの未完成交響曲だって40年間も他人の書棚の奥でお蔵入りになっていたのだし…と言いながらも、肖像画のシューベルト先生がさっきからムッとした顔をしているように見えるのは……気のせいだろうか?

2017年5月29日 (月)

ドビュッシーとストラヴィンスキー

DstFM「ブラボー!オーケストラ」6月分2本の収録のためNHK401スタジオへ。

6月4日(日)放送分は、ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲(指揮:ダン・エッティンガー。第67回午後のコンサートより)、ストラヴィンスキー:春の祭典、ヴェルディ「オテロ」から第3幕の舞曲(指揮:バッティストーニ。第892回オーチャード定期演奏会より)演奏:東京フィル。

6月11日(日)放送分は、チャイコフスキー:イタリア奇想曲、ピアノ協奏曲第1番(p:外山啓介)。第60回響きの森クラシックシリーズより。バッティストーニ指揮東京フィル。

↑写真は1911年、ドビュッシー(49歳)の家での貴重なスナップ。ストラヴィンスキー(28歳)は「ペトルーシュカ」初演前後の青年作曲家の頃。ちなみに撮影者はサティ(らしい)。

2017年5月24日 (水)

お知らせ…ASKS@楽天

TyrASKS.orch@楽天市場店オープン。

・交響曲第3番〜第6番/タルカス/組曲「平清盛」/アメリカRemix/鳥は静かに/サイバーバード協奏曲/ピアノ協奏曲〈メモフローラ〉/トロンボーン協奏曲〈オリオンマシーン〉/マリンバ協奏曲〈バードリズミクス〉/アトムハーツクラブ・カルテットほか多数…の作品のPDF版スタディスコアを販売中。

@SHOPは→こちら

2017年5月22日 (月)

ベルベットワルツ@Orchestra版

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先月から少しずつ書き進めていた〈ベルベットワルツ〉オーケストラ編曲版ようやく仕上がる。

この曲、もともとは40年近く前(まだデビュー前の売れない作曲家だった頃)NHKのラジオドラマのために書いた劇中音楽。原作はヨーロッパ(確かハンガリー)の作家のもので、アパートを探して色々な部屋を訪ねる男女の話。メインのワルツは、老夫婦が遊園地の回転木馬の前で(昔ここで愛を告白したっけね…というような)遠い昔の回想に浸るシーンで聞こえてくる音楽。(ちなみに「ベルベット」は、女性がワルツを踊る時に着ていたというビロード(Veludo/Velvet)のドレスのイメージから)

その後、1984年にギターDUO(あるいは独奏楽器とギター)曲として「現代ギター」誌に掲載。当時ドラマの音楽でよくご一緒したハーモニカの崎元譲さんによるハーモニカとギター版で初演され、翌年ギター曲集「優しき玩具」(全18曲@現代ギター社)の一曲として出版。

ピアノ版は2001年に〈プレイアデス舞曲集〉に続くピアノ曲集としてCDと出版が企画されたとき、昔の曲を集めて「3つのワルツ」(緑のワルツ/虹色の薔薇のワルツ/ベルベットワルツ)として再編したもの。こちらは「レグルス回路/ピアノ小品集」(音楽之友社)に収められている。

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個人的にもお気に入りの旋律で、ピアノやギターあるいは弦楽四重奏など色々な編成で色々な演奏家によって愛奏されているほか、〈交響曲第4番〉(2000)第2楽章のワルツ万華鏡の中にもしっかり紛れ込んでいる。

2017年5月16日 (火)

らららクラシック@バルトーク

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NHK112スタジオで「らららクラシック」バルトーク特集回の収録。司会:高橋克典、牛田茉友。ゲスト:関口知宏/吉松隆。

今回スポットを当てるのは、バルトークがアメリカで書いた最後の大作「管弦楽のための協奏曲」。「ヨーロッパ鉄道の旅」でハンガリーも訪れたことのある関口氏の貴重な体験談も交え、バルトークの性格分析、その音楽の3つの要、ジャズやロックへの影響など、クラシック音楽の崖っぷちに咲いた一輪の花?バルトークの音楽の魅力を語る30分。

放送は6月16日(金)21:30〜22:00@NHK Eテレ。

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2017年5月14日 (日)

Apple Pay Suica VIEW

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ほとんど外出しないくせ に、ApplePay入りのWatchや、Suica機能付きのVIEWカードなどを持っていて宝の持ち腐れ状態なので、時々ふらっと徘徊老人を試みる。

