美女と野獣のトーク&コンサート
ベーゼンドルファー東京ショールーム(中野坂上)での〈美女と野獣のトーク&コンサート〉に顔を出す。音楽評論の真嶋雄大さんの司会で演奏家とのトークを交えたミニコンサート・シリーズ。今回はピアノの田部京子さん。
冒頭は、オーボエの中村あんりさんとの共演でモーツァルトのヴァイオリンソナタ ホ短調。この曲昔から大好きな曲なのだが、モーツァルトでホ短調というのは極めて珍しい(と真嶋さんの解説でも触れていた)。今聴くと「爽やかな哀愁」という感じだが、当時は「極めて珍しいキイのしかも短調」というのはかなり暗いホラー的な響きに聞こえたのかも知れない。もしかしたらギターとヴァイオリンでの演奏(ギターは調弦の都合でホ短調はきわめて自然に響く)で発想したのかも?と思ったりもするが、ヴァイオリンのホ短調の艶やかさとほの暗さのバランスはメンデルスゾーンの有名な協奏曲で証明済み。この曲をオーボエで…というのは田部さんのアイデアだったそうだが、移調してニ短調あるいはト短調で演奏すればさらに哀愁が際立った〈オーボエ・ソナタ〉に生まれ変わるかも知れない。
コンサートはその後、ピアノソロでシューベルト、ブラームス、グリーグと続き、アンコールでプレイアデス舞曲集の一曲が演奏された後、ちょっと登壇して(作曲家と作品についての裏話的な)お話を少し。・・これで無事、美女2 vs 野獣2のバランスに(笑
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