真夏の徘徊
過酷な現実から逃れて時々都内のホテルに涼みに行く。ここ数年夏休みどころか泊まりがけの旅行すらほぼ不可能な生活なので、もっぱら昼間だけ3-4時間ほど滞在する「デイユース」である。
行き付けの場所が特にあるわけではなく、ホテルの予約サイトで毎回違う処(安くて家から30分以内)を探して徘徊する。大きなホテルの広い部屋が運良く割安で借りられることもあるが、ビジネスホテルのシングルも狭いぶん冷房はすぐ効くし大きなテレビが付いていることもあってなかなか快適だ。
若い人ならレストランのビュッフェとかプールで夏のホテルを満喫するところだろうが、つらい現実の疲れを癒すには冷房が効いた部屋のふかふかベッドで束の間身体を休めるのが一番。部屋から一歩も出ず珈琲を飲みながらiPadで本など読みつつ4時間ほどの短い短い夏休みを堪能し、夕方チェックアウトして再び現実に帰還する。21世紀の新しい徘徊老人スタイル?…のような気もしないでもない。