腕時計(Watch)かカードをかざせば、ほとんどの交通機関はフリーパス(もちろん課金されるが)。どこに行くか決めないで電車やバスに乗り、突然思い立って違う路線に乗り換えたり、適当な駅で降りるのも自由。なかなかステキな徘徊グッズである。

なんだか「どこまでも行ける切符」を手にしたジョバンニ(もちろん「銀河鉄道の夜」の主人公)の気分・・・なのだが、いつも結局どこにも行けずにぐるりと回って戻って来るだけの侘しい旅になるばかり。

2017年5月 9日 (火)

最後のMac

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だましだまし使っていた古いiMacの調子が悪くなったので、新しい機体に買い換え、DATAの引っ越しをする。

1987年に初めて買ったMacintosh plusから数えて10台目のデスクトップ型MAC。父のお下がりで初めて触ったNEC PC8001からノートブック型・Windowsマシン・タブレット型まで含めると28台目。さすがにもうハイスペックのコンピュータを酷使するような仕事をすることはないと思うので、今回で打ち止めのような気がしないでもない

Mac_plus 昔は「作曲にパソコンを使っている」などというと(特にクラシック音楽界では)「そんなもので心のある音楽が作れるのか」と冷ややかな目で見られたものだったが、そのたびに「〈キイボード付きマシン〉ということではピアノと同じ!」と力説してきた。どんな楽器も機材も、使い手次第で「ただの道具」になることもあれば「血と肉と魂を持った生き物」にもなる。

個人的には、余計な感情を持たず、中身(メモリやデータ)を受け継いだまま高スペックの新しい機体に乗り換え、未来に連なってゆく彼らを、むしろ羨ましいとさえ思う。なので、あと何十年かして、AI(人工知能)の方が人類より上位の「生命体」として地球を代表することになったとしても、別に不思議とは思わない。

人間も、中身(記憶や経験)だけ移して新しい体に乗り換えられたらどんなにいいだろう…などと言い出すと、ホラーSFの世界になりそうなのでやめておこう。

2017年5月 5日 (金)

川辺を歩く

Rivert急に川面が見たくなって、電車に乗ってふらりと多摩川へ。

川沿いの土手の小路を気の向くまま歩くうち、むかし通った松村禎三師の旧宅近くに来ていることに気付く。19歳(1972年)の晩秋、いきなり訪ねて行って弟子入りした思い出の場所だ。

Matsumura1970s当時は師匠43歳。買ったばかりのグランドピアノを狭い二階の仕事部屋にぎゅうぎゅうに押し込んで、ピアノ協奏曲(第1番)を書いておられた。あれから45年も経つのに足が覚えている。これも帰巣本能と言うのだろうか?

昔は、こういう処に来ると頭の中が音楽で一杯になったものだが、最近は…静かなものだ(笑)。音楽を書きたいとか聴きたいという執着がほとんどと言っていいほどなくなり…、自然に生まれればそれでもいいし、生まれなければそれまでのこと…という無色透明な気分。弓が何だか忘れてしまった弓の名人(中島敦「名人伝」)の境地…なのか、ただの老人ボケなのか

老人老い易く 楽鳴り難し

2017年5月 4日 (木)

Interview @ Moving Classics

Movingc

Moving Classicsにインタビュー記事掲載。英語のサイトですが、興味おありの方はどうぞ。

Interview記事→***

2017年5月 1日 (月)

ハイドンとマーラーの距離

HaydnmahlerFM「ブラボー!オーケストラ」5月分2本の収録のためNHK504スタジオへ。

今回は、2017年4月8日に行われた読売日本交響楽団のコンサートから、ハイドン:交響曲第103番〈太鼓連打〉とマーラー:交響曲第1番〈巨人〉(指揮:シルヴァン・カンブルラン)を5月14日と21日の2回に分けて放送の予定。(巨人は60分を超える演奏だったので一時間番組一回には収まらず、14日に第1楽章まで、21日に第2楽章以降を放送)

太鼓連打が1795年初演、巨人が1889年初演だから、ほぼ100年の「年の差交響曲」。ハイドンが〈太鼓連打〉を書いた頃に私のご先祖である幕末の国学者:大国隆正が産まれ、マーラーが〈巨人〉を初演した年に曾祖父:吉松駒造が医学留学で訪欧。さらにその100年後の1990年、私自身が最初の交響曲(第1番:カムイチカプ交響曲)を書いている。…という視点で時間軸を辿ると、その距離感がなんとなく(不思議な感慨と共に)実感できる…ような気がする。

さて、これから100年後(2090年頃)にはどんな交響曲が産声を上げるのだろう。もしかしたら人間ではなくAIが作曲する時代になっている…のだろうか?

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