取材@ジャパンアーツ
金沢の音楽祭(風と緑の楽都音楽祭2019)で5月4日に左手のピアノ協奏曲「ケフェウスノート」(p:瀬川泰代さん)が演奏されることに絡み、「左手のピアノ」について北陸朝日放送の番組の取材を受ける。
左手のピアノと一口に言っても、実は色々なタイプがある。ひとつは、ラヴェルに左手のピアノ協奏曲を委嘱したヴィットゲンシュタインのように、戦争で片腕を失って左手のピアニストになった人。一方、舘野泉さんは、脳溢血により半身が麻痺したことから片手(左手)のピアニストとして活動を始めた人。また、ジストニアという神経系の障害で片手が上手く動かなくなったことから左手で活動してる人もいる。細かく云えば、それぞれ演奏の傾向も音楽性も違うわけだ。
ただ「片手でご不自由ですね」という同情に関して舘野さんは、「全然不自由じゃありません」と答えたあと、手が三本ある宇宙人から「あなたがたは手が二本しかなくて不自由ですね」と言われても「全然不自由じゃありません」と答えるでしょ?…と見事な回答を寄せている。タイプは違えども、心根が「強い」という点は共通しているのかも知れない。
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