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2018年5月21日 (月)

悲愴の夢

Tchai_3_2FM「ブラボー!オーケストラ」6月分1本の収録にNHK504スタジオへ。

今回は6月3日(日)放送分で、チャイコフスキー:交響曲第6番〈悲愴〉ほか。バッティストーニ指揮東京フィル(2017年3月13日第108回東京オペラシティ定期より)

介護離職してからこのかたほとんど音楽を聞くことがなくなったので、こうして音楽解説する番組でクラシック名曲を聴くのは貴重な機会。今回は、何百回聴いたか分からないほど大好きな「悲愴」交響曲。

…なのだが、ひさしぶりに膨大な音符がぎっしり並んだスコアを見ながら聞いていると…山を貫通するトンネルを手掘りで十数年かけて掘った話を聞いた時のような…「人間というのは何ともとんでもない労力をかけてとんでもないことをするのだなあ」という驚嘆とも呆然ともつかない感慨に襲われる。

Tcaiko6それでも、こうして歴史を経て確実に後世に残った「報われた努力」はまだいい。その影で、人に知られず報われず消えていった(そして挫折に終わった) 「無駄な努力」もまた膨大にあったわけで、そのことに思い至ると(あまりにも身につまされることが多すぎて)、背筋がぞわぞわとして来る。

人はこれからも、存在するかどうか分からない未来に向けて、山に穴をうがったり音符の群を積み上げたりし続けるのだろうか。(…などと、この曲を聴くと、何となく「鬱」っぽいヴィジョンが頭をよぎってしまうので困りものだ)

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